「不快」が社会を豊かに?丸の内で開催中の「不快のデザイン展」に行ってみた。

先月から丸の内にて開催されている、『世の中を良くする不快のデザイン展』

SNSでも話題になっていたこちらの展示、なんだかおもしろそうだったので行ってみることに。

「不快」のデザインって、一体どういうこと?
そう思いながら中に入ると……
身近だけどあまり意識してこなかった、興味深い事例がたくさん!

©2023 NEW STANDARD

この展示は、デザインが持つわかりやすさや美しさといった「快」の側面ではなく、心地悪さや違和感などの「不快」の側面をうまく利用する取り組みに注目したもの。

誰もが聞いたことのある緊急地震速報の不安な音から始まり、思わずウッとなるガスの臭いや踏切の音など、意図的に作られた「不快」なデザインが集められています。

なかには、ゲーム機「Nintendo Switch」についての紹介も。

Switchのゲームカードがとにかく「苦い」と感じるようにつくられているワケは、小さい子どもの誤飲防止のため。舐めても安全ながら強烈な苦味成分を持つ「デアトニウムベンゾエイト」が塗られているんだとか。

耳障りなものや目障りなもの、刺激の強いもの……。
五感で感じる「なんだかイヤ!」なものには、ちゃんと理由があって私たちを守ってくれているんですね。

 

他にも、あえて「食べにくく」することでペットの早食いを防ぐ食器や、使い方を「わかりにくく」することによって使用方法に“余白”をつくる市民ロビーの家具など、「不快」から新たな価値を生みだすデザインが色々と紹介されています。

©2023 NEW STANDARD

今の世の中では、人々にとって不快とされるものはどんどん包み隠されていき、「快」であることが重視されがち。

でも、「不快」と感じること「不快」なものが存在することって、実はとっても大事なことなのかも。

そんなことを考えさせられる展示でした。

「不快のデザイン展」はサクッと観て回ることができるボリューム(そして無料!)なので、仕事帰りや近くを訪れた際に寄るのもおすすめです。

展示は4月23日(日)まで公開とのことなので、気になったら会期中にぜひ訪れてみて!

『世の中を良くする不快のデザイン展』

【開催期間】2023年4月23日(日)まで
【開場時間】11:00〜20:00 ※最終日は18:00閉館
【会場】「GOOD DESIGN Marunouchi」東京都千代田区丸の内3-4-1 新国際ビル1F
【入場料】無料
【公式サイト】https://www.g-mark.org/gdm/index.html

「おやつなトピック」って?

Z世代のインターンから、この道うん十年のベテラン編集者まで、TABI LABO“ナカの人”がリレー形式で担当するコラムです。

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甘いものに手を伸ばす代わりに
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Top image: © SHUHEI KOBAYASHI, 2023 NEW STANDARD
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