性犯罪被害にあった女性へ、連帯を呼びかけるハッシュタグ。

インドでは、女性に対する性犯罪が後を絶たず、大きな社会問題となっています。

ある女性が夜中に男性から追いかけられた事件に対して、インド人民党の地域副大統領Ramveer Bhatti氏は、このようなコメントを残しました。

「女性が夜中に外に出歩かなければ、このような被害は起きないのではないか」

発言に反発が集まり、SNSでは「#AintNoCinderella」というムーブメントが起こっています。

「わたしたちはシンデレラじゃない」

このムーブメントの火付け役となったVarnika Kunduさん。彼女も夜中に男性二人から車で追いかけられる被害に遭ったそう。幸い、暴力を振るわれることはなかったそうですが、執拗なストーキングに恐ろしい思いをしたことは変わりません。

この事件に対して、政治家であるRamveer Bhatti氏が、以下のように発言をしたことが、さらなる物議を呼ぶことに。

「12時以降に女性が外出していたことがそもそも問題なのでは?家庭を守る女性が、夜に出歩くのは良いこととは言えません」

確かに、自分の身は自分で守ることは大切なことかもしれません。けれど、犯罪に怯えて行動を制限されるというのはおかしい、とインドの女性たちはRamveer Bhatti氏に反論します。

「責められるべきは犯罪者であり、犯罪をなくしていくことに尽力するべきなのに、被害者にその責任を問うことはおかしい」

批評家たちもこうコメント。SNSではインドに住む女性たちが「#AintNoCinderella」というハッシュタグを使用し、自ら夜中に外出している画像を一緒に投稿して、インドの性犯罪を減らす対策を社会全体で取り組むよう訴えています。

インドで性犯罪がなくならないのは、女性の発言力が非常に低く、犯罪自体が隠蔽されてきた歴史が影響しているのではないかという見方もあります。SNSで、このように女性が自らの声で社会に警鐘を鳴らす状況が、これからのインド社会をよりよくしていく一歩になるのではないでしょうか。

インドに限らず、性犯罪はどの国でも解決されるべき問題。国に関わらず、女性が犯罪に怯えることなく外出できる社会になっていってほしいですね。

Licensed material used with permission by Palak Sharma
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