心温まるストーリー。ディズニースタッフの結束力が強いヒミツ

チームがひとつの目標へ向かい、スタッフそれぞれが、やるべきことを懸命に取り組むことは、ほんとうに大切なことです。ディズニーが夢の国であり続けられるのは、そのすばらしい空間や演出はもちろん、スタッフ一人ひとりの高いパフォーマンス力にあります。

老舗料亭で生まれ育ち、大学卒業後は三越に就職、のちにフロリダのディズニーで働くという長年の夢を叶えた上田比呂志さん。働きながら知ったディズニーの仕組みは、どんな仕事にも応用できるものでした。彼の著書『日本人にしかできない「気づかい」の習慣』の言葉を読みながら、チームワークに必要な「仲間意識」が芽生えるコツを学びましょう。

ストーリーは
「仲間意識」を強くする

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仕事の中で自然と人を気づかうために必要な「仲間意識」。ディズニーでは、そのために従業員間でストーリーを共有することを徹底しています。私がディズニーのジャパンパビリオンで接客中のことでした。

80歳くらいの小柄なアメリカ人夫婦が、アクセサリーのショーケースを覗き込んでいました。二人ともミッキーのTシャツを着て、指輪をつけたり外したり。まさに絵に描いたような仲むつまじい夫婦。真珠のネックレスを選んだ奥様に「記念日か何かですか?」と話しかけてみると、旦那様がにっこりと笑って言いました。「これを買ってやるのに50年かかったんだ」と。

老夫婦とネックレス

若い頃、小さなレストランを経営していた老夫婦。しかしある時、家事でお店は全焼。財産はすべて燃え尽き、その心労から奥様は流産。1日1日を何とかしのぐような生活が続き、何度か死のうと思ったこともあったそうです。

「でもね、ふとテレビを見たらディズニーのコマーシャルが流れたんだよ。『ここに来れば、幸せになれる』って。だからそれから必死で働いて…それで、今日ようやくここへ来れたんだ。」

奥様はそっと目を閉じ、ネックレスに手を当て、笑いながら話す旦那様の話を聞いていました。そして口を開くとこう仰ったのです。

「私は充分幸せでしたよ。50年間、一度だって後悔したことはありません。子どもはできなかったけど、手も顔もしみだらけだけど。でも、このネックレスに触ってると若い頃に戻ったような気分になれるの。本当に、あなたと一緒に来れてよかった。」

エピソードを共有すると
一体感が生まれる

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私たちは包装袋に「また元気でいらして、物語の続きを教えてくださることを心待ちにしています」と、メッセージを書きました。すると旦那様は「なんだ、夢はまだ終わってなかったのか」と歓喜した様子で、来た時と同じように、奥様と手をつないで帰って行かれました。

ストーリーとは、一体感やモチベーションを生む原動力。こういったすばらしいストーリーをスタッフ間で共有すると一体感がどんどん生まれ、「自分ならどうするか?」という想像力を高めてくれます。

ディズニーには、こんなふうにスタッフ間の連携やお客様の満足度を徹底させる仕掛けがいくつもあり、それが、スタッフのやる気やアイデアを育て、ゆくゆくは、文化として成長していきます。そして、スタッフ全員が、マニュアルを超えた仕事ができるようになるのです。

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