「できないことを嘆くより、できることに注力したい」両手両足を切断したギタリストが教えてくれたこと

「Life is unpredictable(人生なんて、何が起こるか誰にもわからないってことさ)」。

髄膜炎菌性敗血症 男性

オークランド在住22歳のRipu Bhatiaさんは、2015年髄膜炎菌性敗血症を患い、両手足を切断しました。これは、術後わずか30キロほどになってしまった自分の体を目にした彼が、Instagramに写真とともに投稿した文言です。

変わり果てたその姿に、一度は失意に襲われたRipuさん。けれど夢だけは捨てることができませんでした。

ソウルを伝えるのに
指なんて必要ないんだ

髄膜炎菌性敗血症

手も足も失った、顔も歪んでしまった。だけど、できないことを嘆くよりもむしろできることにこれからは、もっと注力していかなければいけない。その考えに至ったとき、彼は10年来続けてきたギターを再び手にしました。

自ら改良した人工装具を短くなった両腕にはめ、ストリングスを弾くことで、22歳の青年は不可能を可能にすることを証明してみせたのです。

アコースティックギターによる演奏は、今年6月にオーストラリアの「Music Feeds」がYouTubeチャンネルに投稿したRipuさんの最新の動画です。エレキギターの方は、キース・リチャーズのカバー曲。

「ソウルを伝えるのに指なんているかい?」ギターの音色には、力強いメッセージが込められている!

音楽は、生きる希望になる

以下は、「Music Feed」のインタビューに応えたRipuさんのコメントから抜粋したものです。

音楽は生きる希望になる──。彼の力強い言葉から、きっとこう感じる人は少なくないでしょう。

「この1年間は、これまでの人生で一度も経験したことのないチャレンジの連続だったんだ。最初、もう大好きなギターを弾くことはできないって諦めてた。でも、その事実を受け入れられずイライラする日々。だって、自分はただの一度だって音楽で大成できたわけじゃないし、まだそれを誰にも届けることすらできていないってね。

今の自分の体でできるギター奏法を見つけたとき、テクニックで人を魅了するより、もっとシンプルに自分らしい方法があるって気づいたんだ。自分でも満足しているし、弾いていて気持ちいい。こんな状況だってまだまだなんだってできる。みんなが絶対にムリって思うようなことだって」。

Reference:Music Feed
Licensed material used with permission by Ripu Bhatia
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。