泣きたい時はこの10曲!でも、哀しい音楽で気持ちが晴れるのはなぜ?

突然ですが、思いっきり泣いてしまいたい時ってありますよね?

恋人、友人、家族など大切な人との離別や、学校や仕事でうまくいかなかった時などなど。

でも、音楽を聴きながら感情にまかせて涙を流していたら、いつの間にかすっきり気分が晴れていた…なんて経験のある方も決して少なくないはず。

個人的にも、かつて恋人と別れなければならなかったとき、当時ヒットしていたColdplayの「The Scientist」という曲が傷心したハートに染みて染みて、哀しみがきれいさっぱり消え去ったわけではないけれど、とても癒された思い出があります(昔々の、恥ずかしい記憶…)。

これこそまさに、音楽の魔法。“魔法”だなんて、ちょっと大げさ?いや、でも実は、哀しい音楽のメンタルへの有効性は科学的にもちゃんと立証されているのです。

哀しい音楽、
その癒やしのメカニズムは?

改めて、なぜ哀しい音楽を聴くと気持ちが落ち着いたり、あるいは晴れやかになったりするのでしょうか?

研究結果によると、哀しくエモーショナルな曲は一時的に心拍数を上昇させ、その後、カラダの緊張状態を緩和しながら穏やかでピースフルな境地へと導いてくれるそうです。

音楽で涙を流すことによって、哀しみ・喜び、そして精神生理学的な「Catharsis」(浄化)という状態を同時に体験することができるのです。これによって私たちのココロは落ち着き、終わりがないように思えた哀しみからも解放されるというわけ。

涙の選曲は思い入れのある曲で

涙で哀しみを浄化し、気持ちを落ち着かせたいとき、あなたにとって思い入れのある曲を選ぶとより一層効果が高まります。その音楽に内包された過去の記憶や経験、そんなことを思い出しながら感傷に浸ってみてください。
 
ただし、哀しい映画や映像では同様の結果を得ることはできないそう。なんとも不思議な、音楽だけが持つマジック。もうダメだ、逃げ出したい…そんな気持ちに陥ったときは、あたたかいコーヒーでも飲みながら、悲哀に満ちた旋律に気持ちをゆだねて涙を流してみるのもいいかもしれません。
 
そう、音楽はいつでもあなたの味方なのだから。

泣いてスッキリ!
とびきりの哀しい曲10選

最後に、編集部の独断と偏見と思い入れだけで選んだとびきりのサッドソング10選をご紹介。さぁみなさま、ハンカチーフのご用意を…。

#01. Coldplay / The Scientist

冒頭で触れた、Coldplayの2002年のヒットナンバー(2ndアルバム『A Rush of Blood to the Head』収録)。ある“悲劇”の終わりから逆再生ではじまるミュージックビデオも秀逸で、MTVのビデオアワードで3冠に輝いたほど。悲哀に満ちた旋律、そして恋愛についての後悔を訥々と綴った歌詞があいまって、あなたの涙腺はいつの間にか崩れ落ちていることでしょう。

Reference:Coldplay

#02. Jeff Buckley / Hallelujah

1997年、不慮の事故で若干30歳という若さで夭逝してしまった、アメリカの伝説的シンガーソングライター、ジェフ・バックリィ。どこか“祈り”にも似た伸びやかで親密なハイトーンボイスが、全てを優しく包み込んで浄化してくれるよう。“天使の声”とも称されるのも納得。

Reference:jeffbuckleyVEVO

#03. Adele / Hello

イギリスの実力派シンガー・アデルが2015年10月に発表したナンバーで、1週間で100万回を超えるデジタル販売を記録した最初の曲となるなど、驚異的なヒットを記録。魂をダイレクトに揺さぶるような、パワフルかつエモーショナルな歌声にただただ圧倒されます。

Reference:AdeleVEVO

#04. Ben Folds / Still Fighting It

2002年に発表された、ベン・フォールズが愛息・ルイスくんに捧げたナンバー。やさしく問いかけるように歌われる、高純度な愛情と切なさが入り交じったサウンドは、とりわけ子育て中の親御さんの心を揺さぶってやまないはず。ちなみに愛娘・グレイシーちゃんに捧げた「Gracie」も、とってもハートウォーミングな一曲です。

Reference:BenFoldsVEVO

#05. The Beatles / Yesterday

言わずと知れた20世紀最大の音楽グループ、ザ・ビートルズの代表曲のひとつ(1965年発表のアルバム『HELP!』収録)。今年4月のポール・マッカートニー来日公演@東京ドームでも披露され、イントロから目頭とハートがじ〜んと熱くなってしまいました。ちなみに「世界で最も多くカバーされた曲」としてギネス認定されているそう。

#06. くるり / 東京

これは、きっと地方から上京した経験のある方には涙なしには聴けないのではないでしょうか?くるり1997年のメジャーデビュー曲にして代表作「東京」。

「所持金と口座の残高合わせて500円くらいの時に、足立区の綾瀬で書いた曲なんよ。遠く離れた恋人のことがどうでも良くなったような気持ちになって、すごく不安になったけど、なんだか東京の夜風がそよそよと心を吹き抜けて行ってくれた時、とてもいい気分になって書いた歌」とは作曲者である岸田さんの弁(Twitterより引用)。押しつぶされそうなギリギリの気持ちを見事に音符に置き換えてみせた、音楽家としての才気に感服&そして激しく感動。

Reference:くるり

#07. SUPER BUTTER DOG / サヨナラCOLOR

2008年9月に惜しまれながら解散してしまった、ハナレグミこと永積タカシさんとレキシの池ちゃん(池田貴史)が在籍していたSUPER BUTTER DOGの大名曲。そう、サヨナラからはじまることって、あるんだよな〜。人生にはよぉ…(ちなみにシラフです)。アメリカのシンガーソングライター、プリシラ・アーンによるカバーも秀逸なのでこちらもご一聴あれ。

#08. 銀杏BOYZ / 光

朝ドラ出演でも話題の、峯田和伸さんのバンド=銀杏BOYZ。孤独と絶望のドン底のような場所から歌われる「光」は、今にも命の灯火が消えてしまいそうな前半から、一転、マグマのごとく感情が大爆発する展開がとにかく壮絶。時に骨折してしまうほど全身全霊を賭けたライブステージも、その壮絶さゆえボロボロに泣けます。

#09. Aimer / 蝶々結び

RADWIMPSの野田洋次郎が作詞作曲&プロデュースを手がけた、Aimer(エメ)のヒットナンバー。そのハスキーで切実な歌声はもとより、恋愛の危うさと尊さを“蝶々結び”に喩えて紡がれるストーリーテリングが何しろ素晴らしく、なにげなく電車で聴いていて思わず泣きそうになってしまいました(いや、ほんとヤバかった…)。名匠・岩井俊二監督によるミュージックビデオも秀逸です。

 

#10. Toe / Ordinary days

インディペンデントな活動ながら世界的な支持を集めている日本のロックバンド・Toe(トー)が、2001年の東日本大震災を受けて被災地支援のために制作した作品。繊細かつエモーショナルなアンサンブルが伝えるのは、一日でも早くみんなが“普段の日々”(=Ordinary Days)に戻れますようにという願い。哀しみを突き抜けて、ふつふつと勇気(のようなもの)が湧いてくるナンバーです。

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