生まれ変わった渋谷・桜丘に新たな「音楽の聖地」が誕生

2024年夏、総合楽器メーカー「ヤマハ株式会社」が、渋谷に新たな施設をオープンする。

渋谷発の音楽を牽引する発信地

©ヤマハ株式会社

最新の楽器や先端技術などが体験できる「渋谷桜丘新拠点」は、渋谷駅すぐの桜丘町に新たに開業した「Shibuya Sakura Stage(渋谷サクラステージ)」に開設予定。

コンセプトに掲げるのは、「偶発的なイノベーションが起こる“Sound Crossing(サウンドクロッシング)”」。解釈するなら、人とアートとストリートが複雑に交錯してきたカルチャーの発信地・渋谷でミュージシャンやクリエイター、そして企業とのイベントなどを通し、未来へと続く文化創出の機会をつくる場。そういった意味合いがありそうだ。

©ヤマハ株式会社

店内はヤマハの楽器体験スペースに加え、楽器と音響機器を備えたライブステージが設けられ、併設されたカフェスペースでくつろぎながら音楽のある空間を楽しむことができるという。フロア全体を大きくとることで、音楽を通してイベントや交流の場としてもしようすることを想定した設計のようだ。

音楽に精通していない人間からすると、どこか敷居の高さを感じてしまう楽器店のイメージとはかけ離れた、ふらっと立ち寄っても音を楽しむことができる、そんな空間の誕生はありがたい。

“音”を通して交流が生まれ
新しい文化を育んでいく

ところで、桜丘町にはかつて「渋谷エピキュラス」というヤマハ所属アーティスト向けのレコーディングスタジオが存在したことをご存知だろうか。小高い丘の上という立地条件から「崖の上のヤマハ」の愛称で親しまれていた。

1992年「ヤマハエレクトーンシティ渋谷」へとリニューアルされ、エレクトーン中心のイベントやライブなどが開催されて、周辺にはジャズ喫茶も点在し、いわばこのエリアは渋谷における音楽の拠点であったようだ。

そして、現在──。

“100年に一度”とも言われる大規模再開発が進む渋谷。桜丘でも、惜しまれつつ消えていった施設は数知れない。そのなかで新たに誕生したShibuya Sakura Stage。そこに「偶発的なイノベーションが起こる“Sound Crossing”」というコンセプトとともに、ヤマハが再び音楽を通してまたこのエリアに人々が集め、そして文化発信をしていくことの意味は大きいのではないだろうか。

それは、音楽に関わる人に限らず多くの人を繋ぎ、その交流から生まれる新たな出会いが、絶えずカルチャーが交錯する渋谷という街において、過去から未来へと連綿とつづく音を楽しむという人々の欲求を満たしていってくれるに違いない。

 

最後になるが、「渋谷桜丘新拠点」と同時期、横浜駅東口のオフィスビル内にヤマハの楽器体験施設「ブランドショップ」も開設される。こちらもお見逃しなく。

渋谷桜丘新拠点

【住所】東京都渋谷区桜丘町3-4 渋谷サクラステージ SAKURAタワー3F
【オープン予定】2024年夏ごろ

Top image: © Yamaha Corporation.
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。