これからを生きるフリーランスにとってのヒントが満載、「NO COLLARS」イベントレポート

テクノロジーの進化やネットワークの発展は、時間や空間に縛られない自由で多様なワークスタイルを実現させてきました。フリーランスという言葉も、ずいぶん耳慣れたものになったのではないでしょうか。

働く時間や場所はもちろん、服装だって自由自在。決められた色を持たず、さまざまな仕事に挑戦できる。そんなフリーランスの働き方は、だからこそ高いクオリティと、人並み以上の価値や責任が求められるものでもあります。

9月27日(火)、フリーランスに欠かせないビジネスツール『Office』を提供している日本マイクロソフトとTABI LABOは、フリーランスの中でもライターに向けたイベント「NO COLLARS」を開催。「ノーカラー」、つまり「NO COLLAR(襟なし)」で「NO COLOR(色なし)」なワークスタイルと深く関わりながら、さまざまな分野で活躍しているパイオニアを招き、これからのフリーランスが目指すべき姿についてお話を伺いました。

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ゲストにはこれからのフリーランスのロールモデルとなるような方々が

ゲストとしてお招きしたのは、講談社と日本経済新聞社との協業によって創刊されたファッションマガジン『Ai』の編集長・藤谷英志さん、クリエイティブカンパニーである株式会社東京ピストルズの代表取締役を務める草彅洋平さん、自身で創刊したライフスタイルマガジン『CANVAS』の編集長・宮原友紀さん、TABI LABOでクリエイティブ・ディレクターを務める村上"TONY"陽一の4人。

進行役のモデレーターはTABI LABO創業メンバーのひとりであり、作家やフリージャーナリストとしての顔を持つ佐々木俊尚さんが務めました。

(詳しいプロフィールは、記事の最後に)

まずは、ゲストの方々の自己紹介からイベントが始まります。それぞれ、これまでフリーランスというワークスタイルとどのように関わってきたかについても触れていただきました。

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 藤谷:僕はフリーランスではなく講談社の社員なんですが、『FRIDAY』や『週刊現代』といった週刊誌や『GLAMOROUS』という女性誌で編集をしてきたので、ライターはもちろん、作家からジャーナリスト、カメラマンまで数多くのフリーランスの方たちと関わってきました。

草彅:僕もフリーランスの活動はしたことないんです。ただ生まれながらにしてフリーランスというか(笑) いろいろな社長さんにくっついて、おもしろいことを一緒にやらせてもらってたんですけど、どこも雇ってくれないから自分で会社を立ち上げて。もう11年めです。編集者と名乗っているんですが、最近はシェアオフィスやイベントスペースを作って、空間の編集を主にやっています。

宮原:『JJ』のライターをやったり、大好きなサーフィン雑誌の編集をやったり、『NIKITA』や『GLAMOROUS』といった雑誌の編集の仕事をしてきました。今はその経験を活かして『CANVAS』 というライフスタイルマガジンを年に1回刊行しています。私は、正社員や業務委託という働き方を経験したあと、完全フリーランスに転向しました。

村上:僕はTABI LABO社員です。ただ、その前にフリーランスのライターとして活動していた期間が10年以上あって。『FRIDAY』から『ソトコト』、ビジネス本までいろいろな媒体で書いていました。来場者の方と1番近いキャリアかもしれませんね。

フリーランスの働き方で1番大切なのは「信頼関係」

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いよいよトークセッションの幕開けです。はじめのテーマは「フリーランスに求められるもの」について。

 

佐々木:ゲストのみなさんは、ご自身がフリーランスとして働いていたり、逆にフリーランスに仕事を発注する立場だったり、それぞれ視点が違います。自分自身に求められていると感じるものなのか、それともフリーランスの人たちに求めているものなのか、どちらでも構わないので、教えてください。まずは、宮原さんからお願いします。

宮原:フリーランスはとにかく、信頼第一だと思います。 会社という大きな盾があれば、1度くらいの失敗は取り戻せますが、フリーランスだとそうはいきません。失敗したら2度目はないし、常に相手の期待値以上のアウトプットを出していかないと次につながらない。

