生徒の出席率が40%⇒93%に!ある先生が思いついた「斬新なアイデア」とは?

一人の先生が思いついたあるアイデアがきっかけで、クラスの出席率がわずか 40%から93%まであがった公立学校があります。

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そのプロジェクトの仕掛け人はスティーブ・リッツ氏。彼はニューヨークの中でも特に犯罪の多い、サウス・ブロンクスの第55公立学校の先生になりました。
リッツ氏はもともと先生ではなかったのですが、息子を亡くしてしまったことをきっかけに教育に目が向いたとか。

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サウス・ブロンクスは治安が悪いだけではなく、栄養士から食の砂漠と問題視されている地域。ここでは、安くて健康的な食品を手に入れることが難しいのです。
リッツ氏は「1,000人もの人々が一つの建物に住んでいながらも、その近くにはスーパーマーケットがない。そんなコミュニティーなのです」と語ります。

th_nyschool-good-idea3そんな中リッツ氏は、ちゃんとした食事を摂っている子どもたちは勉強もしっかりするという研究結果を知りました。
そこで彼は、新鮮な野菜を買うことができないのなら、自分たちで育てればいいのでは?と思いつきます。

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早速、学校の中で野菜を育てるため、農園づくりのカリキュラムを組みました。植物の育て方や土いじりを生徒たちに教えはじめたのです。結果、学内農園でさまざまな野菜を育てることに成功しました。
その活動は第55公立学校内にとどまらず、ニューヨーク中の学校にも広がっていきました。生徒たちが今までにつくった野菜やハーブの量は、およそ1万3600キロ!

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自分たちで考えながら野菜を育て、美味しい食事をとるようになった子どもたちの学力は大きく向上しました。
リッツ氏が受け持つクラスの生徒がニューヨーク州検定試験を受けたところ、100%の合格率に!ちなみに、プロジェクトをスタートする以前は17%だというから、その効果は推して知るべしです。
さらにこの活動のおかげで、地域に住む10代の子どもたちに仕事を提供することもできています。

リッツ氏はこう語ります。

「子どもたちは、自分たちで育てた野菜を食べて健康になる。自分たちで予測して、分析し、理解する。これこそが、学校で学ぶべきことなのです。学校内にある農園から、子どもたちは家庭に野菜を持ち帰ることができます。そして両親に渡して一緒に食事をするのです。素晴らしいことではないですか!」

このアイデアがNYだけにとどまらず、さまざまな都市でも広まっていくといいですね。この活動を、詳しく紹介している動画はこちらから。

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