男心をぎゅっと掴む女は、絶対に「これ」を間違えない。

恋人になる前の<絶妙な楽しい時期>に感じる“気が合う”なんて、さほどアテにはならないものだ。

たとえば、連絡する頻度。

付き合う前に毎日のようにメッセージを送っていたり、電話をしていたとしても、それが本当にお互いにとって“ちょうどいい頻度”かはわからない。なぜなら付き合う前と、恋人になってからのテンションは、違うのだから。

「ちょうどいい距離感」は
何よりもムズカシイ

どうしてこんな話をしたかと言うと、『The School of Life』で公開されていた、<距離感>に関するこの動画を最近見たからだ。

職場や家族、友達関係、様々にシーンを変えて説明していたけれど、胸の傷口に沁みたのが、「カップルにおける距離感」

仕事が忙しいんだから連絡は控えめにしなきゃとか、大人なんだからあまり甘えちゃダメだ、とか。頭ではわかっているし、何度も学んでいるはず。それなのに、やっぱり間違えてしまうことがある。あぁ、負担になりたいワケじゃないのに……。

付かず離れず、イイ女の「ベストな振る舞い」って、一体なんなのよ?

いつでも完璧な人なんて、いないことはわかっている。それでも参考にすべき考えがあるのなら、ぜひ頭の片隅に焼き付けて指標にしたい。

かいつまんで動画の内容を紹介すると、私たちは、好きになればなるほど距離感を見誤ってしまうようにできている。

その症状として、わかりやすいのがこの2つ。

症状1:弱みを見せない

相手と距離を近づきたいのに、嫌がられるのではないかと恐くなり、逆に距離を置いてしまう。

忙しいと言ったり、違うことを考えているふりをしたり、感情を表に出してほしいなど考えてもいないようにふるまってしまう。本当は一番欲しいのに、強がって優しさや愛情など必要ないように振舞ってしまう。

症状2:相手のすべてを知りたがる

相手の気持ちが離れてしまう気がして、無理に相手を束縛してしまう。遅刻したときに怒ったり、「あの時言ったじゃん」と責めたり、何をしているのかを常に聞いたり。

自分を愛してくれているかが心配で、不快な距離の詰め方になるのだ。

パートナーが自分を安心させてくれるようにコントロールしようとすると、こんなふうに相手は自分を見るのが嫌になるばかり。

でもね、愛はちゃんとあるんだよ。

こんな態度をとられた恋人は、信用されてない、愛されていないのだと感じてしまうことがあるだろう。実際には愛していて、ただ失うことを怖がっているだけなのに、それがことごとく裏目に出てしまう。

確かに間違えたり歪んだりはしているけれど、愛情はここにある。

空回り状態になってしまっていることを、まずは自分で自覚することが大切なのだ。これが、案外難しい。恋愛になると、自分だけがおかしいのかとか、結局自分だけが可愛いのではないかとか、ひとりで色々と考えすぎてしまう。

大切なのは、まずこの状況が「好きだから」起きてしまっていることだと理解すること。そして、相手がこの距離感を不快に思っていると感じるなら、どうしたらいいのかを“ふたりで”考えることなのだ。

「60%」を心がけてみる

この動画を見て、思い出した言葉がこれだった。

人間関係で一番大事なのは、腹八分ではなくて腹六分。
夫婦、恋人、親子、仕事関係、愛するからこそ、腹六分でお付き合いを。

美輪明宏

年齢を重ねても、経験を重ねても、ちょうどいい距離感を掴むのは難しい。けれど意識したり、自分に言い聞かせることは出来る。逆に言えば、そうすることしか出来ない。

どんなに信頼できるパートナーだとしても、いい関係を築くには「自立」がとても大切なポイントだ。ひとりの人間として強さがなければ、簡単に依存してしまう。

離れすぎている時も、近づきすぎている時も、腹六分。つまり「60%」の距離感を意識してみると、お互いの<居心地の良い場所>を、もっとスムーズに見つけられるかもしれない。

Licensed material used with permission by The School of Life
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。