佐々木:人間関係の蓄積って大切ですよね。会社員だと、部署が変わるとか、出向するとかでリセットされるものがフリーランスにはないですから。

草彅:それに、噂はすぐに広まりますからね。たまに、仕事を放棄して逃げちゃう人がいるんですけど、そういう人は誰も仕事を頼まなくなると思います。

藤谷:フリーランスの人の評判はすぐ業界中に回るんですよ。1度悪い噂が広がると仕事をもらうことが難しくなるので、本当に信頼関係だけは大切にした方がいい。

佐々木:それから、ギャラとか〆切とかについて、正当な主張があるときはきちんと伝えた方がいいけど、むやみに怒ったり、ぶつかったりするのはダメだよね。自分は、いろいろな人との関係のなかに生きてるんだって感覚が大切。

藤谷:信頼関係って話で言うと、時間やお金の管理はもちろんだけど、最近困るのがコピペの問題。ネットとか雑誌から、勝手に情報を持ってきちゃう人がいて。それはかなり怖いです。

佐々木:コピペする人がどうかって第一印象じゃわかんないよね。大学生の卒論がコピペだらけだって話題になってたけど、それの延長線上なのかも。

村上:みなさんフリーランスは信頼第一っていうのは共通してると思うんですが、信頼を得るための1番根幹の部分って、連絡がとれることだと思いませんか。

佐々木:たしかに、それはわかるよ。

村上:たとえば〆切が遅れてるとか、何かミスをしてしまったとか、そういうとき逃げないで連絡してくれれば、その後も関係を続けていくことはできるんですが、なかには逃げちゃう人がいて。 いくら電話しても出てくれないっていう。遅れたりミスしたりって人間だからしょうがないじゃないですか。きちんと連絡して説明してくれればいいんですよ。

草彅:トラブルに向き合う覚悟もなくフリーランスになるなってことですよね。

藤谷:トラブルのない仕事なんてないからね。むしろトラブルが起きてからが仕事。どういう対応をとるかでその人の真価がわかると思う。

佐々木:トラブルが起きてからが仕事、って名言だね(笑)

こんなフリーランサーは困る!

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佐々木:みなさん、フリーランスと仕事をしていて困ったエピソードってありますか?

 草彅:つい先日のことなんですけど、写真のレタッチをフリーランスの方にお願いしたら、具合が悪いとか病気だとか、いろいろ理由をつけられて結局届かなかったんですよ。 もう、二度と頼まないですよね。多分、働けば働くほど稼げちゃうから、自分のキャパシティを超えて仕事を受けちゃうんだと思うんですけど。

宮原:私は、自分の時間に土足で踏み込んで来られると困りますね。いま、宮崎で生活しているんですが、9時以降はみんな休息の時間なんですね。フリーランスの人に限ったことじゃないと思うんですが「明日朝イチで上げてください」とか「日付が変わる前には送ります」とか、夜通し働くのが当たり前っていう感覚は違うなって。人間らしいサイクルは守ってほしいですね。

 藤谷:昔、取材記事がすべて捏造だったっていう人がいました。

 佐々木:おお、最近も“エアインタビュー”っていうのが話題になってるよね。

 藤谷:捏造が1番困るんですよ。あとから大炎上するので。

 草彅:みなさんに聞きたいんですけど、Webライターの質が悪くなっている気がしません? 

 佐々木:うーん、たしかにそう言えなくもないけど、単価が低いっていうのが根本的な問題じゃないかな。雑誌がまだ元気だった時代は、1ページの企画で最低2、3万、1本コラムを書けば4、5万はもらえた。それがWebだと1万円とか。なかには5千円だ3千円だなんてものもあるでしょ? さすがに、3千円じゃコピペしたくもなるのかなって思うよ。

藤谷:たしかに、ライターの質が下がってるのって発注側にも問題あるよね。ちゃんとマネタイズできてるWebメディアなら、ちゃんと原稿料も払えるんだろうけど。

佐々木:Webメディアのど真ん中で働いてる村上はどう思う?

村上:決して高い原稿料を払えるよ、と言い切ることはできませんが、ライター側がお金じゃない部分にもメリットを見つけられるといいんじゃないですかね。メディアに名前が載るとか、自分の想いを発信できるとか。 

