神主ラッパーに学ぶ。日本人が知っておくべき「森の創り方」

ノマド(遊牧民)神主であり、ラッパーとしても活躍するシシドヒロユキさんの著書『シン・ヤマトコトバ学』(光文社新書)は、漢字が伝来される前よりあった日本のネイティブ言語「大和言葉」に注目し、彼なりの解釈でさまざまな歴史や構造を解説しているのが話題になりました。

シシドさんは本書で、日本の原点である「大和言葉」に触れることは日本文化の源流に触れること——つまり、いにしえから守られてきた「自然とのつながり」こそ、現代人のライフスタイルに活かすべきだ、と訴えています。

今回紹介するコラムは「自然と人類の調和」について。

宮崎駿が表現した
日本の「森」

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私(著者)は神道の自然を敬う道徳に、これからの時代の大いなるメッセージを感じています。近年、エコロジーという外来語と共に自然との共生がうたわれていますが、もともと日本の文化では、自然の仕組みを敬い、人以外の命とも共に生きていこう、と願い祈ることは当然の考えでありました。

アニメーターの宮崎駿は『折り返し点 1997~2008』という本の中で、アニミズム(自然界のものに霊が宿っているという考え方)と宗教についての質問にこう答えています。

「今も多くの日本人の中に宗教心として強く残っている感情があります。それは自分たちの国の一番奥に、人が足を踏み入れてはいけない非常に清浄なところがあって、そこには豊かな水が流れ出て、深い森を守っているのだと信じている心です。

そういう一種の清浄観があるところに人間は戻っていくのが一番素晴らしいんだという宗教感覚を、僕は激しく持っています。それには聖書もなければ、聖人もいないんです。ですから世界の宗教レベルでは、宗教として認められないけれども、日本人にとっては、非常に確かな宗教心なんです。『もののけ姫』の舞台になっている森というのは、現実の森を写生したものではなくて、日本人の心の中にある、古い国が始まる時からあった森を描こうとしたものです」

神道は、森創り

宮崎駿の宗教心は、神道、古神道の心に通じるものがあります。自然への感覚が神道の根底に流れているのでしょう。物質文明は、競争の原理に基づき発展してきました。そしてその過程でバランスを失いかけています。その世界人類において、日本に伝えられてきた自然を畏れ敬う心は、特にこれからの時代、大切にしていかなければなりません。

伊勢神宮にお参りすると、原生林の偉大さを感じることができます。特に五十鈴川の清らかな流れに森の素晴らしさを感じるのです。東京では、明治神宮を歩くと自然の素晴らしさと未来的なメッセージが伝わってきます。有名な話ですが、明治神宮の場所には元から森があったのではなく、以前は畑や草原、軍の訓練場が広がる耕地だったところでした。それが今では天然林のような森に近づいています。

これはもともと日本が「森の島」という本質を持っているからでしょう。明治神宮の存在自体が、荒地から森を作り出すことができる証明になるのではないでしょうか。

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かつては世界の地表面積の70%が森だったそうですが、今は20%ほどになってしまいました。しかし、ここから森を創ることはできます。その世界人類への大きな知恵と波動を発してるのがあの渋谷の杜、明治神宮なのです。

明治神宮の存在は、皇居と並び、ノマド神主の私が現在東京に住まいを持つ大きな理由でもあります。私にとって、神道の「森創り」という未来へのメッセージを感じ取ることができる大切な場所となっているのです。

神社の木々は私たちより長く生きるので、神様に近い気がしますね。

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