日本初「町工場×DJ」の音楽レーベルが登場!1stの作品は小松ばね工業から。

「INDUSTRIAL JP」というプロジェクトがある。日本の町工場をレーベル化する計画だ。つまり、工場内に繰り返し鳴り響く機械音を再編集し、映像と掛け合わせている。

まずは“エレクトロ・テック・ファンク”に仕上げられている「小松ばね工業」の作品を見てみよう。レーベル発足のきっかけとなったもので、必見・必聴だ!

レーベルの主役は、日本のテクノロジーを支える高い技術力を持った町工場。上の動画は、小松ばね工業の工場内で録音された音と、社員によって撮影された記録用映像をもとに、DJ TASAKAがリミックスしたものである。

冒頭30秒ほどのイントロからの盛り上がりとグルーヴ感は一聴の価値あり。一定間隔で運動する機械美に目が奪われる。製造工程にまつわる説明字幕を読んでいると、ずっと見ていても飽きない。

ちなみに、各作品のためにジャケットもデザインされている。

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機械音をリミックスするアイデアは、とくにテクノ好きにとっては自然な流れとも言える。だけど、フーンと聞き流してしまっては勿体ない。プロジェクトページには各社へのインタビューが掲載されており、それぞれの作品に内包されているであろう職人魂が感じられるのだ。内容を一部紹介したい。

機械を買えば誰にでもできる?
そう簡単ではない。

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工場って機械を買っちゃえばあとは全部自動なんでしょ?と思ったら大間違い。

例えば、より小さいばねをつくるために細い材料を使うようになれば、機械にセットするツールも小さくなる。そのツールに溝を手作業でつけなければならず、それが綺麗につかないとばねは綺麗にできない。顕微鏡を覗きながら、糸ノコのような道具でつくり込む作業が必要となる。そのためのツール製作や調整も自社で行っており、経験を積んだ上でやっとチャレンジできるが、根気よく継続する力や感性も必要になるため、1人前になるには10年かかると言われている。

その道8年の若手、佐々木氏はこうコメント。

「失敗すれば全部やり直し。1回セットしたものを全部ばらしてもう1回やり直す。それで最初からまたつくっていくと、今度はうまくできてる、って時もあれば、余計ひどくなる時もある。とりあえず試してみるしかない。大体1発で狙った通りにはならないんですよ。試作と調整を繰り返してだんだん図面に近づけていく。修行ですね、修行(笑)」。

機械があるからと言って一朝一夕に製品が生まれていくわけではないのだ。どんなに小さなパーツも、職人たちのたゆまぬ努力によって成り立っている。上述した例は、ほんの一部だ。

とはいえ、よくもまあこんなマニアックなインタビューを…と思ってしまうのも正直なところ。なんでも、ものづくりの現場で取材を続けているうちに、制作陣がその魅力にすっかりハマってしまったらしい。

制作しているうちに、
その魅力を発信したくなった。

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「小松ばね工業」で作られている製品。

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「浅井製作所」で作られている製品。

INDUSTRIAL JP」は、工場内の機械音や動作に心の底から惚れ込んだ人々によって運営されている。音楽を制作するために各工場で話を聞いていた彼らだが、町工場の高い技術力と、それによってつくられた最先端の製作物に驚かされる一方だったそうだ。
 
その影響もあり、日本の町工場の高い技術力を絶やさぬよう魅力を発信し、国内の製造業を盛り上げる一助になりたいーーと考えるようになった。結果、ミュージックビデオだけにとどまらず、精密切削加工で知られる「由紀精密」の大坪社長とともに有志でレーベルを設立し活動していくことに。

10月26日21時DOMMUNEに、
町工場社長とレーベルが生出演。

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小松ばね工業

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浅井製作所(ねじ)

番組には、小松ばね工場・浅井製作所の各社長が出演する。インタビューではさらに濃い話が飛び出すかも。もちろん、参加DJによるパフォーマンスも見逃せない。工場音や映像をその場でリアルタイムミックスするなど、実験的な試みも予定されているそうだ。

webサイトには、広い敷地に複数の建物を擁するばね工場、たった1人で操業している小さなねじ工場、その他インサート金具、歯車、金属プレスなど、幅広いジャンルの工場と工作機械が紹介されている。作品では、最先端のテクノロジーとミュージックがシンクロする快感をぜひ体感してほしいとのことだ。番組を見る前に、おさらいしておくといいかもしれない。新曲のリリース、アナログレコードの発売、イベントなどの情報も要チェックだ!
Licensed material used with permission by INDUSTRIAL JP
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