「はじまりは一通のメールから。」|世界の秘境でLIVEする、旅するラッパー GAKU-MC

gaku-mc_profile

GAKU-MC/ガク エムシー

ラッパー アコースティックギターを弾きながらラップする日本ヒップホップ界のリビングレジェンド。2011年にレーベル Rap+Entertainmetを立ち上げ、“ラップで世界をプラスの方向に!”を合い言葉に精力的に活動中。2012年、キャンドルと音楽で心を繋ぐ音楽イベント“アカリトライブ”を立ち上げ、音楽による日本復興活動を続けている。また同年、世界二大共通言語、音楽とフットボール。それらを融合し、人と人を繋ぐ場所として【MIFA (Music Interact Football for All)】を立ち上げる。2013年、自身の音楽活動と平行し僚友 桜井和寿(Mr.Children)とウカスカジー結成。2014年 日本サッカー協会公認 日本代表応援ソング制作。ウカスカジー / アルバムAMIGO (2014年6月11日発売)。

ソロワーク15年分をパッケージしたベストアルバム 。GAKU-MC  / THE BEST ”GRADATION” (2014年4月23日発売)。エッセイ “世界が今夜終わるなら”。

GAKU-MCの公式HPはこちらから

※ アカリトライブとはラッパーガクエムシーが中心となって行っている日本復興音楽イベント。キャンドルを灯し、そのアカリでライブを行う。ステージで使用するキャンドルフォルダーには世界二十カ国以上の国と地域、また日本全国をガクエムシーらが足を使って集めた『がんばれに変わる言葉』がメッセージとして書かれている。今年は、世界有数のパワースポットにて開催。このプロジェクトはクラウドファンディングにて行われ、現在も支援金、参加メンバーを募集中。日時:2014/11/4~2014/11/10場所:セドナアメリカ南西部、アリゾナ州中北部にあるセドナは、州都フェニックスより北に2時間、州を代表する観光名所グランドキャニオンより南に2時間に位置しています。
GREENFUNDING(グリーンファンディング)のプロジェクトページはこちらから

akaritolive_1

akaritolive_2

※アカリトライブの様子

sedona※ 今年の会場、セドナ

 

 001.
はじまりは、一通のメールだった

gaku-mc_001

athlete_head_q


キャンドルを灯しながらライブを始めたきっかけは何ですか?

Answer

東日本大震災の直後、予定していたライブがすべて中止になり、やれることが何もなかったんです。当時、apbank(音楽プロデューサー小林武史、Mr.Children櫻井和寿、坂本龍一によって設立された、持続可能な社会を創るための様々な活動を行う組織)に深く関わっていたので、その一員として宮城県石巻市にボランティアに駆けつけました。音楽家としてやれることは何もなかった代わりに、泥搔きや炊き出しなど、健康男子としてやれることはたくさんあったのでテントに泊まりながら3週間ほど、できる限りの事をしましたね。

4月に入り、春から夏にかけて、体力面よりも精神面の支えが必要なフェーズに移行すると共に、「今まで積み上げてきたミュージシャンの部分で、何か貢献できるんじゃないか?」と模索し始めたんですよね。そんな時にちょうど僕のもとへ一通のメールが。キャンドルメーカーの若手の社員から、「何が出来るかわかりませんが、一度お会いしませんか?」と。たまたまラジオで『take it slow』という僕の曲を聞いて、僕に連絡をくれました。

この曲は、近所に雷が落ちて電気がなくなった時に、「電気がないなら、キャンドルに火を灯してギターを弾きながら心を落ち着かせたら、何か大切なことがわかるんじゃない?」という想いを込めた曲。震災前に作ったんだけど、震災後に聞いてみると全然違って聞こえて。僕の活動に対してこういったアプローチをしてくれたのは初めてだったので、本当にうれしかったですね!

実際に会って話し合う中で、「キャンドルを灯してライブをやろう!」という話になりました。でも当時はまだライブをやれるような環境や空気ではないと感じていたので、「僕らが日本中の言葉を東北に届ける配達人になるような活動はどうか」と提案したんです。そうしたらそれがきっかけで、アカリトライブの前身となる『アコースティックキャンドルライブツアー』をやろうという話になったんです。

 

002.
東北への想いをつないだ、キャンピングカーでの日本一周の旅

gaku-mc_002_1

gaku-mc_002_2

athlete_head_q

どんなツアーだったんですか?