佐々木:ただ最近は、ネイティブ広告みたいにお金をかけてちゃんと作ろうってコンテンツも出てきてるよね。

村上:広告だと雑誌くらいの金額出せるんですよね。これからどんどんネイティブ広告は増えていくと思うので、まずはそこに入っていければいいんじゃないかと。

佐々木:余談なんだけど、2009年のリーマン・ショックまで、雑誌のおかげでフリーランスでも食べられてる人はたくさんいたの。それがリーマン・ショック以降、雑誌はバタバタ倒れていくし、Webはギャラが安いしで、フリーライターもフリーカメラマンもフリーデザイナーも、みんな食いっぱぐれるようになってきた。田舎に帰ったって人、何人も知ってる。それが、ここ2年くらいでまた変わってきて。ネイティブ広告が浸透してきたことで、フリーランスのニーズが少しずつ戻ってきた。今も業界に残ってるフリーランスって、冬の時代を生き抜いた人たちだからすごく優秀なんだよね。

藤谷:実は3、4年後には、Webメディアの4分の3は雑誌編集部が作るようになるって言われてるんですよ。そうすると、必然的にクオリティが上がって、ギャランティも上がる。今がもしかしたら転換期なのかもしれませんね。

草彅:僕もコラムを寄稿していたことがあるんですけど、原稿料めっちゃ安いなってところはだいたいつぶれちゃいますよね。ビジネスが回ってないってことだから。僕は、フリーライターになるってすごくリスキーだなって思います。たとえば、ヨッピーさんみたいにSNSでフォロワーを増やさないと生き残れない。

 佐々木:たしかにSNSの力ってすごいよね。『SNSポリス』って漫画を描いたかっぴーさんも、SNSで話題になって単行本まで出版してるし。SNSで自分を売り込むことが、これからのフリーランスには必要かもしれないね。

フリーランスのバリューはニッチな専門性か、いつでもどこでも動けるフットワークの軽さ

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佐々木:いい流れで次のテーマに移りたいんだけど、みなさん、これからのフリーランスってどうやってバリューを出していけばいいと思いますか?

村上:フリーライターに関して言うと、なるのはすごく簡単なんですよね。初期費用はかからないし、日本語は誰でも書けるし。そのなかでバリューを出すためには、自分に何ができるのかをきちんとアピールできないといけないんじゃないかなと。

佐々木:たしかに、昔は業界に入るのハードル高かったからね。簡単に始められるっていう意味では今の方が楽なのかもしれない。

藤谷:これから先、興味の対象ってどんどん細分化していくと思うんですよ。だから、それに応えられるニッチなものが書けるかどうかが大切じゃないかな。

佐々木:たしかに、レストランのレビューを書けるような人はたくさんいるから、競争率が高くなるかもしれないけど、一方でたとえばミツバチについてすごく詳しい人って仕事あるのかな?

草彅:どこかにあると思いますよ。デザイナーの方で、黄色いデザインしかやらないって人がいるんですけど、だから黄色い仕事はほとんどその人に集まってくる。一点特化型って実は強いんですよ。

佐々木:なるほどね。マーケットの規模感を考えることが大切なのかも。自分が狙ってるものは、はたしてどれだけのニーズがあるのかっていう。僕ははじめ、新聞社で事件記者をやっていたんですね。そこからこれからはネットの時代だって思い立ってアスキーに移って。そのときは文化の違いに唖然としたんですけど(笑) そのあとフリーになったとき、自分の武器はなにかなって考えたんだけど、事件記者としてもテックライターとしても、自分よりすごい人をたくさん見てきちゃってたから、そこで勝負しても第一人者にはなれないってわかってた。だけど気付いたのは、どっちもできるのって俺しかいないってこと。だからフリーになってから3、4年はずっとネット犯罪の取材をやってた。そこからどんどん知名度が上がっていったから、掛け算って大事だなって思う。

藤谷:専門性は絶対必要ですよね。ファッション誌だと、時計を取り扱うことも多いんだけど、実は時計専門のライターって日本に20人くらいしかいないの。その20人で全部の媒体を回してるんだから、それだけで食べていけちゃうよね。まあ、その人たちは自分で時計の組み立てやっちゃうくらい詳しいんだけど。

草彅:専門分野って話で言うと、専門誌ってかなりおもしろくないですか? 僕、『月刊住職』とか好きなんですけど。

佐々木:日経BPって会社が、以前ものすごい種類の専門誌を出してて、しかも内容も専門性がかなり高いの。それで、そんな編集者とかライターってどうやって集めてるのって聞いたら、その分野で専門性が高い企業に勤めてる人を引き抜くんだって。専門性を身につけるのに比べたら、編集者とかライターの仕事の方がぜんぜん簡単だって。

