行き過ぎた「ルッキズム」が、若い男性のメンタルヘルスを蝕む

若い男性の間でトレンドになっている、「looksmaxxing」をご存知?

looksmaxxingとは、自分のルックスを最大限に魅力的にしようとするムーブメントのこと。「自分磨き」とも捉えられるかもしれないが、実際は危険なバイラルトレンドだという。

looksmaxxingにはレベルがあり、「softmaxxing(舌を動かしてフェイスラインを整える、トレンドのヘアスタイルにするなど)」と、「hardmaxxing(美容整形など)」があるとのこと。このうち、特に後者が問題視されている。

hardmaxxingのために、数千〜数万ドルを費やす若者も少なくないらしい。また、「ハンマーで頬骨や顎の骨を叩いて顔の形を整える」といった過激なアイデアもあるというのだから驚きだ。

looksmaxxingが流行した背景にあるのは、SNSの普及に伴う行き過ぎたルッキズム。鍛え上げた身体の写真をアップしたら、「お前、顔も鍛えろよ」といった誹謗中傷のコメントが届いたり、美容整形手術を受けることで安堵感を得られたり……など、「外見が全て」のような風潮が若者たちを精神的に苦しめているようだ。

ちなみに、過去には「Dove」がインフルエンサーのようになりたいと願う少女たちの悲しい結末を描いた動画を公開。SNSや度を越えるルッキズムが若者に与える影響は、度々問題視されてきている。

「きれいになりたい」と思うのはごく自然なことであり、自分磨きも本来は大切なことだ。しかし、その理由が「SNSで人気者になりたいから」などだと、ルックスはよくなっても幸せにはなれないのかもしれない。

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