サングラスでさえ危険。皆既日食には「日食グラス」がどうしても必要なんです

約7年ぶりとなった皆既日食が北米各地で観測されたのが今月8日のこと。多くの人々が歴史的瞬間をその目にしようと空を見上げ、各地でイベントが開催。経済効果はおよそ60億ドルにまで及んだとか。

そんな皆既日食、じつは“光景による影響”がしばらく続く可能性があることも……。というのも、特別な太陽光フィルターを備えたメガネをかけずに観測していた人は、「太陽網膜症」または「日食盲」を発症する恐れがあるらしい。

リスクをともなう日食観察
対応策は「専用グラス」

皆既日食後に「New York Post」がこんな話題を報じた。いわく、「たとえ数秒間であっても、網膜の中心が一時的または永久に焼け付いてしまう可能性がある」という眼科医や医学博士らの研究発表だ。

これだけ聞くと不安に思う人もいるはず。が、ご安心。

日食現象に詳しいRalph Chou医師は、前回の皆既日食の際に報告された日食盲に関する件は、カナダと米国全土で100件未満であったと報告。断言はできずとも、発症は相当稀なケースであるようだ。

とはいえ、油断は禁物。日食及び太陽の光を直視する際はサングラスではなく、専用の「日食グラス」着用を忘れてはいけない。

ちなみに、今回の皆既日食では視覚障害を持つ人も楽しめるよう、「聞いて感じる」ことができるデバイスも各地で設置されており、技術の進歩とともにあらゆる方法で宇宙現象を楽しむことができるようになってきた。

次回、皆既日食が日本国内で観測できるのは2035年。日食グラスの準備はお早めに。

Top image: © iStock.com/LeoPatrizi
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