宮原:私なんかは、ひとつのことを深く掘り下げるより、好奇心旺盛でいろいろなものに興味を持っちゃう方なので、専門性っていうとあんまり自信ないですね。でもそういうニッチなところに入っていけない人は、とにかくフットワークを軽くすればいいと思います。

佐々木:たしかに、すぐ頼めて、すぐ動いてくれる人って重宝するよね。

村上:あと、年齢を感じさせないっていうのもフリーランスには大切なんじゃないかなって思います。相手が年下だろうと年上だろうと気持ちよく仕事ができるというか。

佐々木:そこは初めに言ってた信頼関係にもつながるところだよね。仕事って人間関係だから。コミュニケーションと、専門性、フットワークの軽さがこれからのフリーランスのバリューの大きな柱になりそうですね。

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ここで、ゲストの4人が来場者からの質問に答える質疑応答の時間に。今回のイベントの来場者のみなさんは、フリーランスとして働いている人やこれからフリーランスに挑戦しようと思っている人がほとんどだったんです。実際にいま困っていることや悩んでいることをぶつけてもらいました。

 

Q:フリーランスは仕事を受注する側になることが多いと思います。発注側と主従関係ができてしまって、無理な仕事を押し付けられたり、きちんとした報酬がもらえなかったりすることはないのでしょうか。

草彅:金額感でもめることはなくはないですね。ただ、それも人間関係だと思っていて。同じ金額を提示して、文句言う人と気持ちよくやってくれる人だったら、お付き合いを続けたいのは絶対後者じゃないですか。やっぱり人柄が大切ですよね。ただ、出し戻しの回数とか、どこまでの業務をするかとか、そういのは最初にきっちり決めておいた方がいいと思います。フリーランスだからって自分が”下”だなんて思わず、対等にいい関係を築いていけば問題ないんじゃないでしょうか。

 

Q:村上さんに質問です。フリーランスからTABI LABOの社員になった理由は何かあったんですか?

村上:声をかけてくれた人がおもしろかったんですよ。それにTABI LABOってあんまり会社っぽくないから、感覚的にはフリーランスのときとあまり変わってないんです。

佐々木:TABI LABOは会社として始まったわけではなくて、一緒におもしろいことやろうぜって集まった専門家集団なので。もしかしたら、フリーランスとか会社員とか、あんまりとらわれなくてもいい時代になってきてるのかもしれませんね。

 

Q:編集の仕事をしているのですが、企画もディレクションもライティングも、いろいろなことをやるので、自分の肩書をなんと名乗ればいいのか迷っています。

藤谷:”クリエイター”でいいんじゃないかな? そうやってなんでもできる人が1番重宝されますよね。

佐々木:さっき専門性の話をしたけど、逆にジェネラルなスキルを身につけるのも難しいですからね。

草彅:そういう人って海外では”スラッシャー”っていうんですよ。肩書をいくつもスラッシュ(/)で区切るから。でも、編集者って言っていいんじゃないかな。僕も雑誌やWebメディア以外にいろいろやってますが編集者って名乗ってますよ。

 

Q:宮原さんが会社員からフリーランスになった決め手はなんだったんですか?

宮原:作っていた雑誌が2回休刊になったのが大きいですね。組織の中にいると、上の人の判断には逆らえないじゃないですか。現場じゃないところが決定権を持ってるっていうのにずっとモヤモヤしていて。それでフリーランスになろうって決意しました。

 

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ひとりで仕事をしているというイメージがあるフリーランスですが、周囲の人とのコミュニケーションや信頼関係は必要不可欠。それはきっと、どんなワークスタイルにも当てはまること。そのうえで、自分の個性や強みをアピールすることがフリーランスにとって大切なことのようです。

企画はまず通すこと! 大胆な発想がおもしろさにつながる

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イベントの第二部は、事前に来場者の方がMicrosoftのクラウドサービス「OneDrive」に上げてくださった企画案について、それぞれのゲストに辛口のアドバイスをしていただきました。

「何もしないという贅沢」(企画者:魚谷梓さん)

【ざっくりとこんな企画】
今や世の中はモノや情報で溢れかえり、私たちは簡単に豊かさを手に入れられる。手に入れれば入れるほど、そのモノや情報の価値は下がり、さらに別の豊かさを求めるーーこの無限ループのような生活は本当に豊かなのだろうか?もしかしたら、「何もしない」ことが究極の豊かさなのではないだろうか?という仮説を検証し、人間が本当の豊かさを感じるためにはどんな環境が必要かを導き出す。

