パンスペルミア、ついに立証?

やはり、"生命の種”は宇宙にあるらしい──。

永きに渡って唱えられてきた「パンスペルミア説」。生命の起源は宇宙にある、とするこの説は、信仰としては非常に古く、起源は古代エジプトやヒンドゥー教初期の時代まで遡る。

近代からは学説として本格的に調査が開始され、技術が発展した現代ではさまざまな宇宙研究が同説の立証を試みてきた。

そして先日、日本の研究室から、ついにパンスペルミア説を裏付ける革新的な研究結果が発表された。

3月17日に岡山大学の惑星物質研究所が発表した論文にて、小惑星から生命の起源となるアミノ酸が検出されたことが明かされたのだ。

© 国立大学法人岡山大学

JAXAが打ち上げた探査船「はやぶさ2」が小惑星リュウグウより持ち帰ったサンプルの中から、数々のアミノ酸を発見。さらに、この中には有機物を含む水と反応して形成されたものも含まれていたという。

これらの物質を調査したところ、回収された粒子の種類によって濃度が異なっていたそう。これはリュウグウの前駆天体(遥か昔に存在したとされる太陽系初期の小惑星)でアミノ酸が形成され、その際に「水」が大きな役割を果たしたことを意味するらしい。

© 国立大学法人岡山大学

アミノ酸は、タンパク質の素となる、いわば"生命の種"そのもの。

つまり、水を含んだ天体の破片であるリュウグウから、生命の起源と呼べる痕跡が発見されたということ。この天体は後に衝突などを繰り返して砕け散ったということで、その一部が地球に隕石として降り注ぎ、多くの有機物がもたらされたと考えることもできる。

研究を率いたクリスチャン・ポティシェル助教は、この結果に狂喜乱舞して「お祝いの席で日本酒を飲み過ぎ、はしゃぎ過ぎてしまった」と語っている。今回の成果がどれほど大きなものなのかが伺える。

確実ではないが、仮説を立証するには十分な証拠だ。これが真であれば、地球以外の天体に生命が宿っている可能性も飛躍的に高まるだろう。

古代文明におけるパンスペルミアの記述は「生命の起源は、天上の世界から巻かれた種」であるが、太古の昔に降り注いだ隕石によって生命の素となる有機物が飛来したのであれば……この文言はあながち間違いではないということになる。

アナクサゴラスの論じた宇宙論が、2000年の時を超えて立証へ。生命の期限と外宇宙の生命存在を期待させるとともに、第一文明(超古代文明)のスピリチュアルな魅力を感じさせるトピックだ。

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