アマゾンの強烈な幻覚剤「アヤワスカ」を求めて vol.8

静けさに包まれていた森が、朝日に照らされ明るくなっていく。一仕事終わった満足げなシャーマンの顔を見て、心を込めて「ありがとう」と言った。

彼はまだ、小屋で眠るという。朝焼けとともに鳥たちは歌いだす。すこしふらつく体を起こし、ゆっくりとゆっくりと小屋から出た。

目の前には絶景が広がっていた。

霧がかるジャングルは太陽の光を浴びて輝き、木々の香りが満ちていた。鳥は歌い、猿が飛び跳ねる。なんだか生まれ変わったみたいだった。

一歩一歩、足の裏にあたる土を感じ、目一杯森の湿った空気を吸った。生きていてよかったと、生きていることはこんなにも素晴らしいことなのだと涙した。

生きる喜び、存在する喜びが体中に行き渡った。激しくもなく穏やかすぎもしない、至福の瞬間だった。

そうだ、これだ。

みんなこの愛を求めているのだと気がついた。善人も悪人もみんな愛を感じたい。愛を求め、争いに夢中だけれど、どこでもない、今ここに愛は満ち溢れている。

愛はどこか外にあるものではなく、最初から内にあったのだ。自分という存在をこの上なく愛し、満たすことによって相手と愛を分かち合うことができる。持っていないものは与えられない。とてもシンプルなことだった。

ジャングルをゆっくり歩きながら考えた。僕たちは気を紛らわされていないだろうか。お金や名声、権力に。

たしかにこれらのゲームは面白く、夢中になれるかもしれない。しかし、お金や名声や権力をいくら求めても終わりはなく、満たされることはない。

僕はふと立ち止まってあたりを見渡した。

ジャングルには小鳥の歌が鳴り響き、美しい朝焼けが木々を照らしていた。そして思った。小鳥の歌を聞いたとしてもお金が得られるわけじゃない。美しい朝焼けを眺めても、権力や名声を手に入れられるわけでもない。経済的に、社会的に生きやすくなるわけでもない。

こうしたことは利益には結びつかない。けれど、これらのことは僕らを癒し、幸せにする。もっと目を見開いて今を感じることが僕たちの生を豊かなものにしてくれる。

社会から「こうあるべき」とか「これが幸せ」とかいろいろ教わってきたけれど、一人ひとりがやらなければならない義務なんて何一つ無い。

人は何かを成し遂げるために存在すると社会に教えられる。その努力をたたえ銅像を作ったりもするけれど、何もしないために存在したっていいじゃないかと思った。生命を受け、生きていること自体が素晴らしいことなのだから。

他人が作ったゲームの中で生きるのではなく、自分がしたいこと、幸せやワクワクを感じることをしよう。それが本当の意味で「生きる」ということだ。

そして真の意味で「生きる」には勇気が必要だ。やりたくないこと、心が望んでいないことはやらない勇気。やりたいと心から思うことをやる勇気だ。

僕たちはやりたくないことをいつまで続けるのだろう。今いる環境や仕事がやりたくないことであれば、「今」やめたほうがいい。旅に出たいのなら、「今」こそ旅立つときだ。

心の声を聞き、それに従う勇気を持とう。そうすれば何にも囚われない、自由な存在としてこの世界を遊び尽くせるではないか。

他人の人生を、他人の言葉を生きるのはもうやめよう。他人の考えも、社会の考えもあてにしない。自分で考える。自分で感じる。僕にはこんなにも素晴らしい体がある。世界を見る目がある。美しい香りや美味しいと感じる鼻や口もある。何不自由なく動く手も足もある。

自分で感じたことだけは確かなことだ。喜びも悲しみ静けさも激しさもたくさん感じよう。せっかくこの世界が用意してくれているんだから。

すべてにありがとうございます。

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イメージの世界を遊び尽くしている時だった。シャーマンが儀式の歌を歌い始めたのだ。
とにかく、好奇心を抑えることが出来なかった。四六時中アヤワスカのことを考え、調べれば調べるほど引き寄せられていった。
夜8時。昼間に案内された儀式をとり行う円形の小屋へ、電気など何もない真っ暗のジャングルを懐中電灯だけを頼りに向かった。
「わたしはぁ……自分の気持ちとかを大事にしたいんですぅ……」にしても、ヒロインほんとに声小さい。
勇気っていう言葉は、なにかを始めたり、どこかへ飛び込んだり、そんなときに頭に浮かんでくるものだけれど、じつは、「自分以外のなにかを信じるとき」にこそ欲しいもの。
アヤワスカの世界は、想像を絶するほど生々しく、美しいものだった。
全身に広がる壮絶な気持ち悪さに耐え、アヤワスカを吐き出した。
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