恋愛をもっとヘルシーに!いま、「デーティングウェルネス」が叫ばれるワケ

Z世代を中心にセルフケアへの関心が高まっています。彼ら、恋愛においても自身へのケアに事欠かないようでして。

たとえば、メンタルが不安定のとき、気分が乗らないとき、無理に相手に合わせてデーティングすることってありませんか? お相手から元気をもらえるならいいんですが、うまく歯車が噛み合わない……なんてことも。

ところで、世界最大のマッチングアプリ「Tinder」のCEOが、こう強調しています。デーティングにおいても「ウェルネス」はとても重要だ、と。

デーティングにおける自己認識をきちんともつためには、なにより自分自身が心身ともに健康であり、ヘルシーな状態を保っていることが前提。近年、こうした新しい価値観として「デーティングウェルネス」に注目が集まっているんだそうです。

では、もっともセルフケアを意識しているZ世代は、いま、デーティングにどういった認識をもっているでしょうか? 社会人と大学生、ふたりのZにインタビューを実施。彼らの生の声から、恋愛のリアルが見えてきました。

自分自身の
目的意識に基づく、
出会いと恋愛。

Aさん/社会人/25歳/女性

──恋愛についての事前アンケートで「相手からアプローチがあれば考える」を選んでいらっしゃいましたね。

 

自分からアプローチするのは苦手で、今まで自分から アプローチして恋愛に発展したことがないんです。アプローチの仕方がわからず重く捉えているかも。好意をアピールすることはできるので、相手からアプローチしてもらえると嬉しいです。

 

──「交際をすると相手との結婚を考える」を選んだ理由があれば教えてください。

 

家族仲がよく、私も好きな人と家庭を築きたいからです。その時々で考えは変わるんですが、結婚という形で結ばれたいなって。同棲でもいいと思っていた時期もありましたが、お互いを死ぬまで見届ける責任感を持つことで、初めて家族になれるというか。結婚はお互いに対する責任感の表れではないかと思います。

 

──日本の少子化問題や議論について、Aさんのご意見をお聞かせいただけますか。

 

出産を強制できるわけでもないのに、女性の問題にされてしまっている気もします。「少子化」という言葉もそうですが、「結婚しないの?」「子どもを産まないの?」という女性に対する質問にも、結婚・出産を「すべきもの」と捉える価値観の根深さを感じます。

少し前まで私も「30歳前後で結婚したい」と思っていたのですが、子どもを持たない選択をした人の話を聞いて、ステレオタイプのものの見方に違和感を覚えるようになりました。今は「この人と家族になりたいな」という人に出会わなければ、結婚も無理にする必要はないと思っています。自分の気持を大切にしたいし、運命を感じる人に出会えたら自分からアプローチできるかもしれません。

 

──Aさんは、Tinderを利用したことはありますか?

 

あります。最初は上京したての頃、友だちが欲しくて登録しました。1度会っただけですが、今もインスタのDMで繋がってます。それ以降は彼氏を探すため。 アプリを使うことに抵抗はないんですが、アプリ上 に友だちがいっぱいいて自分が登録した写真がバレるのが嫌で。使わない時はアプリを削除して、使う時はアップグレードしてシークレットモードにしています。アプリを使っていたら元カレが出てきたことがあるんですよ!でも、その時はお互いにLikeして、そのまま復縁しました(笑)

 

──工夫しながらアプリでの出会いを楽しんでいるんですね。マッチングアプリで相手を選ぶ際、どんな点を重視していますか?

 

写真の雰囲気です。 自撮りはナシ、筋肉を見せている写真もナシ。本人以外の誰かが撮影した“他撮り”の写真で、その人の雰囲気やセンスを見ています。 他撮りを持っているということは、いい交友関係があるということなのかなって。他撮り写真からその人の日常や趣味、交友関係、コミュニケーション能力もわかる気がするんです。

 

──出会いや恋愛において、「蛙化現象」の体験談があれば教えていただけますか?

 

これもアプリで知り合った人なんですけど、出会ってすぐに彼が引っ越すことになり、しばらく会えない時期があったんです。久しぶりの再会で彼の家に遊びに行くと、なぜか彼が突然、動画の撮影を始めて......。彼、TikTokerだったんですよ。

もちろん TikTokerに偏見はないんですが、ナルシスト系動画 をあげているのを知って「気持ち悪っ!」と思ってしまって。帰ってきてすぐ「ごめんなさい、もう会えない」と連絡しました。相手への思いや期待感が 一気に冷め、急に冷静になってしまう感覚です。

ニュースタンダードkey Word!!!
#蛙化現象

相手の些細な言動で突然、気持ちが冷めてしまうこと。近年、若者の間で流行っている言葉として知られる。心理学用語の「蛙化現象」は、 好きな相手が振り向いてくれた途端に嫌悪感を抱く現象をいう。

思慮深さから生まれる
恋愛への苦手意識と、
気楽なソロデート。

Bさん/大学生/21歳/男性

──事前アンケートで「恋愛よりも趣味を優先したい」を選んだ理由があれば教えてください。

 

そもそも恋愛が得意じゃないからです。

 

──なぜ、恋愛が得意じゃないと感じるのでしょうか?

