母の愛が生んだ「二人三脚」の歩行器具デバイス

楽しそうな子供たちと大人の二人三脚。遊んでいるようにも見えますが、実は歩く練習中なんです。彼らが身につけているのは「Upsee」という歩行器具。運動障害を抱え、歩くのが困難な子供を介助するためのもの。

かなり自由に動けちゃう

大人と子供、両人がサンダルとハーネスを装着することによって、直立で歩く感覚を養うという仕組み。ちょうど二人三脚と二人羽織を組み合わせたような感じなのでしょう。歩みを合わせることで、楽しみながらの練習ができそうですね。

連結しているのは下半身のみ。両手はフリーなので、ちょっと大胆な動きだってへっちゃらのよう。利用者コミュニティでは、楽しそうにスポーツに励む子供たちの姿が多く投稿されています。

開発理由は「母の愛」

Upseeを開発したのはDebby Elnatanさん。「The Daily Mail」によると、脳性麻痺によって車椅子生活を送っていた2歳の息子・Rotemくんの理学療法士から「彼は足が何かを知りません。感覚がないんです」と告げられました。

絶望したDebbyさんでしたが、我が子が歩く姿を見たいと歩行介助器具の開発に着手しました。

一緒に歩いて
お出かけできるように!

NBC NEWS」の報道によると、現在のモデルに近いプロトタイプを装着したRotemくんは、わずか3歩ながら歩くことに成功!その後も練習を重ね、その年の終わりには2時間、彼が7歳になる頃には一緒に公園やレストランへ行けるようになったそうです。

現在、商用にデザインをアップデートしたUpseeは、1歳から8歳までの児童が装着可能。イギリスやアメリカ、カナダなどグローバル展開中です。息子への思いが生んだ器具が世界の子供の役に立つなんて、素敵ですね。

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