3人のローカルが紹介する 「本当に楽しいシドニー」

オペラハウスにハーバーブリッジ、ボンダイビーチなどなど。オーストラリアのシドニーは日本でもメジャーな観光地だ。

だけど、この記事で紹介するのは、それらとはちょっと違う。地元の人が実際に楽しんでいるシドニーのスポットだ。

紹介してくれるのは陽気なシドニー在住の3人のローカルたち。しかも日本語ペラペラ!

ビールが大好きなクリス
お気入りの3軒

G'day!クリスです。

職業はちょっと変わってます。

「パブ巡りツアーのガイド」をやってます。

日本に居酒屋文化があるみたいに、シドニーにはパブ文化があります。オーストラリアをローカルに楽しむなら、お酒を飲みに行くのはピッタリだと思いますよ。

この記事では、普段ツアーで紹介しているお店じゃなくて、もっとローカルな、観光客がなかなか来ないような、僕がプライベートで行く、とっておきのお店です。

「シドニー湾を見渡す丘の上。穴場です」
ホテル・パリセード

なんといっても場所がいいです、ココ。

歴史のある町並みが人気のロックスから徒歩5分ぐらい。シドニー湾を一望できる丘の上にある。

僕はこの近くのホテルで仕事をしていたことがあって、その時に見つけた、穴場です!

名前の通りホテルではあるんだけど、1Fには雰囲気のいいパブがあって、4Fと5Fにはカクテルバーがあります。どちらも別の魅力があります。

こちらは1Fのパブ。

ヨーロッパ調の古い建物が活かされた内装がいいでしょう。

ホテルのバーというと宿泊客が利用するイメージですが、ここはローカルが昼間からビールを飲む、本当に昔ながらのパブなんです。お店の方もフレンドリーです。

僕は天気のいい日はテラスで飲むことが多いかな。

この雰囲気のなかでビールを飲む。それだけで、シドニーのパブ文化に触れることになると思いますよ。

「ホテル・パリセード」のもうひとつの名物が、カクテルバー。4Fまでエレベーターで上がって、階段で5Fへ。

そこには…

ほぼ360度、シドニーの景色を見渡せるようになっていて、開放的なテラス席やゆったり過ごせるソファ席があります。お酒が苦手という人にも訪れてもらいたいお店ですね。

僕はビールが大好きだけど、ここではワインかカクテルを飲みます。

とくにシグネチャーカクテルの数々は、どれをオーダーしても、ユニークで、発見がある美味しさです。

「次のオススメは、フェリーに乗っていきましょう!」

次のオススメは、「マンリー・ワーフ・バー」というお店なんだけど、ここへはシドニー中心部からフェリーに乗っていきましょう。

入り江の多いシドニーは通勤や通学にフェリーを使う人も多くて、日本でいう“電車感覚”の乗り物です。

だけど、このフェリーがまた気持ちいいんです。海から見るシドニーも美しい。

20分〜30分もあれば、マンリーに到着です。

「海と空を眺めながら飲むビール、最高!」
マンリー・ワーフ・バー

船着き場のすぐ横にあるのが、こちらの「マンリー・ワーフ・バー」。

都市部で働いている人たちが、仕事帰りに駅前で一杯やる……日本でいうと、そんなふうにローカルには利用されるお店なんですが、まったく日本の駅前と雰囲気が違いますよ。

まずなんといっても、この海の風景。隣の桟橋やビーチでは、ローカルがリラックスして過ごしてる。夕方になると、美しい夕焼けも見られるので、ここでも僕は店内よりテラス席をオススメしますね。

新鮮な牡蠣やエビをツマミに、海と空を眺めながらビール。

ほかに、言うことありますか???

「シドニーを代表するブリュワリーです」
ヤング・ヘンリーズ

ここ10年ぐらいで、シドニーにはたくさんのマイクロブリュワリーができました。街のいたるところでクラフトビールが楽しめます。

そんな新しいトレンド。そのきっかけになったひとつが「ヤング・ヘンリーズ」です。シドニーのリカーショップ(酒屋さん)に行くと、たいてい「ヤング・ヘンリーズ」のビール缶を見つけることができます。それぐらい人気なんです。

こちらは、「ヤング・ヘンリーズ」のブリュワリー兼パブ。

カッコイイお店でしょう?

