ブラックホールとかいう「ナゾ」の正体(ゆる動画で)

そのうち、宇宙そのものを飲み込んでしまうかもとも言われているブラックホール。なんとなくすごいもの、とは認識していても、その生い立ちや死にまつわる謎については知らない人も多いんじゃ?

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今回はKurzgesagtの動画から、どこかゆるりとしたイラストとともにブラックホールの謎について紹介しよう。ちょっと長いけど、これを読破したらブラックホールについて「話せる」人になってること間違いナシ!

01.
そもそも、どうやってできるの?

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ブラックホールは、小さなスペースに尋常じゃないほど大量のものを詰め込んだ時に生まれる。

例えば(これはありえない話だけど)、部屋に大量の洗濯物をつみ上げてブラックホールを作るシミュレーションをしてみよう。パンパンの洗濯カゴを部屋に隙間なく並べて、靴下一枚も入らないほどキツキツにする。部屋のキャパシティのMAXまで服が詰まっている状態だ。

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そこに膨大な力を加えて無理やり靴下を詰め混んだ時、部屋は崩壊し、中心には無限大とも言えるほどに強い重力が生まれ、ブラックホールが誕生する(理論上はね!)。

たまに部屋にものが多すぎる時に「そろそろブラックホール生まれるかも…」とジョークを飛ばす人がいるのもこういうわけなのだ。

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02.
どうして光も逃げられないの?

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「一回捕まると、光さえも逃げられない」と名高いブラックホール。でもそう言われてもどうして逃げられないのか、それなのになぜ周りすべてを一瞬で飲み込むことはないのか、イマイチよくわからない人もいるかも。さっき言った通り、ブラックホールの中心にはとてつもなく強い重力が生まれている。しかもこれは中心にいくにつれて強くなっている。

大きな滝のある川で、滝方面に泳いでいく様子を想像してみよう。滝は見えなくても気づかないうちに流れはどんどん速くなる。そして「逃げなきゃ!」と思った時にはもう手遅れ。どんなに頑張ってもおしまいなのだ。

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これと同じことがブラックホールの周りでも起こっている。しかもブラックホールは光を反射しないし光らないので、目には見えず、宇宙空間にぽっかり浮かぶ闇の球体としてしか認識できない。もしも人が近づきようものなら、気づかないうちに手遅れって場合も多いかも。

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03.
で、何が起こってるの?

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そんなブラックホールでは何が起こってるの?というと、ここからが面白いハナシ。

実はもしもブラックホールに落ちても、「事象の地平面」という境界を超えるまでは何も起きない。さっきの話でいう「ここまで来たら絶対、滝に吸い込まれる地点」だと思ってもらえればいい。この境界面がブラックホールと周りの宇宙を分けている。

じゃあ、これを超えていざ吸い込まれて、原子レベルに分解された場合、そのあと中で何が起こっているのか?実はそれは誰にも絶対わからないのだ。こればっかりはいくら研究を進めたってどうしようもない謎。なぜなら一回吸い込まれたものは決して、光さえも戻ってこないんだから調べようがない。

がっかりした?でも中で何が起こってるかわからなくても、表面をよく見ることで、いくらかわかることはある。

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実はブラックホールは、中身を少しずつ宇宙に放射している。お湯から湯気が出るみたいに。この現象の名は「ホーキング放射」。知っている人も多いだろう、車椅子の天才学者、スティーヴン・ホーキング氏が指摘したものだ。

その量はとてつもなく少なく、スピードもはじめは気が遠くなるほど遅い。太陽ほどの大きさのブラックホールが自身の0.0000001%を消失させるのには100,000,000,000,000,000,000年以上かかるほど。もうわけがわからない…。

でもこの放射は休みなく続いていて、早さもだんだんと上がっていく。遠い遠い遠い未来、宇宙の最後の星が死んだ後、ブラックホールは取り込むものもなくどんどん小さくなって、少しの放射線を残してシュン、と消えてしまうと言われている。

なんだかロマンチックと思うかもしれないけれど、実はブラックホールの死には大きな謎があり、それにまつわる大論争も巻き起こっているのだ。

04.
吸い込まれた情報はどこへ?

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ブラックホールはあらゆるものを原子レベルに分解してしまう、とはいえ、無に帰してしまうわけではない。

例えば石炭とダイアモンドは違う物質だけど、原子レベルにされればどちらも炭素。材料が同じでも情報(言ってみればレシピのようなものだけど)が違えばできるものが違ってくる。炭素だって他のものと合わせたり結合を変えればリスやバナナだって作れるほど。

宇宙にあるものの根底の構成物質はみんな同じなのだ。あらゆるものを分析すれば原材料がわかり、元々の姿がわかる。

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でもブラックホールはこの逆をする。出来上がっていたものをバラバラにしてみんな材料に戻してしまう。材料はそろっているんだから、もともとあったものの再現も理論上は可能。でもそれを組み立てるための情報をブラックホールはどこかにやってしまっているのだ。

これを「ブラックホール情報パラドックス」という。これは深刻な問題だ。エネルギーの保存などからみてもすべてのものはどこかに行ってしまうことはあっても、「無くなる」ことはないというのが科学界の常識だったのだから。情報がどこに行ったかについては、大きく分けて3つの仮説がある。

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仮説①:
情報は永遠に消え失せる

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「科学の常識は間違っていた!ブラックホールの中身を組み立てる情報は永遠に失われ、回復不能」という理論。

宇宙の始まりをも解明するかもしれない貴重な情報が失われてしまってるなんて悲しいし、一回吸い込まれればもう原子になって組み立てられない、なんて怖い。けどワクワクもする?

仮説②:
情報は隠される

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ブラックホールの一部がちぎれて「赤ちゃん宇宙」とでも言えるようなものが出来上がり、そっちに情報が集中して、見つからなくなっちゃったのかも、という仮説。

情報は失われたわけじゃない。思い出の写真が詰まったハードディスクが壊れて読み込めなくなったみたいな感じ、とのこと。それか、ブラックホールが死ぬときに完全に消えるのではなく、情報の結晶をどこかに残しているのかもしれないとも言われている。

仮説③:
情報は無事

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この説は、ブラックホールは取り込んだ情報を「事象の地平面」に取りいれつつわずかに膨張するという説だ。

最も小さいブラックホールでも人類の歴史すべてを余裕を持って蓄積することが可能だと言われている。これは情報を数ピクセルという小ささに変換して溜め込んでいるからだ。このとき、ブラックホールは「究極のハードドライブ」と言えるかもしれない。

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電子書籍が書籍のデータを読み込むように、ブラックホールも星のデータを読み込んでいる、とこの説は主張する。もしもこんなふうに本当に表面に情報が蓄積されるのだとすれば、ホーキング放射はブラックホールの中身について知るチャンスとも言える。

でも3次元のものの情報がブラックホールに落ちると、なんでも2次元になってしまうということは、我々のいる宇宙では3次元が2次元になることができるという原則がある可能性も否定できなくなる。

考えれば考えるほど、謎は深まるばかり。でもこうしてブラックホールについて調べることが、宇宙の真理・自然の原理を知るのに役立つことは間違いなさそうだ。

Licensed material used with permission by Kurzgesagt
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