「正しい日本語」が書けるようになりたくないですか?

メール、業務日報、プレゼン資料など、ビジネスにおいて文章を「書く力」が求められるシーンはたくさんあります。

ベストセラー『女性の品格』でおなじみ、坂東眞理子さんの著書『すべては書くことから始まる』では、日常生活で必要とされる「書く力」を身につけるためのヒントが、とても分かりやすくまとめられています。大学卒業後、総理府に入省し、公文書を作成していたという彼女が教える、日本語の正しい書き方を学びましょう。

端的に、具体的に、明快に

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社会人として必要な「書く力」は、文学作品を書く力ではなく、実用文を書く力です。書き手の意図や伝えたいことがきちんと相手に伝わることが重要なのです。

文章を書くときにまず心掛けるべきは、端的に、具体的に、明快に書くこと。その際にはできるだけ一般論を書くだけでなく、目的にふさわしい具体的な例を引き、明確なイメージを読み手へ伝えるようにしましょう。

もちろん、中には実用文の書き手にとどまらず、人をうならせる素晴らしい表現力を持った文章を書きたいという人もいるでしょうが、それはもう少し先になってからでもかまいません。社会人として身につけなければならないのは「伝わる文章を書く力」であり、それを身に付けたあとで、表現力を磨けばいいのです。

主語・述語を
明確にしてみよう

文章は主語・述語がしっかり明示されていると安定し、透明度が増して、わかりやすくなります。日常会話の例文から文章を明確にしてみましょう。

〈例文1〉
修正前:彼も彼の妻も、ゴルフもうまいし英語もうまい
 ↓
修正後:彼とその妻は2人とも、ゴルフも英語もうまい

〈例文2〉
修正前:A子は買い物をして掃除をして料理も一人でこなさなければならないので、目が回るように忙しかった
 ↓
修正後:A子は一人で買い物も掃除も料理もしなければならないので、目が回るように忙しかった

下の文章のほうが、すっきりした印象を受けるでしょう。「誰が何をする」。単純ですが、それが整理されていると文章の意味がわかりやすくなるのです。

話し言葉を
書き言葉に直す

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書く言葉と話す言葉は違います。

「いろんな例があるんで、やっぱし手紙を書くのはチョー難しいけど、私もすっごく努力しています」

という文は、話した場合何の問題もなく通じますが、文書にすると、なれなれしく崩れた印象を受けます。文章にする場合は「手紙を書くのは難しいですが、私も努力しています」と、端的に伝えましょう。

また、日常的に使う話し言葉を書き言葉に直す癖をつけると、相手に丁寧な印象を与えることができます。

〈例〉
・反省してた→反省していた
・得意じゃない→得意でない
・成立したみたいです→成立したようです
・わりと→意外と

文章を書くときはもちろんですが、目上の人と話すとき、人前で発表するときなど。普段から「折り目の正しい日本語」を意識するようにしましょう。

重ね言葉や
繰り返しをなくす

同じ意味の語を重ねた「重ね言葉」や、同じことを繰り返し述べる重複表現は、文章を稚拙に見せるだけでなく、筆者の思考が未整理であるというイメージを与えてしまいます。

〈重ね言葉の例〉
・はっきり断言する…断言にははっきりという意味が含まれる
・体をご自愛ください…自愛には自分の健康に気をつけるという意味が含まれる
・轍の跡…轍は車輪の跡という意味

これらの意味を理解することなく使うのはやめましょう。どうしても使うのであれば、十分に気をつけて、辞書を引くなどの一手間をかけることが大切です。

単語だけでなく、文章の中でも同じことが言えます。

・現在では普通に使われているテレビが今の形になるには…現在と今は同じ意味
・9月中旬の頃にはまだ暑く…旬には頃という意味が含まれている

同じ意味の言葉を重ねると文章が冗長になります。無駄を省くためにも似た意味の言葉を繰り返さないようにしましょう。

「つなぎ」が大切

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「が」はとても便利な言葉です。

「私たちは一生懸命仕事をしたのですが、結果は思わしいものではありませんでした」というように逆説の意味で使えたり、「彼は仕事に真面目に取り組んでいるが、家庭も大事にしている」と順接にも使うことができます。

しかし、書いている本人がこの区別を意識しないと、文章の意味は混乱して伝わりにくい文章になってしまうのです。

「A子の新商品の提案は目の付け所は良いのですが、専門的な市場分析が十分行われていないのですが、意外とうまくいくかもしれませんが、失敗の恐れもあります」というように、文章を「が」で永遠とつなぐ文章は、「結論は何?」と読み手をもどかしく思わせます。

思考の流れに沿って書くのでなく、相手に何を伝えたいのか、まず自分の考えを整理し、結論を心に描いてから書き始めましょう。そして、「が」で文章をつなげるのは1回だけにすること。それ以上は長々と続けないように気をつけて下さい。

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