「二人っ子政策は失敗」中国の人口減少が顕著に。出生率が死亡率を下回る状況

中国の出生率に陰りが見えはじめ、60年ぶりに人口が減少したことが報じられた。

特に問題となっているのは、第二子を持つ世帯が減少したこと。これは、2016年に開始された「二人っ子政策」の影響が薄れ始めたことを意味している。

国家衛生健康委員会によると、2022年に中国で生まれた子どもは合計956万人。この数字は前年より10%減少しており、出生率は減少し続けると予測されている。

政府は出生制限を解除して、今や人々に三人の子どもを持つことを奨励するよう努めている。だが、その効果は今ひとつで、人口減少に歯止めが効かないのが現状のようだ。

第一子から第三子の数は2021年と比較してすべて減少しており、人口学者のHe Yafu氏によると「出産可能年齢の女性の減少と、低い出生率が反映されている」とのこと。

「第二子を持つ世帯の割合が増加したのは、二人っ子政策が実施された2016年からほんの数年だけ。2018年から減少し始め、一人っ子の割合は増加している」同氏は指摘する。

また、昨年は新生児の数が初めて1000万人を下回り、死亡数が出生率を超える状況に。これによって中国の人口は60年ぶりに減少し、“人口世界一位”の座はインドに譲られることとなった。

中国人民大学のChen Wei教授によれば、出産可能な女性が少ない理由は、やはり「一人っ子政策」。この政策の結果、1980年代と1990年代に生まれた女性の数は、他の世代と比べて大幅に少ないのだそう。

また、学者たちは「中国の人口はピークを過ぎ、今後のマイナス成長は避けられない」と語る。一部では、2050年以降は年間1000万人減少するとの予測も出ているようだ。

中国の政策や社会的規範の多くは、出生率が高く人口構造が若かった時代に形成されたもの。これらの政策は、現在、そして未来の人口動態には適応できないのだ。

政府は、国民に子どもを持つことを奨励する政策を進めており、親の休暇を延長したり、補助金や融資といった経済的なインセンティブを提供する地域もある。

既に死亡率と出生率の逆転が始まっているということで、今後は中国にとって、出生率に関する政策はますます喫緊の課題となるだろう。

一人っ子がいる状況なら、まだ良い方。日本のZ世代のおよそ半数は「子どもを欲しがっていない」と言われていて、さらには「結婚したくない」と考えている人も増えています。

日本も同じく少子化に悩む国。隣国の事例に学びつつ、改善に向けて政府が国民との向き合い方を変えることを願いたいですね。

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