藤谷:企画概要のなかに、自分がなにをやりたいのか、どんな問題提起をしたいのか。きちんと書かれていたのはとてもいいと思います。ただ、企画のテーマがすでにもう古いような気がします。ミニマリストとかデジタルデトックスとか、同じような企画はすでに世の中にたくさんあるので、インパクトが弱いです。企画はとにかく、まず通さなくちゃいけないので、周囲の人を納得させるだけの発想やおもしろさがないとダメ。そういうダイナミズムがまだ足りないかなと思います。僕なら、一般的に人間の幸せに必要だって言われている条件、たとえば質の高い睡眠とかいい人間関係とか、そういったものをすべて否定して180度対極の生活をするとどうなるのか、実験してみる企画にします。企画はまず大胆なものを考えるようにした方がいいと思います。

「NO BORDER」(企画者:菊池将弘さん)

【ざっくりとこんな企画】
「もし、母国語でストレスなく世界中の人と話せたらーー」ふつうの人が外国人とふつうにおしゃべりができる、一般に開かれた国際交流あってこそ「NO BORDER」な世界が実現できる。それならば、市井の人(例えば日本人とフランス人)に同時通訳者をつけてスカイプで他愛のない雑談をしてもらい、それを書き起こしてコンテンツ化してみると面白いのではないか。

草彅:同時通訳の企画って昔からあるんですよね。ただ、実際やってみると思ったほどおもしろくないっていうのが実情で。いま、記事の企画として出していただいてると思うんですけど、たぶん動画にした方がいいと思うんですよ。企画を作るときは、どんな媒体で出したら1番おもしろいのかまで考えた方がいいですね。

「Girls, Boys, What?」(企画者:オウイエ聖羅さん)

【ざっくりとこんな企画】
今の世の中は「ジェンダーフリー」が叫ばれているにもかかわらず、実態としてそうはなっていない。特に多くのビジネスは、性別の違いが全面に出て成立するもの。そしてそれに対して何の疑問も持たず生活している人も多い。生活のあらゆる局面において、「意識をして考えることは少ないけれども実は疑問に感じる男女のあり方」をフェミニズム等の観点から読み解く、あるいは、考えてみてみるコラム。記事案としては「女性がモテを意識するのは本当に男性のためだけなのか」「女性が本当の意味でスポーツの頂点に立てるのか」などなど

宮原:誰に向けての企画なのかがわからないのがちょっともったいですね。フェミニズム思想をベースにしたコラムということなんですが、男女の性差を気にしたくない人向けなのか、逆に意識したい人向けなのか、それによって見せ方も媒体も変わってくるので。たとえば、女性誌に載せたいのなら、女性のキレイになりたいとかモテたいっていう欲望を満たすコンテンツが求められるので、それと相反するものになると、受け入れられないと思います。

「Generation D.K.」(企画者:塩崎恵隆さん)

【ざっくりとこんな企画】
自分の経験から、介護施設で提供される娯楽が「TV、歌、折り紙」に限られていることに疑問を感じた。今時生き方も多様化しているこれからのシニア、特に団塊の世代はそれで満足できるのだろうか?一方で、下の世代からすると団塊の世代って、しっかり古い価値観のまま「日本人とはこういうもの」と決めつけてる感じも否めない。「このまま昭和の甘い汁を吸って逃げ切るつもりじゃあるまいな!?」…そこで、これからの「意識高い系シニア」に向けて、新しい日本の高齢者像を見せるライフスタイルキュレーションメディアを作ってみたら面白いのでは?「里山暮らしがあなたに向かない7つの理由」「いまふたたびの田宮模型」「介護を自分らしくデザインする5つのハック」「もうギターから逃げない。勢いで始めるロック」「90歳以上の大人の言うことをたまには聞いてみた」など。

村上:これ、ほかの3つと違うのはコンテンツじゃなくてメディアの企画なんですね。しかも、内容がすごくおもしろくて。企画書からなぜか上の世代への怒りがビシビシ伝わってくるんですよね。団塊の世代は「GENERATION D.K.」って表現してるし、想定記事のタイトルも「いまふたたびのタミヤ模型」とか。すごくいいと思います。だからこそちょっと惜しいなと思ったのが、メディアの企画なのでどうやってマネタイズするのかというところまで想定できてるとよかったかなと。それから、Webメディアを想定していると思うんですが、とするとターゲットの世代とタッチポイントを作るのが難しいんじゃないかなと。それをどう克服するかまで、考えられているとよかったと思います。

