「気候変動」は直接的な被害だけじゃない?アメリカ西部で私有林の価値下落が止まらない……。

オレゴン州立大学の研究によると、アメリカ西部の私有林価値は過去20年間で約110億ドル下落しており、投資リスクはますます高まっているようだ。

度重なる干ばつと山火事の被害を受けているカリフォルニア・オレゴン・ワシントンの3州で、経済的価値の下落が起きていることが明らかになった。

同大学の博士研究員であるユハン・ワン氏らは、価値下落の「少なくとも半分は」気候変動が原因であることをキッパリと断言。

それもそのはず、3州では過去20年間の干ばつの蔓延や大規模化する山火事により、平均しておよそ5~14%の森林価値の損失が起きている。つまり、気候変動が起こした自然災害は私たちに「直接的」な被害を及ぼすだけでなく、連鎖的に思わぬところまでダメージを加えているのだ。

「これは将来の影響を仮定したものではなく、価値の低下は今現在起きている損害である」とワン氏は述べており、事態の深刻さがうかがえる。

このまま被害が進めば、西部に限った問題でなくなるのは確か。持続可能な森林経営やリスク対策が今後さらに重要になるだろう。

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