「お世辞」の力をバカにしてはいけない。

あの人はお世辞ばっかり。とか、思ってもないお世辞を、とか、なにかとネガティブなイメージで使われることが多い、このコトバ。

でも実際は、使い方次第だと思うんです。「The School of Life」の動画で紹介しているのは、そんな「お世辞」との付き合い方や、過去の成功例について。

「お世辞」の
オモテとウラ

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イソップ童話の『キツネとカラス』は、お世辞の悪い部分を教訓にした物語です。

木の上でチーズを食べようとしているカラスを見かけたキツネが、「あなたは本当に美しい姿をしていますから、きっと美声の持ち主なんでしょうね」と声をかけます。

それに気を良くしたカラスは声を上げ、くわえていたチーズをキツネの前に落としてしまいます。キツネは最初から、それを手に入れるためにカラスにお世辞を言ったのです。

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けれど、お世辞を有効活用できる方法もあるはず。小さな子どものいる両親なら、その方法をよく知っているのではないでしょうか。子どもの描いた絵を褒めたり、お手伝いを褒めたり。

子どものやることですから、決して完璧ではないでしょうが、そのひと言が子どもたちの可能性を伸ばすのかもしれません。

ブラジリアを美しくした
建築家のお世辞

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これは、お世辞の良い例。

1956年、ブラジルの建築家であるオスカー・ニーマイヤー氏は、故郷の新しい首都・ブラジリアに招かれました。ブラジルは非常に熱狂的な経済国で、熱帯雨林、アマゾン、スラム街、サッカー、ビーチ、そして激しい政治的な議論があり、雑然としていました。

そしてその街には、美しさや落ち着きはありませんでした。

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しかしそんな街を、彼の「お世辞」が変えました。

あるジャーナリストが、ニーマイヤー氏にこう尋ねました。

「なぜ、街に不釣り合いな建築物をデザインしたのですか?」

ニーマイヤー氏は答えました。

「ある日、街がこの建築のようになるから」

そして出来上がった建築は、現在に至るまでブラジリアを美しい街へと導き続けています。

絵画「ブレダの開城」に
託されたお世辞

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お世辞は、正しく使えば良いイメージを人に伝えることができます。

ベラスケスによって描かれた「ブレダの開城」を考えてみましょう。これはオランダとスペインの戦争を描いたもので、スペインが勝利を収めます。

この絵はスペインの長官であるスピノラが、オランダのユスティヌス・ファン・ナッサウからブレダの鍵を受け取っているところを描いています。普通、戦争の絵といえば戦っている最中を描いたものが多いのですが、この絵は和解の場面であるのが大きな特徴です。

スペイン長官のスピノラは、敗北したオランダ軍に対しても人道的に接した英雄として讃えられています。その評判に、この穏やかな絵の「お世辞」が果たした役割は大きいでしょう。

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ニーマイヤー氏は、現在のブラジルを象徴するような建築を作ったわけではありません。その代わりに、素晴らしい部分を誇張して、理想のブラジルの姿を作り上げました。それがブラジルにとっては目指すべき道しるべとなったのです。

ブレダの開場も、いくら穏やかに終結したとは言っても、戦争であれば当然綺麗事だけでは済まされない過酷な戦いもあったでしょう。しかしそれでも、ベラスケスは美しい和解のシーンを描き、スピノラ、ひいてはスペインそのものの評判を上げたのです。

お世辞は、場合によっては決して悪いものではありません。お互いのために上手く活用できれば、それは大きな力となるでしょう。

Licensed material used with permission by The School of Life
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