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メディア業界のなかで第一人者として活躍している方からアドバイスをもらえる貴重な機会。多くの来場者の方にとって大きなヒントになったのではないでしょうか。

「ノーカラー」なワークスタイルを支える『Office』の存在

ここでトークセッションは一通り終了し、日本マイクロソフトによるプレゼンテーションへ。

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時間も空間も服装も自由自在。そんなフリーランスの理想的なワークスタイルを実現できるのも、テクノロジーが進化したビジネスツールあってこそ。

Microsoftが提供している『Office 365 Solo』『Office Premium』は、常に最新版のOffice が利用できて、ドキュメントの共同編集、1TBのOneDrive、Skype世界電話 毎月60分無料、スマホ、タブレットなどのマルチデバイスでの利用ができるなど、仕事を支えてくれる、もはやただのツールではなくパートナーとも呼べる存在です。

実際にOfficeユーザーでもある草彅さんは、今イベントの登壇が決まる直前にご本人でOffice premiumを購入されたとか。 

 

草彅:もっと早く登壇依頼してくださいよ!そしたらもらえたかも知れないのに(笑)…っていう冗談はともかくとして、重いファイルをメール添付して何度もやりとりしたくないし、共同編集ができるようにしておいてもらえると、時間がセービングできていいですよね。

 

フリーランスは生産性の高さ、効率の良さ、そして信頼感が生命線。Mac、Windows の混在環境でもファイルが崩れることなくやり取りできるOfficeを使っていれば、お互いの編集作業もスムーズになり信頼度が増すかも知れませんね。これは、と思った方はぜひチェックしてみてください。

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自由と責任はいつだって表裏一体

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フリーランスの「NO COLLAR(襟なし)」で「NO COLOR(色なし)」なワークスタイルは、一見とても自由で気ままに思えますが、だからこそ大きな価値や責任を求められるもの。けっして楽な道ではありません。

それでも、会社に属していないからこそできること、自分にしか生み出せないバリューは必ずあるはず。ビジネスツールを駆使しながら、多くの人から認められ、信頼されるフリーランスを目指していきたいものです。

 

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【ゲスト/モデレーター プロフィール】

藤谷英志(株式会社講談社 Ai編集長)

福岡市出身。早稲田大学政治経済学部卒、1985年講談社入社。『週刊現代』、『FRIDAY』編集部にそれぞれ10年在籍の後、2007年から女性ファッション誌『GLAMOROUS』編集長を7年務める。2015年3月に日本経済新聞社との協業による『Ai』を創刊し現在に至る。趣味はバンド活動、ゴルフ等。

草彅洋平(株式会社東京ピストル代表取締役)

1976年、東京都生まれ。ブランディングからプロモーション、メディアからイベントスペースの運営まで幅広く手がけるクリエイティブカンパニーである株式会社東京ピストルの代表であり、次世代型の編集者。8月には下北沢の京王電鉄井の頭線高架下のイベントパーク『下北沢ケージ』を株式会社スピークと共同でスタートさせたばかり。

宮原友紀(CANVAS編集長)

39歳。日本大学芸術学部放送学科卒業後、サーフィン雑誌の編集に携わる。のち、(株)主婦と生活社にて『NIKITA』(正社員)、 (株)講談社『GLAMOROUS』(業務委託)の編集に。完全フリーランスに転向後、2013 年7月にライフスタイルマガジン、『CANVAS』を創刊し、81%の実売実績を残す。以降vol.3まで発刊、2016年10月31日にvol.4を発売予定。その他、ブランドカタログディレクレション、『ELLE japon』、『Figaro japon』などの雑誌エディトリアル&ライティングや、書籍(著書『THE REAL WEDDING BOOK』、『THIS IS my TOKYO』)を手がける。その他、ライフワーク的にウエディングプロデュース『CANVAS WEDDING』も主宰。

村上"TONY"陽一(TABI LABOクリエイティブディレクター)

約10年、フリーランスとして活動後TABI LABOへジョイン。自由人の多いTABI LABOメンバーの中でも、最も自由な時を過ごした期間が長い。

佐々木俊尚(作家/ジャーナリスト TABI LABO創業メンバー)

『21世紀の自由論ー「優しいリアリズム」の時代へ 』『レイヤー化する世界』など著書多数。キュレーターとして、Twitterで情報技術やメディア、社会について積極的に発信している。

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