Answer

1台のキャンピングカーに僕とギターのメンバー、キャンドルの人、カメラマンのたった4人で日本一周、約3週間の全国ツアーでした。普通のミュージシャンなら朝起きて新幹線に乗り、ライブ会場に行くんですが、それは経費がかかるし、そんなお金があれば直接的な支援もできるだろうと極力コストカット。

例えば、食事は「食料求む!!」とTwitterでつぶやいて、行く先々で差し入れをもらいながらなんとかやっていました。朝起きたらネギやビールが車のサイドミラーにかかっているんですよ! 一緒に行ったメンバーは5キロくらい太っていましたからね(笑)。

ライブ会場では、グリーンバード( “きれいな街は、人の心もきれいにする”をコンセプトにしたゴミ拾いボランティア団体)とコラボし、行く先々の会場の周囲を整備もして。他にも、ボランティアの方々にキャンドルホルダーを並べるのを手伝ってもらったりと、本当にいろんな人に出会い、支えられながら、みんなでツアーを作り上げました。最後は、全国で集めたメッセージ入りのキャンドルホルダーを灯して福島でライブをし、終了後はみなさんに想いが詰まったホルダーを持って帰ってもらいました。数あるメッセージの中でも、特に神戸の方々からの「私たちも乗り越えたから、きっと大丈夫だよ」という温かいメッセージにはグッと来るものがありましたね。

こうやって現地の人々と交流しながら日本を一周したからこそ、「日本全国同じ地べたでつながっているんだ」と肌感覚で実感もありました。

『アコースティックキャンドルライブツアー』が本当によかったので、翌年、2012年からは『アカリトライブ』に名前を改めて再始動。これからもっとたくさんの人に知って欲しいと思ったので、主にapbankフェスやサマーソニックなどの野外フェスティバルに出演しました。

gaku-mc_002_3

 

003.
電気、トイレなしの無人島。あるのはキャンドルとギターだけ

gaku-mc_003

athlete_head_q


去年のジープ島でのライブはどうでしたか?

Answer

きっかけは、2013年も何か新しい試みをしたいと思っていた時に、友人から「海外でやってみれば?」と言われて、「なるほど、その手があったか!」と。東京から南へ約3500km、ミクロネシア連邦チューク州の中で一番大きな面積を誇るトラック環礁の中にあるジープ島でやりました。電気も通っていない上に、15人くらいしか収容できない南の孤島。楽器や機材、キャンドルを一般の観光客の方々に持ってもらって、完全に手作りのライブをしました。3泊したうち、ライブをしたのは2回。切羽詰めてやるというよりは、「満月が出たから今日やろう!」って感じで(笑)。

シャワーがないので、雨水を溜めて頭を洗う。トイレは海の水を溜めて流す。太陽が昇ったら朝ご飯を食べて海で泳ぎ、昼はイルカを見に行って、夜になったらお酒を飲みながら眠りにつく。当初は不便な生活が待っていると思っていたんだけれど、全然そんなことなくって。最高な旅でしたよ!

 

004.
物を捨てて、旅に出よう

athlete_head_q


旅が本当に好きなんですね。ガクさんの『旅に出よう、この風に吹かれて』を聴くといつも旅への衝動に駆られるんですよ。

Answer

若い頃に沢木耕太郎さんに憧れて、これまで20ヶ国近く旅をしました。最近は音楽活動やサッカー関係の活動の一環で旅をすることが多いんです。本音を言うと、今でもバックパックを背負って世界一周するのが夢なんですけどね(笑)。

この曲の、「いらない荷物を捨てて 出会いに満ちた奇跡の世界へ」という歌詞。以前の僕ならこんなことは絶対に書かなかったですね。なにしろ、スニーカーやレコードを壁中に並べてみたり、使わないギターを何本もコレクションしたりしていましたから。でも、2011年に実施したキャンピングツアーでの旅を機に、物はいらないんじゃないかって不思議と思うようになったんです。「この服は持って行かなくてもいいかな」となると、「これもいらない」「あれもいらない」と思えて、結局ほとんど車に積み込む荷物がなくなっちゃって(笑)。

ジープ島では、電気がなくても全く困らなかったですし。本当に大切なものは、そう多くはない。旅はいろんなものを持って行きたくなりがちですが、むしろ本当は身軽が一番。今はもうサッカー用具から何から何まで捨てたくて仕方がないんですよ(笑)。

 

005.
あなたも、一緒にセドナでアカリトライブを作りませんか?

gaku-mc_005_1

athlete_head_q

最後に、ガクさんの今年のアカリトライブへの想いを聞かせてください

Answer

ジープ島でのライブ後、「超大変だったけど、来年もまたやりたいね」と話していた時に、「今度は世界の秘境でアカリトライブしよう!」という話になったんですよ。それでライブができそうな場所をリストアップしていたら、セドナの持つ神話性が妙に腑に落ちて。電気もないあの地で歌ったら、言葉にどれほど力が宿るんだろう……そんな衝動が抑えきれなくなっちゃったんです。しかも、セドナは様々な国の人が集まる観光スポット。「あそこでキャンドルの前で歌っているヤツは誰なんだ?」「そうかそんなことをやっているのか。国に帰ったらみんなに伝えておくよ!」といろんな国の人が興味を持ってくれたら、また新たな出会いがあるだろうし、東北への想いを世界に広めることができるじゃないですか。

