東京でおいしいサンドイッチ店はどこかと聞かれたら、迷うことなくこの6軒を選ぶ。

子どもから大人までが大好きなサンドイッチ。具材をボリュームたっぷりにして、毎日の主食に。ちょっとしたおやつや、お酒のお供に。おやすみの日の朝は、すこしだけリッチに。パンで具材を挟む。決まりごとはたったこれだけだからこそ、その世界は奥が深い。
外国を旅しながらふらり立ち寄ったかのような店内。自家製の焼きたてサクサクのパンや、農家から届いたばかりの新鮮な野菜。時には、みずみずしい果物を使って、具材の組み合わせを楽しむ。付け合わせのサラダやスープ、こだわりの珈琲も忘れてはいけない。東京にこんなにすてきなサンドイッチ店があるなんて、ほんとうにラッキーだ。

01.
ニューヨークとの出会いから生まれたサンドイッチ
buy me stand(渋谷、代官山)

うっかり見過ごしてしまいそうな場所にある『buy me stand(バイミースタンド)』。運良く立て看板に目が留まり、店に入った瞬間、昔のアメリカ映画に出てくるダイナーにタイムスリップしたかと思った。地元の人間が集まって、毎日たわいもないおしゃべりを楽しむような。入り口すぐのカウンターで注文し、しばらく待つと、ミントグリーンの皿に盛られた熱々のサンドイッチがやってきた。ひと目見た瞬間、その美味しさを確信した。

『buy me stand』で迷ったらこれを選ぼう。

店名とベトナムのサンドイッチの通称「バインミー」をかけた定番メニュー。やわらかいコッペパンに、チャーシュー、なます、たっぷりのせたパクチー。いただく前にライムをぎゅっと絞って、爽やかな風味を楽しもう。

『buy me stand』のおすすめはこちら。

オーナーがニューヨークで出会い、その組み合わせに感動したという「アップルチークス」。うすく切ったりんごの甘みと、シャキシャキした食感が、豚バラ肉とちょうどよく絡み合う。カリカリに焼き上げたパンも美味しい。付け合わせのコールスローはさっぱりした味つけで、これもまたやみつきになる。

02.
一枚の皿をキャンバスに見立てた美しい佇まい
GRAIN BREAD AND BREW(渋谷、恵比寿)

渋谷区でもっとも歴史が古いと言われている渋谷氷川神社の参道入り口にオープンした『GRAIN BREAD AND BREW(グレイン ブレッド アンド ブリュー)』。表通りから一本入ったところにあるので、どことなくのんびりした緩やかな空気が流れている。器をキャンバスに見立てたかのように、彩りよく配置されたサンドイッチとピクルス。オーナーによる、世界中を食べ歩きしたなかで発見したあれこれが、このひと皿に詰まっている。

『GRAIN BREAD AND BREW』で迷ったらこれを選ぼう。

チャバッタからベーコンがはみ出てしまうくらいボリュームのある「100g ベーコン モンスタースタイル」。野菜もたっぷり使われているので、ベーコンの塩気と油が緩和され、女性でも食べやすい。

『GRAIN BREAD AND BREW』のおすすめはこちら。

サンドイッチに負けないくらい愛情が注がれたスペシャルティコーヒーは、まさしく主役を支える名脇役と言ったところ。サンドイッチをほおばるとき、片手に美味しい珈琲があれば、やっぱりとても嬉しくなる。

GRAIN BREAD AND BREW(グレイン ブレッド アンド ブリュー)
住所:東京都渋谷区東2-20-18
電話:080-4355-2016
営業時間:11:00~21:00(平日)8:00~21:00(土曜)8:00〜19:00(日曜)
休:月曜 ※祝日の場合は、翌日がお休みです。

03.
元寿司職人とコーヒーマイスターが腕をふるう
CAMELBACK sandwich&espresso(代々木公園)

元寿司職人とコーヒーマイスターがコンビを組んで営む『CAMELBACK sandwich&espresso(キャメルバック サンドウィッチ&エスプレッソ)』は、キッチンを含めて10坪ないと聞いて驚いた。店としては小規模かもしれないが、それが逆に親しみを生んでいる。美味しいサンドイッチと珈琲に加え、すてきな店主が揃えば、特別な用事がなくても訪れたくなるようなコミュニケーションの場が生まれるのだと。通い詰めたい店というのは、こういう店のことを言うのだ。

『CAMELBACK sandwich&espresso』のおすすめはこちら。

その職人の腕前が分かると言われるほど、寿司屋で重要なネタとされてきた玉子焼き。本当に素晴らしい技術は目に見えにくいと言われるが、「すしやの玉子サンド」も、繊細に巻かれた玉子がため息をつくほど美しい。

