あの独特な「雨の匂い」の正体、知ってる?

雨が降るとどこかから漂ってくる、独特な”雨の匂い”。

実は、あの匂いには「ペトリコール」という名称がある。ギリシャ語で 「ペトラ= 岩や石」、「イコール=不死身のギリシャの神々の血」というかっこいい意味の言葉らしい。

なんだか神聖そうだけど、この香りの正体をご存知だろうか?ペトリコールの発生には、以下のような科学的要因が考えられるという。

 

①土の香り:

土壌に生息するバクテリアは、ジオスミンという特別な物質を作り出している。雨が土の中のバクテリアに降り注ぐと、それらが泡となって地中の香りが空気中に放たれる。

②植物の油

乾燥した時期に、植物は油状の物質を分泌する。その後雨が植物に降り注ぐと、水分によって油の中の香りが放出されるのだ。ちなみに、雨粒が植物の上に長く留まるほど、香りが強くなるんだとか。

③O3分子

空気中の分子を分裂させるほど強力な力を持つ雷は、酸素(O2)を個々の原子に引き裂く。自由になった原子が周りのO2と結合することでO3分子が作り出され、これが、雨が降る直前のあの匂いを作り出しているらしい。

 

これらが、あの香りの正体。

気持ちの良い秋晴れが続いているけれど、次に雨が降る時は、雨の匂い改め「ペトリコール」をじっくり嗅いでみて。

雨の日は憂鬱になりがちだけど、雨の匂いの”正体を嗅ぐ”っていう目的があれば、少し楽しみになったり、ならなかったり……(笑)

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