僕らの活動はもしかしたら被災地支援じゃないかもしれない。でも東北の方を向いて働きかけるボランティア以外にも、他の方法でのアプローチもあっていいはず。『アカリトライブ』をすることで、日本だけでなく世界中の人々が自ら発した想いがキャンドルホルダーのメッセージとなる。そして、その言葉たちが一人歩きし、巡り巡ってきっと最後は東北のためになる。僕はそう信じています。

今回のように少人数のライブは、大規模なフェスとは全然違います。お客さんはお客さんであることを忘れ、そのライブを作るメンバーの一員の気持ちを抱いてくれる。特に『アカリトライブ』は通常のライブと異なり、メッセージを書いてもらったり、環境づくりを一緒にして、お客さんに委ねられている部分が大きいんです。しかも、今回はクラウドファンディングを利用しているので、これまでに増して「みんなでライブを作り上げる」というコンセプトが際立っています。

今回のセドナでのライブはさらに素晴らしいものになるはず。プロジェクト自体の目標金額は達成しましたが、まだまだ僕と一緒にセドナに行って、アカリトライブを作る仲間を募集中なので、是非応募をお待ちしています! 一緒に世界の秘境で”想い”を共有しましょう!

GREENFUNDING(グリーンファンディング)のプロジェクトページはこちらから

gaku-mc_005_2

会議、プレゼンテーション、研究発表、スピーチ…。そんな人前に出る機会を、苦手に感じている人も多いのではないでしょうか?東京学芸大学附属世田谷小学校に、沼田...
夏はもうすぐそこまで来ているし、野外フェスのシーズンはもう始まっている。ライターのChris Riotta氏は「ELITE DAILY」で、音楽フェスが人...
2015年7月。ちょっとメンバーの多いバンドが結成され話題になりました。ロックバンドのメンバーといえば、ギターベースドラムキーボード…と考えると3~5人く...
「超実験的!」主催元のチームラボがそう言ってしまうほど、前代未聞のイベントがあります。ここまで潔く表明されると、逆に気になって仕方がありません。音楽フェス...
フェスやライブ会場にいるとき、何かに取り憑かれたような高揚感に浸れるのには理由があった。心地いい音楽によって、単に自分がハイになるだけでなく、周囲の人々か...
音楽フェスの楽しみ方は人それぞれ。超ノリノリではしゃぐのも良いし、静かに音楽を楽しむのも良い。今回紹介する男性の場合は、こうだ。  頭を振りすぎて脳震盪を...
「ブーブは、逆から読んでもブーブ♪」そんな歌がいま注目されています。Boobは英語で"おっぱい"という意味。楽曲のアイデアは8歳の少年のものでした。が、参...
とても不思議で、とても自由なフェスだった。フェスなのに、中心がない。ステージもなければ、売店もない。木で組まれた大きな不死鳥がシンボルのように浜辺に立って...
大切な人、仲間、家族に日本語だと言いづらかったり、ちょっぴり恥ずかしいことも、ハワイ語なら気軽に伝えることができます。ここで紹介するのは、基本フレーズ7つ...
場所はグアテマラ。世界一美しい湖と呼ばれ、その湖底にはマヤ文明の古代都市が沈んでいるとも言われるとんでもないロケーションにて開催されるのが、年末年始4日間...
安藤 美冬/Mifuyu Ando1980年生まれ、東京育ち。慶應義塾大学卒業後、集英社を経て現職。ソーシャルメディアでの発信を駆使し、肩書や専門領域にと...
あなたは、1日何通のメールを送りますか?あなたの部署を合計すると?会社全体では?毎日、世界中で数え切れないくらい送られている電子メール。それは、全世界合わ...
アインシュタインは言った。「人は誰もが天才である。しかし魚に木を登らせようとするのなら、その魚は一生、自分が愚かだと信じて生きていかなくてはならないだろう...
楽器をもっとクールなものにしたい。そう感じたのは、ミュージシャンのBrockett Parsons氏。彼はレディー・ガガのキーボーディストをつとめるほどの...
『Science Vs. Music(科学VS音楽)』 と銘打たれたミュージックビデオは、サウンドを可視化した斬新な映像作品だ。特定の周波数が生み出す音の...
TABI LABOは「ナチュラルハイ」にブースを出展します最高のフィールド、最高の音楽、最高のキャンプ。音楽と人と自然での楽しみ、一体感、気持ちよさに触れ...
これまで50作にも及ぶ著書を記してきた本田直之氏。そのなかの22作をピックアップして、これまでに彼が綴ってきた言葉をまとめたのが『LIVE SIMPLY ...
2011年に結成したお茶目なロサンゼルスのバンド「Vulfpeck(ヴルフペック)」が、3月2日にアルバム『The Beautiful Game』の日本盤...
旅に出る理由に、その土地の味を楽しむことを挙げる人はとても多いだろう。豆がぎっしり入ったダルカレーを食べたいのであればインドへ行けばいいし、焼きたてふかふ...
和田裕美/Hiromi Wada外資系教育会社でのフルコミッション営業時代、絶大な営業手腕によって日本でトップ、世界142ヵ国中2位の成績を収めた女性営業...