女性社員だけが「14時38分」に一斉退社したアイスランドで何が起こっていたのか?

アイスランドで先月24日、会社に勤務する女性たちが一斉に退社するという珍事が発生しました。まるで童話『ハーメルンの笛吹き男』のようなこの話、女性社員だけが同時刻に、しかも一斉退社。

でも、彼女たちが笛の音を聞いたわけでも、暗示にかかったわけでもありません。それぞれが自らの意志で行動し、そして向かった先は。

向かった先は、
女性だけのデモ集会

職場を離れた彼女たちは、町中で行われた抗議集会にプラカードを持って繰り出しました。じつはこれ、アイスランドにおける男女間の賃金格差に抗議するため、労働組合などが主催して全国で行われた集会。

ビルの一室から撮影したSalka Sól Eyfeldさんの映像がこちら。賃金の平等を訴え、無数の女性たちがシュプレヒコールを挙げている様子がよくわかります。

 

14時38分退社に
込められた想い

さて、今回の大掛かりなデモを企画し、謎の退社を呼びかけたのは「Kvennafrí」という団体。

女性の賃金は男性に比べ29.7%低いという欧州統計局の発表を受け、8時間の労働時間から女性たちが実質“タダ働き”となる、29.7%分を差し引いた時間で退社しよう!とFacebookでメッセージング。

一般的な企業が終業を迎える、17時から遡って2時間22分前にあたる「14時38分」ちょうどに退社したという訳でした。

先日、世界経済フォーラム(WEF)が発表した「ジェンダーギャップ2016」において、2年連続で世界1位となった同国でしたが、労働賃金においては男女の格差にまだ溝があるとする、女性たちからの強烈なメッセージとなりました。

さらに、このギャップが均等になるには、「あと52年はかかる見通し」とする政府の試算に、女性たちも黙っていられなかった、というのが本音でしょう。

※本記事では、一部誤りがあったため訂正を加えております(2016/11/10 16:00)

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