お店のスタッフも、いかにもオーストラリアのパブのスタッフって感じで、とってもノリがいいです。

ちょっとイカツイ?そんなことないよ。ローカルは子ども連れで訪れるようなパブです。

ここでまず頼むべきは、飲み比べのセットですね。

「ヤング・ヘンリーズ」のビールの素晴らしさを味わうことができます。お気に入りのビールが見つかったら、次はそれを頼みましょう。フルーティーで飲みやすいものもあるので、ビールが苦手という人も好きなビールが見つかると思うよ。

そして、ビールのお供には店頭で焼いているピザはどうでしょう? これもまた絶品なんです。

どのお店もそれぞれ違って、それぞれシドニーのローカルに愛されているお店だから、シドニーに来たら足を運んでみて!

そうそう、もしも僕と一緒にパブを巡りたいって人は「シドニー パブ巡り」で検索してくださいね。

アウトドア派のサイモン
シドニーっ子の週末スポット3選

G'day!サイモンで〜す。

僕は観光に関するマーケティングの仕事をしていていて、オーストラリアでも人気の観光地であり、世界遺産のブルーマウンテンズに詳しいです。

観光客のみんなは、ブルーマウンテンズというと、有名なスリーシスターズをツアーなどで見にくることが多いけど、ローカルはちょっと違います。

もうちょっとだけ奥に行くと「ブラックヒース」というエリアがあって、ローカルは週末を過ごすことが多いんですね。

僕からはこの「ブラックヒース」でオススメの3つのスポットを紹介しますよ!

「大自然を独り占めできるハイキングコースがあります」
センテニアル・グレン

世界遺産ブルーマウンテンズは有名ですが、その奥のほうに「ブラックヒース」というエリアがあります。ここは、シドニーっ子の間では週末を過ごす場所として人気があるのですが、観光客にはあまり知られていません。

駅で言うと、ブルーマウンテンズの入り口「カトゥーンバ駅」から2つ先、「ブラックヒース駅」。だけど、私のオススメはシドニーからレンタカーです。というのも、このエリアには、眺望のいいスポットや素晴らしいハイキングコースがたくさんあって、それらをまわるには車のほうが便利だから。

シドニーから約2時間ぐらいドライブして訪れる価値があります。

なかでも、私のオススメスポットは「センテニアル・グレン」というエリアですね。

スニーカーで、30分から1時間もあれば周れる、散歩気分で楽しめるカジュアルなハイキングコースもあります。

そこから見える景色はとても壮大なものです。

先住民の伝説が残る奇岩“スリーシスターズ”に負けないぐらいの絶景スポットが、道中たくさんあります。そう、ここはロッククライミングのフィールドでもあるので、変化のある岩場など、そういう珍しい景色が多いんです。

しかも、本当にローカルしかこない!有名な観光地とローカルスポットの違いです。週末でもハイキングコースは空いていて、のんびりと静か。景色を独り占めできますよ。

「一点もののお土産に出合えますよ!」
ビクトリー・シアター・アンティーク・センター

ブラックヒースの駅の周辺には、いくつかのお店やホテルがありますが、絶対に来てもらいたいのが、この「ビクトリー・アンティーク・センター」です。

20世紀初めの劇場を改装した2階建て、吹きぬけの建物のなかには、オーストラリアのみならず世界中のアンティークが並んでいます。

観光客向けのお店もいいですが、こんなところで一点もののお土産を見つけるのも楽しいと思いますよ。お手頃価格の“掘り出し物”に出合うこともあります。

僕はアンティークが好きなので、訪れるたびに何か買っちゃいますね(笑)。

そして、こちらのアンティークショップは、カフェが併設されていて、ここも僕のオススメなんです。有名店じゃなくて、本当にローカルな雰囲気の、一見なんでもない田舎のカフェですが、街の有名コーヒーショップに負けないぐらい美味しいコーヒーが飲めます。

周囲のシチュエーションも含めて、僕はここが一番美味しいんじゃないかって思ってますよ!

