ペットフード不足、じつは世界規模の問題だった!

ちょうど安く売っていたドライフード、不合格。健康を気遣って病院で買ってきた栄養素入りの缶詰、不合格。高級ウェットフード、合格。

「もう!この子はなんでこんなにグルメなの!」

エサの選り好みは、ペットの飼い主なら一度は経験したことがあるはずの試練だ。

そんなペットフードの生産と供給が、北米を中心に大ピンチを迎えている。要因は「材料が足りなくて作れない」「ペットが増えていて行き届かない」の2つだ。

前者の背景は、多くのペットフードの主要原材料であるトウモロコシ大豆、そして小麦の価格が、生産国の悪天候や過密な物流状況によって“天文学的数字”まで高騰し、メーカーのあいだで争奪戦になっていること。

「国連食糧農業機関(FAO)」によると、今年5月の世界食料価格指数は127.1となり、食料の価格が前年比で4割値上がりしている結果に。

後者については、「米国ペット用品協会(APPA)」が今年発表した「全国ペットオーナーズ調査」にて、コロナ禍を経てペットを飼っている世帯が67%(推定)から70%(推定)に増加したことが報告されている。世帯数に換算すると、約1260万世帯。

日本でも、今年にかけて通販サイトやホームセンターでのペットフードの品薄が相次いでいるが、供給の正常化にはまだまだ時間がかかりそう……。たまたまそのフードが人気だから、ってだけじゃなかったのね。

もしも、いつものフードが手に入らなかったら、あなたならどうやって、愛するペットのエサ皿を満たしますか?

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TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。