CAMELBACK sandwich&espresso(キャメルバック サンドウィッチ&エスプレッソ)
住所:東京都渋谷区神山町42-2 1F
電話:03-6407-0069
営業時間:10:00〜19:00
休:月曜(月曜が祝日の場合、火曜休)

04.
通り抜ける風とスタッフの笑顔が気持ちいい。
BONDI COFFEE SANDWICHES(代々木公園)

広々とした店内。通りに面して開け放した大きな窓から、さわやかな風が入ってくる。どこからともなく漂ってくる、焼きたてのパンの香り。『BONDI COFFEE SANDWICHES(ボンダイ コーヒー サンドウィッチーズ)』でぼんやりしていると、どこか外国のビーチサイドで、海を眺めているような気持ちになる。イートインはもちろん、テイクアウトも充実しているので、お休みの日、わざわざ早起きして出かけたくなる。朝が似合う店だ。

『BONDI COFFEE SANDWICHES』で迷ったらこれを選ぼう。

シャキシャキのレタスにジューシーなトマト。香ばしいベーコンと、アクセントにゆで玉子を添えて。オープン当時から不動の人気を誇る「B.L.T.E. サンドイッチ」

『BONDI COFFEE SANDWICHES』のおすすめはこちら。

スモークした鶏ささみとアボカドの食感がたまらなく美味しい「チキンアボカドサンド」。レモンの酸味の効いた濃厚なオランデーズソースと一緒に召し上がれ。

BONDI COFFEE SANDWICHES(ボンダイ コーヒー サンドウィッチーズ)
住所:東京都渋谷区富ヶ谷2-22-8 アキラビル 1F
電話:03-5738-7730
営業時間:7:00~20:00(平日)7:00〜22:00(土・日・祝)

05.
ついついよりみちしたくなる
GARTEN(青山)

手をつなぐように店が連なるCOMMUNE246の一番奥にある、ちいさなサンドイッチハウス『GARTEN』。店先の手入れされた花々や手書きの看板を見て、そのどれもに店主の愛情を感じて、にこにこの笑顔になってしまった。どれも旬の美味しい食材をたっぷり使って、季節をめいっぱい楽しめるおいしいサンドイッチばかりだ。

『GARTEN』で迷ったらこれを選ぼう。

ひと晩じっくり玉子液に浸して、こんがりバターで焼き上げた、その名も「一晩寝かせたフレンチトーストサンド」。パンからはみ出たハムと、きつね色が食欲をそそり、甘みと塩気がやみつきになる。

『GARTEN』のおすすめはこちら。

豆乳で作ったふわふわの食パンに、季節のフルーツと濃厚な豆乳クリームをたっぷりはさんだ「とっておきの日のフルーツサンド」。バスケットにこっそりしのばせて、散歩へ出かけたい。

GARTEN(ガルテン)
住所:東京都港区南青山3-13 COMMUNE246内
電話:070-1461-7561
営業時間:11:00〜20:00
休:月曜(売り切れ次第終了)

06.
花束のような野菜サンドイッチ
POTASTA(代々木上原)

店先に並べられた色とりどりのサンドイッチを見ていると、花屋を訪れたような気持ちになる。大切なひとへ贈る一輪の花のように『POTASTA(ポタスタ)』のサンドイッチもまた、どれもが美しいものだから、選ぶのに慎重になってしまう。無農薬・無科学肥料の新鮮な野菜をほおばれば、冷たい水のように野菜のみずみずしさが身体に染み渡る。

『POTASTA』で迷ったらこれを選ぼう。

緑の重なりが美しい「グリーンミックスナッツ」。その日によって異なる、新鮮な葉野菜を、塩、コショー、グレープシードオイルで和えたシンプルな味わい。ナッツの歯ごたえとシャキシャキの食感を楽しみたい。

『POTASTA』のおすすめはこちら。

鮮やかなピンクが目をひく「マイルドビーツサラダ。根菜のなかでもやわらかな甘みがあるビーツは、秋が旬。アンチエイジングや美肌効果があるので、とくに女性におすすめしたい。

POTASTA(ポタスタ)代々木上原
住所:東京都渋谷区西原3-16-11 倉田マンション102号
電話:03-5738-7545(サンドイッチのお取り置き)
営業時間:8:30〜19:30(平日)9:30〜18:00(土・日・祝)
休:火曜

今の東京を牽引するサンドイッチ店に共通しているのは、店づくりの心意気がしっかり見えているということ。パンと具材のおいしさはもちろん、スタッフの笑顔やその佇まいなど、店が大切にしていることが、ひとつひとつ現れとなって、たくさんの人に愛されている。鼻歌を歌いながら、とっておきのサンドイッチをほおばりたい。

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