松の葉でつくった「森のウール」を知っていますか?

松といえば、世界中で使われている木材です。日本でもお馴染みですね。しかし、そんな松の「針の部分(葉っぱ)」をつかって、「森のウール」を作り出した人がいるそうです。

この素材を開発したのは、デザイン学校に通うロシア出身の学生、Tamara Orjolaさん。松はEUだけでも年間6億本ほど伐採されていて、針の部分は全総量の20〜30%を占めています。彼女は、本来であれば使われない針をどうすれば利用できるのか研究し、約1年かけて繊維の代わりとして大きな可能性があることを発見しました。

「松の針」から生まれた
羊毛みたいな繊維

PHOTO:Ronald Smits/Design Academy Eindhoven

粉砕やカーディングなどの工程を踏むことによって、繊維、複合材料、紙に変え、エッセンシャルオイルと染料を抽出することができるそうです。

精油は、針葉樹独特のクリスマスツリーのような匂いになるのが特徴的。

意外と丈夫な
ラグマットとスツール

PHOTO:Ronald Smits/Design Academy Eindhoven

Orjolaさんは、この松の針ウールで、ラグマットとスツールを製作。独特の風合いですが、繊維を使っているので見た目よりも頑丈なのだそう。他の用途としては、服の材料や紙、建築材にも使えるように準備中。

「松の木は、昔から食事、薬、建築、家具など、さまざまな用途に使われてきました。その知識は、世代を超えて古代より受け継がれてきたものです。いま、大量生産のなかで失われつつあるその知識を取り戻したいと思っています」

現在、商業展開に向けて協力してくれるパートナーを探している最中とのこと。いつか松の針でできた服や家具が、一般的になる時代がくるのかもしれませんね。

Licensed material used with permission by Tamara Orjola
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。