誤解も多い「精神障害」を、AtoZのイラストで表現するアーティスト

22歳のSonaksha Iyengarさんは、インドのバンガロールを拠点に活動するアーティスト。彼女が描くイラストシリーズ「#AtoZofMentalHealth」は、精神的な障害についての誤解を、アルファベットの文字で解きほぐしていくというもの。

形がない、目に見えないからこそ、誤解も多い精神障害。

ABCを学ぶように、メンタルヘルスについての理解を深めてみませんか?ここでは、その一部を紹介したいと思います。

【B】
BIPOLAR DISORDER
「双極性障害」はかんしゃくじゃない

双極性障害は、気分が異常に高揚する躁状態と、極端に落ち込む鬱状態を行き来する障害。

急に変化する気分に、本人も振り回されてしまうのだそう。

【D】
DEPERSONALIZATION
「離人症」は作りものじゃない

まるで、自分を外から見ているかのような気分になる離人症。

何もかも他人事のようになったり、自分自身が見知らぬ人のように感じられるそうです。

【I】
INSOMANIA
「不眠症」は自慢することじゃない

本当に不眠症で苦しんでいる人は、眠りたくても眠ることができず、日中も疲れ果てています。

「寝てない」なんて、自慢できることではありません。

【K】
KLEPTOMANIA
「窃盗症」は都合のいい言い訳じゃない

窃盗症は、衝動的に盗みを働いてしまうこと。

本人の意志ではなかなかコントロールできず、盗みそのものが目的なので、経済的にまったく価値のないものを盗んでしまうこともあるそうです。

【M】
MOOD DISORDER
「気分障害」は克服しようと思って
できるものじゃない

気分がどうしても落ち込んだり、逆にハイになってしまったりすること。

元気を出そうと思って出せるわけではありませんし、落ち着こうと思って落ち着けるものでもないのです。

【P】
PTSD
「心的外傷後ストレス障害」は
弱さの証拠じゃない

命や、その後の人生に大きく関わるような出来事が起きたとき、その心の傷からさまざまな症状が出てしまうと言われるもの。

PTSDも人間のメカニズムの一部。決して「心が弱いから」ではないのです。

【R】
REM SLEEP
「レム睡眠」はとても大切

睡眠には、眠りが浅いレム睡眠と、深いノンレム睡眠があります。

人はレム睡眠中に夢を見ていますが、普通は体を動かすことができません。夢遊病などのレム睡眠行動障害は、このレム睡眠中に夢で見た通りに体を動かしてしまうのです。

【S】
SCHIZOPHRENIA
「統合失調症」の人は危険ではない

かつては「精神分裂病」なんて呼ばれ方もしていた、統合失調症。考えや感情がうまくまとまらなくなり、妄想や幻覚などにも悩まされます。

勘違いされがちですが、うまく会話ができなくなったりすることはあるものの、必ずしも暴力的になるとは限りません。

【T】
TRICHOTILLOMANIA
「抜毛症」は好きでやってるわけじゃない

髪の毛をはじめとした、毛髪を自分で抜いてしまう病医。その原因はストレスとも脳の異常とも言われていますが、はっきりはわかっていません。

確かなことは、本人が望んでやっているものではなく、やめようと思ってやめられるものではないということ。

【W】
WORRYING
「心配性」は自分では振り払えない

不安障害のなかには、さまざまなことが心配で仕方がなくなってしまうものがあります。広い場所や、人と話すことなど、異常な恐怖を感じる対象もさまざま。

他の人から見れば「気にしなければいいのに」と思うような些細なことでも、自分では振り払えないからこそ、苦しいのです。

Licensed material used with permission by Sonaksha Iyengar, (Instagram), (Facebook)
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