スイスの山奥の村にそびえ立つ「世界一高い3Dプリントタワー」

スイスのムルエンス村で、高さ30メートルの白い塔を建設するプランが進行中。

この塔、なんと3Dプリンター製なんだそう。

©Benjamin Dillenburger / Michael Hansmeyer | ETH DBT

「Tor Alva」と呼ばれるタワーは、世界一高い3Dプリント建造物として注目を集めている。5階建てで、最上階には45人まで収容できるコンサートホールがあるという。

中央には螺旋階段があり、各フロアを自由に行き来でき、夜になると塔から光が漏れ出すため、まるでランタンのように村を照らすそうだ。

©Benjamin Dillenburger / Michael Hansmeyer | ETH DBT
©Benjamin Dillenburger / Michael Hansmeyer | ETH DBT

Tor Alvaの建設に取り組んでいるのは、「ETH Zurich(スイス連邦工科大学チューリッヒ校)」。3Dプリントロボットでパーツを印刷し、それを組み立てて塔を完成させるという。

3Dプリンターによって生み出される32本の柱が、この芸術的な塔を支えるらしい。必要最低限のコンクリートしか使わず、型枠も不要なため、無駄なく建設できるんだそう。

©Nova Fundaziun Origen | Benjamin Hofer
©Nova Fundaziun Origen | Benjamin Hofer

工期は短く、じつに900時間ほどで全パーツを印刷できるらしい。9時〜5時の1日8時間稼働でも約4ヵ月で印刷が完了する計算になることを考えれば、Tor Alvaは建築の常識を変えるかもしれない。

©Nova Fundaziun Origen | Benjamin Hofer

ちなみに、Tor Alvaは2024年夏にオープン予定。ただ、5年後の2029年には解体されるそうだ。5年以内にスイスを訪れる予定の方は、ムルエンス村まで足を運んでみてはいかが?

© Digital Building Technologies/YouTube
Reference: TOR ALVA
Top image: © Benjamin Dillenburger / Michael Hansmeyer | ETH DBT
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