「オーストラリアに来たら、ワイナリーも外せませんよね!」
ドライリッジ・ワイナリー

ブルーマウンテンズ周辺のツアーには、ワイナリー訪問が含まれていることが多いです。オーストラリアはワインの産地としても人気が高いですからね。

そのなかでも、まだあまり知られていないワイナリーを紹介しましょう。

「ブラックヒース駅」からレンタカーで20分ほど。少し足をのばすと「ドライリッジ・ワイナリー」があります。

ここはシドニーの地元っ子が週末に訪れたり、結婚式を挙げたりするような、そんなローカルなワイナリーです。

と言っても、ワインの種類も豊富です。ワインショップやブドウ畑を望むレストランも整備されています。

ブドウ畑も素晴らしいのですが、その向こうに見えるブルーマウンテンズの山の景色。ここで前菜の盛り合わせと一緒に味わうシラーズが、僕は大好きです。

ぜひ、シドニーに来ることがあったら、日帰りで訪れてもらいたいスポットですね。

シドニーセントラル駅からブラックヒース駅までは電車で2時間20分。そこからは、レンタカーがオススメです。

Uberやタクシーを使うこともできますが、車のほうがいろいろとまわれるし、周辺は混み合うこともないので、オーストラリアのカントリーサイドを味わえる、素敵なドライブになるはずですよ。

ニュータウン在住のダグ
本当に美味しいヴィーガンレストラン3軒

G'day!

シドニーのなかでも、若者やアーティストが集まるNEWTOWNという街で暮らしているダグです。そうですね、東京でいうと、ここは下北沢のようなイメージかもしれません。

ウォールペイントがたくさんあって、小さなカフェや雑貨屋さん、古着屋などもあります。そして、ニュータウンのもうひとつの魅力がヴィーガンレストランです。

私はヴィーガンなので、この街にはたくさんのお気に入りがあります。

そのなかでも、とくにおすすめの3軒を紹介しますね。もちろん、ヴィーガンでない人でも「これは美味しい!」と言うお店ばかりです。

「朝食にテイクアウトのサンドイッチを!」
ラ・プチッチ・フォマジェリ

夫婦でやっているヴィーガンチーズの専門店。

チーズ以外にもバターやパテなど、小さなお店のショーケースにはたくさんの商品が並びます。もちろんすべてヴィーガンフード。

とくに「Rebel&Rascal」というラベルのものは、このお店のオリジナルで、ご主人の手作りです。

ニュータウンのなかでも“ヴィーガンストリート”と呼ばれる通りにあるお店には、朝、オープンと同時にたくさんのお客さんがやってきて、みんなパンをテイクアウトしていきます。

パンは、ふんわりとしていて、味も食感もやさしいです。

私のオススメはサンドイッチ。これを片手にニュータウンを散歩してみてください。

「日本人経営のヘルシーなラーメン店」
ネコネコ・ニュータウン

ランチには、ヴィーガンラーメンはいかがでしょう?

「ネコネコ・ニュータウン」は、メルボルンの人気日本食レストラン「ネコネコ」の系列のラーメン店です。日本人スタッフがいるので、日本語も通じます。

こちらはヴィーガン以外にも、ペスカトリアン(魚介)メニューもありますが、私のオススメはやはりヴィーガンメニュー。

豚骨?と疑ってしまうほどしっかりとした味わいの「Neko Neko Ramen」、付け合せのソースで辛みを調節できる(これ、入れすぎるとめちゃくちゃ辛いです!)「Tan Tan Ramen」、さらに「TEISHOKU SET」もあります。

カフェのような明るい店内、カラフルでヘルシーなメニューの数々は、日本のラーメン屋さんとはまた違った魅力です。

サイドメニューも充実しているので、ディナーに選ぶのもいいですね。

「ヴィーガンフードのイメージ、変わります!」
ブラッドウッド・レストラン&バー

私の大好物であるヴィーガンコース「Vegan Chef's Banquet」が味わえるのが、「ブラッドウッド」です。

ニュータウンでディナーをするならここがオススメ。

みなさんがヴィーガンフードにどんなイメージを持っているかわかりませんが、この7品+デザートというボリューム満点のコースは、きっとそのイメージを良いものにしてくれるはずです。

一皿ごとに違う味わいと驚きがあります。

見た目にも美しいでしょう?

ぜひ、シドニーに来たら味わってみてほしい!!

シドニーでは、ここで紹介したお店以外でもヴィーガンメニューは必ずといっていいほどあります。それぐらいヴィーガンが当たり前なんですね。

ただ、シドニーの人がみんなヴィーガンかというと、もちろんそうではありません。

時々ヴィーガンフードを楽しむ、という人も多いのです。

ベジタリアンメニューも、ヴィーガンメニューも、なにもベジタリアンの人やヴィーガンの人だけが食べるわけじゃないんです。美味しいから食べる、ヘルシーな気分だから食べるという楽しみ方。

食は旅行の大きな楽しみのひとつ。シドニーに来たら、NEWTOWNでヴィーガンレストランをめぐってみるのも発見があって、楽しいと思いますよ。