地球が危なかったかもしれない……。
宇宙ごみ同士で衝突事故未遂が起きていた

2つの巨大な“宇宙の破片”が、地球低軌道近くで衝突の危機を回避したという事実が明らかに。

宇宙交通管理サービス「Leolabs」によれば、9月13日に起きたとされるこの接近。廃棄されたロシアの貨物使い果たされた中国のロケット本体が、信じられない速さですれ違ったことによって観測された。

同社の報告によれば、これらは1976年にロシアで打ち上げられた約400キログラムの「Cosmos 807」と、2018年に打ち上げられた約2000キログラムの中国のロケット「Long March 4C」である可能性が高いとのこと。

それぞれの物体は当時、高度約689キロメートル上空で、秒速7500キロメートルという速さで移動していた。これほどの高エネルギーで巨大な破片同士がもし衝突してしまったら、地球低軌道におよそ3000個の破片が降り注いでいたという……。

また、両物体の距離はわずか36メートル。これ、宇宙規模では本当にニアミスの距離だったらしい。

衝突の確率は0.1%または1000分の1であったと計算されたが、これらの物体は過去数年間に他の破片や運用中の人工衛星と何度も接近してきたそうだ。

微小なモノでも、宇宙ごみの破片は信じられないほどの被害をもたらすことがあるため、国際的な協力体制が強く求められている。

私たちが地球の環境保護を重視しながら安全な軌道での宇宙開発を実現するためには、宇宙ごみの除去が急務になるとのこと。

地球周回軌道上の宇宙ごみの密度が限界を超え、宇宙開発を行えなくなるという「ケスラーシンドローム」という理論があります。

そろそろ、溜めすぎた宇宙ごみを一気に掃除する時が来たのかもしれませんね。

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