世界に誇る「日本」の偉人たちが語った、信念のことば10選

突然ですが、あなたには「信念」がありますか?

いきなりこんなことを聞かれても、すぐに答えは出ないかもしれません。信念は「心の軸」とも言い換えることができるでしょう。

ここでは、経営コンサルタントの木村進さんの著書『日本人なら知っておきたい名言100』から、日本の偉人たちはどのような信念を持っていたのか、を紹介します。

01.
一椀の熱い味噌汁を口にしたとき「うまい!」と感じるだけで、生き甲斐をおぼえることもある。

(池波正太郎/作家)

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池波正太郎は食通としても有名で、食に関しての本も多く、ファンもそれを支持した。

今の日本人を見ていると、生き方上手というか、全員が評論家というか、特に食べることを多いに楽しんでいる。ブログやツイッターを見ると、日本人が皆、池波のように一家言を持っている。ミシュラン・ガイドというものがあるが、自分でも同じようなものをつくってミシュランと張り合っているような人も見かける。ミシュランだって似たような人がたまたまその仕事に就いているだけあって、どちらが正しいのかというと、これはわからない。少なくとも食べ物の好みというのは個人差があり、おいしいかどかということは、一概に言えるものではない。

今はもう口にすることはできないが、母がつくってくれた味噌汁や、弁当のおいしさに生き甲斐を感じられたことは、忘れられない。

池波の食べ物へのこだわりと追求が、作品にも表れている。味わうというのは食も芸術も似たところがある。人間の大きな生き甲斐の一つである。

02.
人生というものは、たとえいかなる逆境、悲運に遭遇しても、希望さえ失わなければ、まったく消えてしまうものではない。

(市村清/リコー三愛グループ創始者)

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市村清は満鉄(南満州鉄道)を相手に取引し、成功していたという。当時満鉄は、東洋一の会社で、日本の優秀な若者たちが最も就職を希望した会社の一つであった。私の祖母の兄弟やいとこたちも、またおじさんも満鉄に入ったり、満鉄を相手にする会社をつくったりして順調だった。一人の大おじは市村をよく知っていたという。

その満鉄が敗戦とともになくなってしまった。しかしすごいのは、それによって路頭に迷った人たちの中から、希望を捨てずに立ち上がり、新しい人生を飛躍させていった市村をはじめとする多くの人が生まれたことである。敗戦後の地獄のようなところからそれぞれに生き延びて、全くそのことがなかったような顔をして次の仕事にチャレンジしていったのだ。

私のおじさんたちから昔の話はめったに聞けなかったが、聞くのは、楽しい話、希望が出る話であった。人間というのは、日本人というのは、希望さえ失わなければ、必ず何とかしていく人たちのようだ。

03.
努めて難関を歩いて、努めて苦労を味わう。これが人間としては、大切なことである。

(出光佐三/出光興産創業者)

出光佐三は、日本の近未来は石油の供給で決まると考え、その一生をそのために捧げ、難関を歩き苦労した。

戦後、石油メジャーに世界の石油がいいように操られていたとき、出光石油の大型タンカー日章丸が、見事にイランから石油を日本に持ってきた。イギリス海軍を出しぬいての快挙に日本国民のみならず世界中は驚いた。

出光が社員に「儲けよ」と言ったことはないという。「日本のために、人々のために少しでも役立つことを考えよ」と指導した。日本が高度経済成長し甦るためには、安い石油があればよいと信じたのだ。

出光は、もう一回生きられるとしても二度とこれまでの苦労はしたくないと言ったという。けれどもそうした苦難、苦労があってこその充実した人生なのだ。

04.
「名刺で仕事をするな」というのは、今からちょうど40年前の昭和10年、私が朝日新聞に入社した時、いわれた言葉である。

(扇谷正造/評論家・ジャーナリスト)

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扇谷正造は週刊朝日の名編集長として、後に昭和を代表する評論家の一人として活躍した。特に自己啓発面での人気が高かった。その扇谷が、朝日新聞社を退職後に語ったのが、ここの言葉である。

悲しいかな、世の中には肩書きが大好きな人がたくさんいて、組織をバックに大きな顔をする人も多い。大新聞社の人間などにも多いようだ。ある寿司屋で大手ビール会社の元役員たちと仲良くなったが、もう退職しているのにやたら元の肩書きや会社のことを言いたがる人がいて、つまらない人だと思った。中にはそうではない、よい人もいた。本当にいい仕事をする人というのはこういう人だ。

定年後に肩書など虚構に過ぎなかったという現実を見て、寂しくなる人も多くいる。一方、現役のときから、自分は自分でしかないと生きていく人は、ずっとすがすがしく、楽しく付き合える。本当に魅力ある人というのは、自分という人間で生きていく人である。

05.
技術の上手下手ではない。その心が人をうつのだ。

(小澤征爾/指揮者)

小澤征爾は、本当に人に恵まれている。それは単に運がいいということだけではなく、人に好かれる性格を持っていたことも大きかったのだろう。何かよいものを生み出す心の輝きがあると周りに思わせたのだ。

だから師の斎藤秀雄に見出され、世界的巨匠のカラヤンやバーンスタインにも可愛がられて抜擢された。世界に飛び出し武者修行をするのも今では当たり前のようだが、当時においてはその行動力とアイデアの大胆さは、目を見張るものであった(『ボクの音楽武者修行』新潮社参照)。こういうところに小澤の心の強さ、豊かさが垣間見える。

