【世界一マニアックな言語】「モナコ語」が話せると得する理由

世界で2番目に小さい極小国家「モナコ公国」

世界には大小様々な国が存在する。ロシアのような広大な国土を持つ国家がある一方で、極めて小さな国土しか持たない「ミニ国家」も存在する。モナコ公国も、そんなミニ国家の中の一つ。「楽園」とも称されるモナコ公国とは、一体どんな国なんだろう?


 

地上の楽園

フランスとイタリアの国境近く、地中海に面したおよそ2キロ四方の小さな領域が、モナコの国土だ。温暖な気候・美しい風景・交通の便の良さ・南仏流の絢爛な食事・治安の良さ・世界3大レースの一角で有名なモナコグランプリ開催地など、どれをとっても一級といえる、まさに「地上の楽園」。極小地域に約3万5千人が居住するために、あまりに人間の手を入れすぎた「人工都市」という評価もあるが、それでも魅力が詰まった国であることは間違いない。

租税回避地としての「巨大国家」

小さな国土といえど、モナコは「巨大国家」だ。同じく世界最小国家ヴァチカン市国が宗教的な国力を持つように、モナコの国力の源泉は「タックス・ヘイヴン」と呼ばれる程の、強力な租税システム。居住権を得た個人への所得税は全くなく、その他の税金も圧倒的に低い。その上、街ではセレブが夜な夜な遊び明かしている光景に象徴される、治安の良さ。世界中の富裕層がモナコをこぞって移住先に選ぶのには、こうしたワケがある。

「モナコ語=アイデンティティ」

モナコの隣国で、税金が高いフランスの国民にとって、モナコは理想の場所。実際両国には密接な関係があり、モナコの公用語もフランス語だ。そして驚くべきことは、モナコ国内でモナコ国籍を持った人は3割にも満たないという人口構成。

こうした、自分の国にいてもなぜか周りは外国人ばかり、という不思議な環境にいるモナコ市民たちにとって、公用語ではない「モナコ語」を話せることは、国民としてのアイデンティティ維持に大きな意味を持つのだとか。

もちろん、これはモナコ人と結婚したり、居住権を10年間維持し続けたらモナコ国籍を取得できる外国人にとっても、モナコに溶け込むために、有効な手段にもなるという。つまりモナコ語を話せるだけで・・・


日本ではデューク更家氏や中田英寿氏、クルム伊達公子氏が居住権を持つことで有名だが、世界のセレブが集結する「別世界」に、一度は足を踏みたいものだ・・・。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。