この世に「人喰いザメ」は存在する?しない?

何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。

それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。

アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?

Shark Awareness Day
(サメの意識向上デー)

突然ですが、みなさんはサメについてどんなイメージをお持ちでしょう?

「巨大」「どう猛」「危険」「恐怖」……。

サメ=危険な存在という認識は、少なからずあるはずです。夏のマリンレジャーにおいて、サメとの遭遇はご注意いただきたいところではありますが、果たしてサメは本当に人間の天敵なのか?

今朝は、そんなサメへの認識を深める内容をお届けしたいと思います。

世界中で発生するシャークアタックの統計を行う「フロリダ水族館」付属の「International Shark Attack File」によると、2020年には57件のシャークアタックにより10人が命を落としたそうです。

新型コロナウイルスの世界的蔓延もあり、例年と比べてシャークアタックの件数自体は減少傾向も、死亡率は例年の4件より大きく上回る数字に。

これに対し2013年に学術誌『Marine Policy』に掲載されたある論文によれば、人間によりサメは年間1億匹近くが殺されているとも。その多くはフカヒレを目的とした乱獲やゲームフィッシングによるもの。

一概に比較するわけではありませんが、人間とサメのこの差。

そもそもサメに襲われるケースは前述の団体の調べによれば、およそ375万分の1ほどだそうで、落雷や花火事故によって命を落とす確率よりもさらにさらに低い。ということは、頭に入れておく必要がありそうです。

本来、サメは臆病な性質なんだそう。世界でただひとりのシャークジャーナリストで『ほぼ命がけサメ図鑑』の著者沼口麻子氏は、「人喰いザメは存在しない」と断言します。

サメは警戒心が強く、もし遭遇したとしても人間が何もしなければ、サメから近づいてくるようなことはないんだそうで。

それでも、「人を食べる」「恐ろしい海の生き物」といったイメージが私たちのなかに植え付けられているのは、やはりあのパニック・アクション映画の傑作『JAWS』のインパクトがあまりにも大きすぎた。そう感じている人々は少なからずいるようでして……。

前置きが長くなりました。そうしたサメへのステレオタイプな“恐怖”を取り除こうと、今日7月14日を「Shark Awareness Day」として、評判のあまりよろしくない海の生き物への認識をあらためようとする記念日があるようです。「サメへの認識向上デー」とでも訳すのでしょうか。

恐竜の登場よりもずっと前、じつに4億年以上前から存在していたとされるサメ。ところが現在、17種がレッドリスト(絶滅危惧種リスト)に分類されるほど、危機的状況にあります。

こうした状況を受け、近年サメを保護する動きが世界の海で活発になってきました。アメリカでは、フカヒレ製品の商業的廃止に向けた法制度が整いつつあります。また、昨年1月1日よりハワイ海域でのサメの捕獲を禁ずる法律が施行されています。

捕食者の頂点として君臨するサメは、水中の生態系において重要な役割を果たしているそうです。ほかの水中生物の健全でバランスの取れた生息量を保つ食物連鎖をつかさどっているのも、じつはサメなんですよね。

海水浴客を襲う、どう猛で危険な存在。もしそういった認識だけをお持ちのようならば、もう少しだけサメへの理解を深めてみてもいいかもしれません。

そうそう、もし、もしですよ。海の中でサメが襲ってきたときは、鼻っ面に一撃を加えることに集中するといいみたい。生物が発する微弱な電流を感知するサメの鼻は、同時に弱点でもあるんだそうですよ。

Top image: © iStock.com/RamonCarretero
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