その演奏はCDで聞くより、演奏会の現場で、その心を直接感じるほうがより素晴らしいと思う。やはり彼は技術以上に心を大事にしているからだ。もちろん、心に裏打ちされて技術も超一流となっていくが、まず心ありきである。

06.
人間は知と行だけではダメだ。底には必ず誰にも負けないという信条が必要だ。

(五島慶太/東急創業者)

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信念というのは、必ずやるという不動の思いである。不動の思いだから、決してやめない。だから必ずなんとかなる。

名君として名高い上杉鷹山は「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」という名言を残している。つまり、「やろうと思えばやれる。できないと思えば何事もできないだろう。できないのはただ人がやらないだけのことである」ということだ。もちろん上杉は小さいときから学問好きで一生懸命に勉強し、行動力にも優れていた。だがそれ以上に大切なのが信念だとわかっていたのだ。だから、深淵があるかないかで「できる・できない」が分かれるのだとした。

五島慶太は負けず嫌いらしく、「誰にも負けないという信念」という強い言葉で信念を語っている。

07.
人は忙しい中にも静かにくつろぐような心を持たなくてはならないし、苦しみの中にあっても、そこに楽しみを見出す工夫をしなければならない。

(佐藤一斎/儒学者)

大きい仕事を成そうという人は、大変忙しい。そこまでいかない凡人の私たちもやることはたくさんあって物事に追いかけられる。だがその中にあっても、くつろぐ時間をつくって本をじっくり読んだり、人と会って楽しく話をしたりしたいものである。これを「忙裏に間を占める」とか「忙中閑あり」と言う。

そうしないとコセコセとした奥行のない人間となり、人生自体も面白くなくなって、かえって事を成さない。

また、前に進むとつらいことがいろいろ起きるのが人生である。そうした苦しみの中においても、楽しいことを見出していくのが魅力ある人間だ。苦しみを乗り越えると自分が大きなりさらに前向きに頑張れる。これを「苦中に楽を存する」や「苦中に楽あり」と言う。

例えば、自然の美しさを見て感動するとか、草花を育てるとか、映画、演劇を観るとか、親友とお酒を飲んで語り合うとか、人それぞれの楽しみ方があると思う。そういったことも、しっかり人生に取り入れながら生きていきたい。

08.
人を信じよ、しかし、その百倍も自らを信じよ。

(手塚治虫/漫画家)

人を信じよと言うが、なぜだろう。それは、仕事の幅や奥行が広くなり、よりよい仕事につながるからだ。

では、どういう人が他人を信じることができるのだろうか。それは手塚治虫が言うように、自分を絶対に信じている人である。自分を信じられなくて、人を信じられるわけがないのは当たり前だろう。

ある大先輩に聞いた話である。その人が新人編集者として駆け出しのペーペーのころ、すでに大先生と呼ばれていた手塚治虫に原稿をもらいに行ったらしい。そうしたら、他社の編集者も並んで待っていた。

大先生はずっと徹夜をしていた。しかし若い編集者の顔を見ると、寝るわけにいかなくなるらしい。その先輩に「30分ほどしたら起こしてね。すぐ描くから。よろしくな」と言い仮眠をとったという。その人いわく、神のように思っていた手塚先生は、こんな新人の私を信じてくれた。やっぱり神様だ。日本の宝だと叫びたくなった、と。

09.
好きな仕事をするよりも、就いた仕事を好きになることが大事。

(百田尚樹/作家)

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自分がやりたいこと、特にどんな職業につけばいいかは案外わからないことが多いのではないかと思う。人はすぐにまわりやマスコミの影響を受けるので、本当は何をやりたいのか、何に向いているかなどと考えることが難しいからだ。

それでも、就いた仕事をしっかりとやるというのが日本人である。だから経済も発展していくのであろう。そして、目の前の仕事で成果を出し、自信を持った人の中から、こんなことをやってみたかったと様々な分野に挑戦する人も出て、そこで成果を生むのはとてもよいことである。なぜなら仕事というのは、一つ秀でれば、他の分野でも優れた成果を上げることができるからだ。

百田尚樹は長年、テレビの仕事をしていたが(構成作家として一流となっていった)、50歳近くなって、小説家としても超一流の作品が出るようになった。最初から小説を書いてもなかなか難しかったと思う。

とにかく今の仕事を好きになり、きちんとやることである。それが人生の原点となっていく。

10.
およそ人間の地位や名誉、財産ほどくだらないものはない。わしは無一文で生まれてきたのだから、無一文で死ぬのが理想だ。

(矢野恒太/第一生命保険創業者)

矢野恒太が喝破するように、本来人間は無一文の裸で生まれてきている。地位、名誉、財産というのはたまたまの付き物のはずである。しかし、従属すべきこれらの物は、一人ひとりの人生にとって重要となる。本来従物であった地位、名誉、財産が主物のようになっているのが現実である。

その現実で、矢野のように地位、名誉、財産なんかじゃないのだ、人間そのものなのだと言えるのは大したものだ。

やはりこれは、地位、名誉、財産を手に入れたから言えることだ。それを見て格好つけやがってと思う人もいるだろう。人間本来の姿を正しく見られる人は、そんなにいない。真剣に人生について考えて、仕事でも成果を出した人にはじめてわかることなのだ。このような人に育てられる者は、幸せなのではないだろうか。

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