あこがれのドレスに袖を通したとき、5歳の少年は「最高のしあわせ」を見つけた。

写真は、5歳のCianくん。スーパーヒーローや自動車が好きな普通の男の子です。でも、彼にはもうひとつ大好きなものが。ワンピースやスカートなどのいわゆる女性服です。

自分が着たいと思う服を自分で選んで着る。

これって、ごく当たり前のことですが、男だから、女だからと、着たい服を選ぶ前に“着るべき服”というフィルターが、まずそこにあるはずです。けれど、彼の家族は違いました。

子どもの「気持ち」が一番!

「Cianは、ただ着たい服を純粋な気持ちで選んでいるんです」

とは、誰よりも息子の感性を理解し、尊重している母親のCrystalさん。Cianくんがドレスに興味を持ちはじめた背景には、映画『アナと雪の女王』のあの2人の姿があったよう。

ある日、アナ雪の衣装を自分も着てみたい、と欲しがる息子に、母はためらうことなく、そのドレスを買ってあげたというのです。男の子がドレスを着たいと言い出したとき…Crystalさんの選択(もしかしたら決断だった?)に至れる親がどれだけいるんだろう。

一見シンプルに思える選択でも、それを信じ、尊重してくれる誰かがいるからこそなのかもしれませんね。

さて、ドレスを買ってもらったCian君は、愛おしそうな目で袖を通したそうです。その格好のまま、家族とショッピングに出かけ、周囲の目を気にすることなく楽しそうに過ごしたんだそう。

息子のよろこぶ姿を目の当たりにした両親。でき得る限りのサポートをしていこうと心に誓った瞬間でした。

こうして、ズボンとシャツでいっぱいだったCianくんのクローゼットには、色とりどりの華やかな洋服が少しずつ増えていったといいます。

自分にとって“最高”と思えるもの

「自分にとっての“最高”を見つけて欲しい」

これは、息子Cianくんに向けただけのものではなく、Crystalさんが写真を見たすべての人に伝えたい言葉です。

誰かの迷惑になることでないのならば、好きな感情を抑える必要なんてどこにもない。それがKells一家が出した答え。

心ない発言だってあるはずです。「男の子はこうあるべき」と彼を諭すことだって考えられたでしょう。けれど、親として子どもの感性をそっとサポートする、そのことの大切さを教えられた気がしませんか。

Licensed material used with permission by Crystal Kells
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。