あなたの食生活は「遺伝子レベル」で決まっていた……！？

遺伝子によって菜食主義が影響を受ける可能性があるという新たな研究結果が報告された。

人が菜食主義を選択する理由は、倫理的・宗教的なものから、健康や環境への利益を期待するものまで様々。いずれにせよ、多くのベジタリアンが食事内容を制限することに苦労しているのは確かだ。

研究者たちは「遺伝子がその理由のひとつかもしれない」と仮定し、約33万人のDNAを比較して、この謎を解き明かそうとした。

その結果、約3400人の菜食主義者と肉や動物性の製品を1年以上摂取していない人々に、共通する34の遺伝子が発見されたという。さらに、そのうち3つの遺伝子が、菜食主義と特に密接に関連していることが明らかになったそう。

具体的な遺伝子の機能については明らかになっていないが、脂質代謝に関与する遺伝子が特に重要との見解がなされているようだ。

ある研究者は、「お肉に含まれている脂質栄養素は、一部の人にとっては必要なものであり、他の人には必要ではない可能性がある」と推測する。

ただし、この研究はまだ初歩的な段階であり、白人の参加者に限定されているなどの問題点も。どの遺伝子が重要な役割を果たすのか特定するためには、さらに厳密な研究が必要だ。

食事は生活の基本。適切な食事スタイルを見つけるうえで、価値観や個人の特性を考慮することは極めて重要といえる。

「遺伝子が菜食主義に影響を与える可能性がある」という新たな発見は、個人の食生活の選択に対する理解を深める一助になるかもしれない。