マネーコンサルがズバリ回答!正しい「結婚式の予算」は・・・

結婚することが決まったら、お金についての情報や知識を集めておきたい。結婚式の予算の目安は?ご祝儀ってどのくらいもらえるの?お金が足りない場合は?など。ここでは、後で失敗しないよう結婚資金について知っておくべきことを5つ紹介する。

01.
結婚式にかける費用は
「貯金の30%まで」

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結婚式の予算は、世間のデータからではなく、当事者のお金事情から割り出すのが正解。目安は、二人の貯金の合計額の30%まで。二人の貯金の合計が200万円なら、60万円。親からの援助や、出席者のご祝儀があてにできるなら、ここに加えればいい。
たとえば、双方の親から計100万円の援助、あてにできるご祝儀が100万円なら、計260万円。新婚旅行の費用もここから出す。旅行費用50万円なら、式は210万円まで。

貯金をまるまる全部使って、新生活をスタートさせるとかなり大変。貯金の70%を手元に残してスタートさせれば、家具を買ったり、引っ越したり、出産の費用にあてたり、将来買う家の頭金にしたり、いろんな夢がふくらむ。

式は1日だけ。結婚生活はこれから何十年も続く。どちらにお金をまわすと豊かに暮らせるか、答えはあきらかだ。

02.
出席者からの祝い金は
少なめに見積もること

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伝統的な形の結婚式なら、出席者からのご祝儀が期待できる。近い親戚は1人5万円、友人は3万円など、家族や地域によってだいたい目安があるはず。招く人数に応じて、お祝い金の額を予測できる。親戚10人、友人40人なら、50万円プラス120万円で170万円だ。ただし多く見積もって予定より少ないと困ったことになるので、やや少なめに見積もっておこう。

公園でのカジュアルな結婚式、会費制のパーティーでは、祝い金はあまり期待できない。まあ、その分式の費用がかからないから、それもいい。

03.
新婚旅行や新居の費用もキープ
全額を結婚式に費やさない

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あいまいにしがちなのが、引っ越しや新婚旅行にかかる費用。まずは、自分たちで出せる額、親からの援助、祝い金予想額を足して、結婚の費用をトータルで出してみよう。二人が30 万円ずつの計60 万円、親からの50万円ずつの計100万円、祝い金170万円なら、トータルは330万円になる。

引っ越しの費用(家具の購入なども含めて)30万円、新婚旅行の費用を50万円(お土産代も含めて)とすると、トータル費用からこの合計を差し引いたのが、結婚式にかけられる金額になる。先の例だと、330万円から30万円と50万円を引いた250万円が結婚式にあてられる金額になる。ただ、フォーマルな式だと、引き出物代がかかる。1.5万円×50人とすると、75万円がその費用に。式そのものにかけられるのは、175万円だ。

04.
「ブライダルローン」は
絶対に借りない!

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どんな理由があっても、ローンは借りてはいけない。ご祝儀を支払いにあてるつもりなら、式場と交渉して費用の一部を当日払いから後払いにしてもらおう。それに応じてもらえないなら、別の会場をあたるべき。

ローンは、すぐに返せると考えていても、思わぬことが起こって予定通りに返せなくなることがある。その結果、借り入れがふくらんだり、返済がとどこおって、ブラックリストに載ってしまったりする。そうすると、新生活に赤信号だ。どうしても資金が足りないなら、親に頭を下げて貸してもらおう。それがムリなら予算を下げること。

もっている範囲のお金で買い物をする。それは、これからの生活の中のいちばん大切なお金のルール。スタートラインで破ってしまったら、本当に大変なことになってしまう。

05.
予算をはっきり告げないと
後々面倒くさいことに

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結婚式場に見学や相談に行く。メニューに基本プランとあるから、そのつもりで話していると、ドレスや料理献立、キャンドルサービスなど、ランクアップをすすめられる。「一生に一度の式だから最高のものを」「ゲストによろこばれるように」「後悔がないように」と、予算はふくらみがち。

貯金がないといっても、「ご祝儀で200万円は準備できます。みなさん、これくらいは普通にかけておられますよ」とプロにすすめられると、断れない。予算オーバーしないためには、次のことを心がけよう。

*上限の金額をはっきり告げて、その範囲内でどんなプランが可能かを聞く。*同じ金額で、複数の式場にプランをつくってもらい、くらべて決める。*お金にシビアで交渉力のある親や友人に付き添ってもらう。

※この文章は本からの抜粋です。そのため、著作権は著者にあります。勝手に使用することはできません。また、商用利用は禁止されています。個人のサイトなどで紹介する場合は、書籍名と著者名を必ず明記してください。

結婚までに、やっておくべきお金のこと
コンテンツ提供元:サンマーク出版

中村芳子/Yoshiko Nakamura

ファイナンシャル・プランナー。アルファアンドアソシエイツ代表。日本の女性FP第1号。FP会社勤務を経て、1991年、友人と現在の会社を設立。個人向けのマネーコンサルティング、執筆、講演などを行っており、特に20代30代への情報発信に力を入れている。趣味はヨットと太極拳。http://お金のこと.netおうちのおかね

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。