 

相手よりも自分を中心に考えてしまうから。相手への気配りは大切にしたいのですが、本当の自分ではない 「いい彼氏」を演じてしまう自分に耐えられなくて。それがあって、前の彼女と別れることになってしまっ たんです。

(恋愛のスタイルは)アプローチがあれば、来る者拒まず、みたいな。今まで自分からアプローチしたことはありません。ルックスがよくないから、怖気づいて 積極的にいけないっていうのもあるし。あとは僕、話がおもしろくないんですよ(笑)

周りの仲のいいカップルや、かっこいい人と比べて、自分は劣っていると感じてしまうことがあります。付き合ったらいいカップルになれるか不安もありますし、「相手が嫌がっているんじゃないか」と考えすぎ てしまうんです。

 

──「恋愛は面倒だ」と感じるのはどんな点ですか?

 

大学生になって、大人として恋愛に求められることが変わってきました。例えば、休日ドライブや高価な誕生日プレゼントとか、一人暮らしの僕の家に遊びにくるとか、考えるのが面倒な時もあります。

高校時代の恋愛が楽しかったのは、遊びに行ける場所や求められることが限られていたからかもしれません。 また、大学で出会った相手は、それまでのバックグラウンドをお互いに知らないわけで、探り合いのようなことをするのも少し面倒だなと感じます。

 

──デートにおける“割り勘論争”について、Bさんのご意見をお聞かせください。

 

付き合う前や付き合って1〜2ヵ月は「奢っちゃう派」です。ずっとは厳しいかもしれないけど、割り勘より好感度が上がるから。そんなことで好感度が得られるなら、奢ってしまおうという感じです。デート代全般で1万円から2万円程度でしょうか。

 

──先ほど、恋愛の面倒な点として「高価な誕生日プレゼント」を例にあげていました。デートやプレゼントの金銭的な負担が問題ではないのですか?

 

プレゼントは相手から言われてするものではなく、自分で考えるもの。金銭的な負担より、プレゼントを考える手間、面倒さが問題です。コスパのいいものを選ぶか、高価なものを選ぶか迷いますが、大切なのは驚き具合、相手に喜んでもらえるかどうかです。10円ガムでも当たりが出たら嬉しいじゃないですか。プレゼントの金額と、驚きや喜びが比例するとは限りませんから。

 

──なるほど。「結婚・同棲・恋人はいずれも、必ずしも必要ではない」という回答を選んだのも、Bさんらしい理由がありそうですね。

 

結婚にはいい面もたくさんあるけど、結婚後、奥さんに煙たがられたり、子どもが大きくなって「洗濯物を一緒に洗いたくない」と言われたり。好き同士で結婚したはずなのに、それが嫌だなって。だから必ずしも結婚する必要はなくて、ペットがいればいいのかなとも思う。 もちろん、ゆとりある生活をできるのであれば、 将来的には結婚したいし、子どもが欲しいという願望もあります。漠然と25歳から30歳くらいで、いい出 会いがあったらいいなって。

でも、ここ1年半くらい彼女がおらず、その間に心境の変化があったんです。別れた直後は喪失感で1人ではやっていけないような気持ちでいましたが、時間が経つにつれて「あれ、1人でも楽しいんじゃね?」って思うようになって。気楽ですから。

結婚して家庭を持つという人生の選択肢に憧れもありますが、反対に、テレビドラマ『孤独のグルメ』の主人公・井之頭五郎のように、1人で生活を楽しむ人生もすごくおもしろそうだなって思います。

ニュースタンダードkey Word!!!
#ソロデート

自分の幸せやメンタルヘルスだけを考えて、ひとりの時間を楽しむための活動。 SNSでいつも誰かと繋がっている感覚があり、ひとり行動は「充実した時間を過ごせる」「友だちに気を使わなくて済む」というプラスイメージへ変化している。

ミレニアルズおよびZ世代の価値観から生まれる、
デーティングのニュースタンダードがここに!

累計750億以上のマッチを生み出してきた世界最大のマッチングアプリ「Tinder」と、ミレニアルズ及びZ世代のスペシャリストとして新しい価値(イミ)創出のためのケイパビリティを開発する「NEW STANDARD THINK TANK(NEW STANDARD株式会社)」が共同で、恋愛やデートに関する最新調査レポートA NEW STANDARD for DATING」をリリースしました。

セクシャリティやジェンダー、人種や文化や個性だけでなく恋愛関係においても多様性を受け入れるZ世代。彼らの恋愛に対する新たな価値観に目を向けてみれば、この時代のデーティングにおける“スタンダード”が見えてくるはず。

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