まずはとにかく、ごみを減らしてみよう。『ゼロ・ウェイスト・ライフ』のやり方。

断捨離のさらに上をいく「ゼロ・ウェイスト」。家庭内のごみを極限まで出さないという発想から生まれたシンプルライフです。

『ゼロ・ウェイスト・ホーム』の著者であるベア・ジョンソンさんは、2008年から家族4人で、ゼロ・ウェイスト・ライフを実行し、今では、1年でたった1リットル分しかごみを出しません。一見、ストイックなイメージを抱くかもしれませんが、彼女たちの生活はシンプルで、たいへん優雅なものでした。どうすればごみを出さずに、豊かな生活を送ることができるのでしょうか。その秘訣を学んで、実践してみましょう。

 「ゼロ・ウェイスト」の基本軸

ゼロ・ウェイストので基本となる考え方は、大きく分けて「シンプル化」「リユース化」「ごみの分別」の3つ。キッチン、リビング、バスルームなど、家の中のどんな環境でも、この軸を基準にモノと向き合えば、あっという間に「ゼロ・ウェイスト」になります。

その1 シンプル化
(リフューズ&リデュース)

ごみの発生を防ぐ、シンプル化。今、家にあるものを、ひとつひとつ見直してみましょう。以下の質問をクリアしたものだけを棚に戻せば、本当に必要なものだけが身の回りに残ります。

・それはちゃんと使えるものなのか? 期限切れではないか?
・よく使うか?
・同じものが2つ以上ないか?
・家族の健康を危険に陥れないか?
・贈り物などを義理の意識から持ちつづけていないか?
・「みんなが持っている」から持っていないか?
・大切な時間を割いてまで手入れする価値があるか?
・そのスペースを何かほかのものに使えないか?
・リユース可能か?

その2 リユース化
(リユース)

モノを捨てる行為は、使って捨てるだけのことだと思われがちですが、わざわざ買い物へ出かけたり、使用したあとはごみの回収日にまとめたりと、意外と時間を割いているものです。使い捨てのものは、必要のないものですので、潔く「リユース化」しましょう。たとえば、もう着なくなってしまったTシャツを切り分けて、繰り返し使えるウエス(フキン)にしたり。使い捨てのものを、繰り返し使えるものに替えるだけで、買い忘れの心配もなくなり、買い物に行く手間だって減るのです。つまり時間の節約につながります。

 その3 ごみの分別
(リサイクル&ロット)

ごみや資源を適切に処理するために、分別を行います。ごみの分別に大切なことは、以下の3つです。それぞれのフタに、中に入れるごみのリストを貼りつければ、自分だけでなく、家族や来客にもわかりやすく便利です。

①コンポスト
自分のニーズに合うコンポストを取り入れましょう。家庭ごみ全体の30〜40%は生ごみが占めています。大きめのコンポストなら、頻繁に移しかえずに済みます。(コンポストによっては、洗面用品・衛生用品なども入れられます。)

②リサイクル(資源物)
住んでいる地域で、何をリサイクルに出せて、何を出せないのか正確に把握して、それに従って資源物入れを準備しましょう。

③ごみ箱の撤去
ごみ箱を撤去することも試してみてください。使い捨ての物たちに代用品を見つければ、ごみ箱の必要がなくなるからです。ごみ箱は、資源物入れとして再利用しながら、最終的にはリサイクルもゼロを目指しましょう。

さらにもう一歩
進んで考えてみる

エネルギー、水、時間を節約すれば、「ゼロ・ウェイスト」は、より完全な取り組みになります。エネルギーは、必要なときにしか使わないようにしたり、作業時間についても、短縮を心がけるなどしましょう。水は、使用後の水を再利用することができます。こういった、さらに踏み込んだ取り組みを心がけることは、時間の節約につながります。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。