20代なら迷わずに行くべき異国とは?

その都市は驚くほどに小ぶりだ。面積は東京23区の2倍しかない。しかし、世界で最も人口密度が高く、外国からの来訪者が最も多い都市の一つとして知られている。東洋と西洋、グローバルとローカルが混じり合ったコスモポリタン。一歩踏み込むだけで凄まじいエネルギーを感じられる場所。

そこは、香港ー。

香港と聞いて連想するのは、飲茶、ショッピング、カンフー映画…くらいかもしれない。しかし、それは過去の話だ。この街が進化する速度は、日本人の想像を遥かに超えている。つまり、楽しみ方も凄まじい勢いで多様化している。若いあなたが、決して日本では味わえない体験がここにはある。

体験1.
自分の足で街を歩いて
自分だけの地図を作る

香港には若手クリエイターの息吹を感じることができるエリアがある。例えば、香港島の上環(シェンワン)から中環(セントラル)間にある太平山道(タイペンサンストリート)。脇道の壁には、若手芸術家が描いた個性豊かなグラフティアートでいっぱいだ。

さらに、歩を進めると士丹頓街(スタントンストリート)へとつながる。この一帯はSOHOと呼ばれ香港在住のデザイナー、アーティストのアトリエやブティックが点在し、インターナショナルなレストランやオープンテラスのカフェ、隠れ家風のバーなども軒を連ねている。そして、この一角には、香港の流行の発信地としても注目されているPMQがある。

PMQは、一見、普通のショッピング・モールのようにも思えるかもしれないが、この建物の変遷は一線を画している。PMQとは“Police Marriied Quarters”の略。かつて、この建物は既婚者向けの警察宿舎だったのだ。でも、まだ一時代前のストーリーがある…。

実は、この場所こそ、かつて中国革命家の父と呼ばれた孫文も学んだ中央書院の跡地なのだ。孫文といえば、辛亥革命後、亡命して神戸に身を隠したこともあるなど、日本とは深い関わりのある人物。こんな数奇な変遷をたどった後、PMQはトレンディ・スポットとして生まれ変わったのだ。

こんな風に見知らぬ街を歩き回り、予想もしていなかったような発見や驚きに出くわすのは、旅の醍醐味の一つだ。香港という街は、それを十二分に満たしてくれる場所だといえる。何故なら、慌ただしく塗り替えられる街角には、幾つもの興味深い歴史のストーリーが息を潜めているからだ。見知らぬ異国を自らの足で歩いて、自分だけの地図を作る。その体験は、これからの人生でかけがえのないものになるはずだ。

体験2.
東西、新旧の文化が交わる場所で
多様性を感じる

香港島の最南端には多くの欧米人が暮らす半島がある。美しい海と緑に囲まれた風光明媚な土地は、まるでヨーロッパのどこかのリゾートに紛れこんだと錯覚してしまうほど。そこは、スタンレー(赤柱)。香港の有名スターの邸宅もある高級住宅地としても知られている。

このエリアは、香港に残る最古の西洋建築物であるマレーハウスが丸ごと移転されたことでも知名度が高い。その外観は、優雅なコロニアル建築。19世紀、イギリス最盛期のヴィクトリア時代を代表する洒脱な建築物であり、歴史的にも貴重な意味を持っている。

ザ・ペニンシュラ香港のアフタヌーンティ

スタンレーは、かつては香港最大の漁村という一面もあわせ持っているが、何を隠そうイギリス最初の入植地でもある。このスタンレーだけでなく、香港には、アフタヌーンティーをはじめとしたイギリスの文化が色濃く残っていたりする。

体験3.
摩天楼のビル群を見下ろして
最高のフィーリングを味わう

香港には多くの絶景ポイントが存在する。はじめての香港に訪れるならば、ビクトリアピークへ足を運んでみよう。初回なら、オススメは夜。「100万ドルの夜景」と呼ばれる眺めを前に、文句なしに最高のフィーリングを感じることができるはずだ。超高層ビルやビクトリア湾を臨め、香港島や九龍を一望できる素晴らしい眺めを目に焼き付けて欲しい。

もちろん、このビクトリアピークは昼間でも訪れる価値はある。もし、二回目ならば、散歩がてらトレッキングをしてみるのはどうだろう。ビクトリアピークの裏手には、穴場的なスポットが存在する。それが、ピークサークルウォークだ。このコースは、一周約一時間ほどなので、体力に自信がなくても安心だ。15分も歩けば、地元の人に愛されている絶景ポイントへと辿り着ける。絶景ポイントだけなら、往復30分という手軽さなので、超ビギナー向けと言えるだろう。

Photo by kyah

もう少し体力に自信があるならば、アジアのベスト・ハイキングコースにも選ばれたドラゴンズ・バックへ。その名の通り、龍の背骨のように見えることから名づけられた尾根を歩くトレッキング・コースは、歩を進めるごとにその表情を変えていく。眼下に広がるのは、遥か下のダウンタウン。その見晴らしのよさは圧巻だ。

目指すは、標高284mに位置するシェクオー・ピーク。そこにある展望スポットからは、シェクオー、タイ・ロン・ワン、トンロン島までが一望できる。その視界の広さは思わずため息が出てしまうほど。

