シュワシュワ〜!大分県には「ラムネ温泉」があるらしい

シュワシュワ〜っ。まるでラムネの中に全身を浸けているような気分の温泉があるらしいのです。その名もずばり「ラムネ温泉館」。さすがに甘くはない(笑)ようですが、1300年近い歴史を誇る日本の名湯。湯どころ大分県、長湯温泉です。

シュワ〜っと全身を包む
世界屈指の炭酸泉

温泉1リットル中に1,000ミリグラム以上の炭酸ガスが溶け込んでいるものを「炭酸泉」、それ以下のものは「炭酸水素塩泉」に分類されます。炭酸泉とは、その名の通り、炭酸を含んだ温泉のこと。

この2種類の源泉を楽しめる、長湯温泉・大丸旅館外湯(別名:ラムネ温泉館)の炭酸含有量は1,380ppm。こう言われても、どれくらいスゴいのか皆目見当がつきませんよね。当地の効能表によると、どうやら炭酸入浴剤の約13倍。つまり、お風呂にあの気泡たっぷりの入浴剤を13個投入した状態、そのシュワシュワ感を味わえる。試したことないでしょうが、どれだけ強炭酸なのかお分かりいただけるはず。

1933年、ドイツで温泉治療学を学んだ、九州帝国大学(当時)の松尾武幸教授は、長湯の炭酸泉を「世界でも稀な炭酸含有量を誇る炭酸泉」と称し、学術的にその効能が紹介されました。どうやら、この長湯温泉には、奈良時代から湯治場として人々が訪れる秘湯だったそう。

湯温わずか32度。
全身に泡をまとって
ゆっくり浸かる

こちらの外湯は、なんと湯温がわずかに32度だそう。ちょっと、ぬるすぎやしない?と思われますが、炭酸は熱が加わると気化する性質があるため、この低温でゆっくり浸かるのが流儀なんだとか。全身に小さな気泡がまとわりつくことで、温浴効果を高め血行を促進。温まるそうです。

シュワシュワのお風呂につかることで、体内に炭酸ガスが吸収され、全身の血管を拡張させて、血流をスムーズにする働きがあるようです。さらに、炭酸イオンの働きが皮膚の炎症を抑えたり、リウマチや神経痛にもいいようです。

こちらはミネラル分豊富な内湯(にごり湯)。湯温も42度と温か。さらにはプライベートで楽しめる家族湯も。
温泉自体に殺菌、洗浄、美肌の効果があるため、シャンプーやボディソープの備え付けはありませんので、あしからず。

一年の垢を落とす?
初風呂を楽しむ?

Photo by : uki_vivi

ここが本当に温泉?そう思わせる斬新な外観。意匠は建築家、藤森照信氏によるデザインで2005年にリニューアルされました。白と黒の漆喰壁に、大きな合掌造り風の三角屋根。てっぺんには長寿のシンボル松の木が。

待合室に併設されたギャラリーでは、常設展、企画展が開催されています。長湯温泉と縁の深い画家・高田力蔵や、この地を周遊した文豪・川端康成の作品が鑑賞できるそう。

年末年始の旅行で行くなら、一年の垢を落とすも良し、炭酸の初風呂で新しい年をスタートさせるも良し。ただし、お決まりは湯上がりの「ラムネ温泉サイダー」で!最後までシュワシュワを楽しんでみては?詳しくは公式ページから。

Licensed material used with permission by ラムネ温泉館, uki_vivi
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