ボブ・ディランに「僕の人生を変えた本」と言わしめた傑作

ジェフの勝手にカルチャー論 Vol.46 
「オン・ザ・ロード」

『オン・ザ・ロード』は、ジャック・ケルアックによって書かれた青春小説。ケルアック自身が全米各地とメキシコを放浪した実体験をベースにしている。

1957年に発表されて以来、ビート・ジェネレーションやヒッピーの永遠のバイブルと位置づけられている。

ビート・ジェネレーションとは、1955年から1964年頃にかけて米国文学界で異彩を放ったグループ、あるいはその活動の総称を指す。時に、ビートニク(Beatnik)と呼ばれることもある。

物語は、主人公サル・パラダイスがディーン・モリアーティとの強烈な出会いをきっかけに、アメリカ大陸をヒッチハイクなどで放浪するといった内容。様々な仲間との出会いを通じて成長していく姿を描く。

主な登場人物の大部分は、ケルアックの友人がモデル。その中にはアレン・ギンズバーグ、ウィリアム・バロウズ、ニール・キャサディなどビート・ジェネレーションの指導的立場に立った人物も。彼らは、既存のあるいは主流の体制的な文化に対抗するカウンターカルチャーの中心人物でもある。

あのボブ・ディラン「僕の人生を変えた本」と言わしめたこの傑作は、ジム・モリソン、デニス・ホッパー、そして、ジョニー・デップなどに多大なる影響を与えている。

もし、『オン・ザ・ロード』がなかったら、映画『イージー・ライダー』も『ストレンジャー・ザン・パラダイス』も『真夜中のカーボーイ』もこの世に存在しなかったと言われているほど。

長らく幻だったケルアックの原稿は、2001年にオークションに出品された時に240万ドル(約2億4千万円)で落札され、戦後の文学史上最高値となったとのこと。アメリカでは、いまだに世代を越えて愛されている一冊なのだ。

日本語訳の題名は、1959年に最初に出版された際は『路上』だったが、2007年の新訳版は『オン・ザ・ロード』。訳者の青山南によると、オン・ザ・ロードという言葉には「旅行中」「家出中」「放浪している」「巡業中」など、動いている状態が含まれているのだとか。

確かにそちらの方が、物語の躍動感を伝えていると俺も感じる。すべての旅人に読んで欲しい。いや、絶対に読むべきだと言った方がいいかもしれない。

そして、読んだ後は、ルート66などをはじめとしたアメリカの広大な大地を心の赴くままに駆け抜けてもらいたい。

TABI LABOのライターのJeff Kidoが、古今東西のカルチャーについて独自の視点から好き勝手に論じる『ジェフの勝手にカルチャー論』。1分で読める記事を、毎日1本公開していくぜ。

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