紙に描こうとすると心が折れそうに、「空白不安症候群」との戦い。

イラストレーターとして活躍するArt Yeuh! Studioは、「Blank Page Syndrome(空白不安症候群)」を患っています。初めて聞く名前だという人も多いかと。これは精神障害のようなものですが、正式な病名ではありません。

ただ、絵描きである彼にとっては、致命的とも言えるほどの心の病なのです。

恐ろしい、「真っ白」な紙

空白不安症候群になるキッカケは人によって異なるらしいのですが、Art Yeuh! Studioの場合は真っ白な紙を見ると発症してしまうようです。

症状がでると、今までどうやって仕事をしてきたのか忘れてしまい、パニックに。好きで始めた仕事のはずなのに、心が折れそうな日々が続きました。一番の原因は、「良いものを仕上げなくてはいけない」という自身への過剰なプレッシャーによるもの。ひどい時では、何日も不安な気持ちになって、ペンを進めることができずに仕事をすることが非常に困難な状況に陥ってしまうそうなのです。

小さな「白紙」に挑む日々

どんなに苦しくても、Art Yeuh! Studioは描くことを決してあきらめませんでした。今まで描いていた紙の面積をグッと小さくして、恐怖心をなくすためにリハビリを開始することに。

こんな小さな紙に、ボクの大好きことを奪えるワケがない。大丈夫…。

そう、何度も何度も自分に言い聞かせながら、小さな紙に戦いを挑む日々が始まったのです。

好きなことが「恐怖」に変わっても、描くことをやめません。リハビリをはじめてから、一ヶ月で100枚以上のスケッチを完成させることのできたArt Yeuh! Studio。どんなに辛くても、毎日1枚以上は必ず仕上げると心に誓って、ここまでやり遂げたのです。まだ、恐れはあるものの、何日も真っ白な紙の前で何もすることができなかった昨年よりもずっと前向きな気持ちになったと彼は言っています。

最後にArt Yeuh! Studioからのメッセージを。

もしも、ボクみたいな心の病に悩む人がいるのなら、まずはリフレッシュすることに時間を使ってください。煮詰まったら、お気に入りのコーヒーショップに行ってから、公園でゆっくりするとかね。そしたら、午後からは上手くいくかもしれないし、そうじゃなくても焦らなくていいんです。

 

漫画やアニメとか、好きなものをたくさん見て、「楽しい」気持ちを思い出すことが何よりも大切なんですから。

Licensed material used with permission by Art Yeuh! Studio(Instagram), (Facebook)
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。