マイナスイオンを浴びながらの絶景トレッキング。中心街からのアクセスは20分前後とラクなのに、こんなにも爽快な気分になれるとは予想外。香港のトレッキングは、摩天楼のビル群を見下ろせる所に醍醐味がある。日本ではあり得ないスケール感にいやがうえにも興奮度は高まるはずだ。全身で最高のフィーリングを味わおう。

体験4.
ディープな路地裏で
ローカル気分に浸る

香港のエリアは大きく分けて、九龍香港島だが、両エリアとも多くの路地裏があり冒険心が満たされる。

世界中を探しても、香港ほど路地裏が面白い場所はない。観光客で賑わう表通りから、一歩裏道に入るだけで、リアルな香港人の生活を垣間見ることができる。地元の人のためのマーケットには、色鮮やかな野菜や魚介類、あるいは、解体された鳥や豚の姿が所狭しと並んでいて活気があふれている。

さらに歩を進めると、ローカルの人々で混み合う麺やお粥を食べさせる店が見えてくる。例えば、天后(ティン・ハウ)にある華姐清湯腩(シスター・ワウ)という麺専門店。ランチタイムや夕食時に行列が絶えないその味わいは、ホテル内のレストランや有名レストランと比べても、決して引けをとらないほどだ。たった数百円で最高レベルの麺が味わえるなんて…。改めて、香港の懐の深さを感じることができるはず。

エリア別のオススメは、まず九龍側の旺角(モンコック)。安くてかわいい雑貨の宝庫として知られている女人街には、洋服、靴、バッグ、アクセサリーなどの小物がいっぱい並び、香港らしいお土産のまとめ買いに最適だ。また、昼夜問わず人で賑わっている路地裏には、鳥と鳥籠を売っているバードガーデン(雀鳥花園)をはじめ、金魚専門店が並ぶ金魚ストリート(金魚街)、世界のあらゆるスニーカーが揃うスニーカー街など個性的な店があるディープな裏道に出くわすことができる。

香港島には、地元人で賑わっている露店を抜けると世界でも珍しい坂がエスカレーターになっているヒルサイド・エスカレーターがある。エスカレーターに乗るだけで、景色も雰囲気も異なる庶民街から高級住宅エリアまで一気に訪れることができる。但し、このエスカレーターは一本のみで、時間により上りと下りに分かれているので、要注意。

香港には、地下鉄、ダブルデッカー(二階建てバス)、スターフェリー、二階建てトラムなど、バラエティに富んだ魅力的な乗り物がいっぱいだ。ローカル食を口にして、地元民に混じってローカル色の強い乗り物に乗れば、よりディープな風景に溶けこめる。必ずしもお金をかける必要はない。日本ではできない体験を通じて、日々、進化する香港からポジティブなエネルギーをもらおう。

体験5.
もう一つの文化圏へ訪れてみる

時間が許すなら、是非、訪れてみたい異文化共存エリアがある。その地は、香港からフェリーに乗って一時間ほど。日帰りもできてしまう近さだ。イギリスから返還された香港に続いて、ポルトガルから返還されたマカオ(澳門)だ。カジノのイメージが強いため、ギャンブルに興味がない人は、観光に出かけようと思わないかもしれない。しかし、マカオの魅力は、東洋と西洋の文化が見事に入り混じった街並みにもある。

マカオには大航海時代から続く、聖ポール天主堂跡大堂(カテドラル)をはじめとしたヨーロッパ調の建築が数多く残っている。それに交じって、中国の伝統的建造物である媽閣廟(マーコミュウ)ナーチャ廟なども見られる。じつは、これらの建物は、全部が世界遺産。マカオには30もの世界遺産が登録されていて、東西の歴史を一度に満喫できる観光地としても、十分に魅力的なのである。

また、マカオに行くのであれば、マカオ料理も忘れてはならない。中華料理とポルトガル料理がフュージョンされた郷土料理は味わい深い。食後には、ポルトガル菓子の代表であるエッグタルトもオススメだ。

体験6.
世界最高評価の
エアラインに乗る

できれば、いいモノは若いうちに知った方がいい。その体験は、人を成長させる。価値観を大きく変える。世界最高のレベルを知ることは人生においてとても重要なことだ。同じことは、エアラインを選ぶ際にも言えるかもしれない。便数の多さ(出発地・時間帯)、フライトを選べる自由度の高さを考えれば、やはり、フルサービスキャリアを選びたい。

香港をマックスに堪能したいなら、香港がホームグラウンド故に、その魅力を知り尽くしたキャセイパシフィック航空がオススメ。もちろん、映画などのエンターテイメント、食事、アルコール類も充実している。何と言っても、サービス面は、世界中の航空会社の評価をしているスカイトラックス社の「エアライン・オブ・ザ・イヤー」最多受賞というお墨付きだ。

エアラインとホテルを組み合わせたキャセイホリデー『ダイナミックパッケージ』なら、24時間365日いつでも予約可能。ザ・ペニンシュラ香港をはじめとした一流ホテルはもちろんのこと、デザイナーズホテルなどもセレクションが豊富。 

例えば、ヴィクトリアハーバーが目の前に広がるインターコンチネンタル香港航空券を組み合わせた場合、2泊3日で5万円台からととてもリーズナブル。現在、ウィンターセール期間中で、その他のお得な情報もあるので、お見逃しなく。