人生は超リアルな「3D体感ゲーム」だと思えばうまくいく、らしい・・・【ドラクエ的考察】

「ドラクエ(ドラゴンクエスト)」は面白い。

現実世界では味わえない刺激に満ちている。一方、人生はドラクエほど面白くはない。それどころか多くの人にとって人生は苦痛に満ちている。

ここでは、人生を「ドラクエ化」して楽しむための方法を紹介したい。人生というゲームには、厳然たるタイムリミットがあるのだ。迷っている暇なんてない。

人生は
超リアルな「3D体感ゲーム」

dragonquest1150906-02ドラクエは最高に面白いゲームだ。ゲームを始めたが最後、ゲームの止めどきがわからず、つい徹夜してしまうほど面白い。では人生をゲーム化できたとして、その面白さはどれほどのものだろうか。実は、人生はドラクエの何万倍も面白いゲームに変えることができる。もともとそういうゲームとして、人生は存在しているのだ。

例えば、ドラクエの場合、選択できるコマンドはたったの8つ。「話す」「呪文」「強さ」「道具」「階段」「扉」「取る」「調べる」。戦闘時に至っては、わずか4つのコマンドしか使用できない。それに比べ、人生ゲームはどうだろう。選択できるコマンドは無数にある。「勉強する」「就職する」「異性を口説く」「結婚する」「浮気する」「離婚する」……。選択可能なコマンドは無限大と言っていい。

それでいて、グラフィック、アニメーション、サウンド、肌触り、すべてが超リアルだ。ゲーム中で痛いものは本当に痛いし、気持ちいいものは本当に気持ちいい。これは完全なる3D立体ゲームであり、“超体感型”のゲームなのだ。
さらにはプレーヤーが死ねば、アナタ自身も死んでしまう。時間は常に先へ進み、ポーズボタンさえない。人生は、ドラクエよりも何万倍も刺激が強くて、面白いゲームだ。

「苦しい闘い」も
ゲーム化で楽しくなる!

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そもそもゲームとは何か。それは、「目的を達成するためのルールに則った敵との楽しい闘い」ではないだろうか。

例えばドラクエなら、『アレフガルド』の平和を取り戻すという目的を達成するための、ドラクエ独自のルールに則った、敵(スライム、ドラゴンなど)との闘いを楽しむゲーム、というわけだ。これはテレビゲームだけでなく、スポーツなど、「ゲーム」と呼ばれるもの全般に当てはまる。ゲームの本質は「楽しい闘い」なのだ。

ところが、一般的に人生では、闘い=苦しいもの=嫌なもの、と認識されている。しかし、人生がゲーム化すると闘い=楽しいもの=歓迎すべきものとなる。つまり、「闘い」が楽しいものに化けるのだ。

人生は「苦しい闘い」の連続だと思っている人の、その闘いすべてが「楽しい闘い」に化けたらどうなるだろう。人生全体が楽しいものに変化するはずだ。これが、人生を“ゲーム化”させることの意味である。

「目的」「ルール」「敵」投入で
すべてをゲームに変換

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ゲームは3つの要素から成り立っている。「目的」「ルール」「敵」の3つ。この三大要素を“あるもの”に投入すれば、たちどころにゲーム化する。世の中にあるすべてのものをゲーム化することができる。それが私が考案した、「万物ゲーム化理論」だ。

この理論を活用すれば、世の中のあらゆるものを楽しく作り変えることができる。「勉強」「仕事」そして「人生」さえも、ゲーム化することができるのである。たったこれだけのことで、人生はドラクエのような血湧き肉躍るゲームに化けていく。

「実現したくてたまらない夢」
を設定する

ドラクエの目的は、「ボス敵を倒し、お姫様を救出し、世界平和を取り戻すこと」である。もっと噛み砕いて言うとそれは、①達成することにワクワクドキドキを感じるもの。②ロマンを感じるもの。③心から実現したくなる夢である。

ということは、人生ゲームの目的に「自分自身がワクワクし、ロマンを感じ、実現したくてたまらない夢」さえ設定すれば、人生をゲーム化することができる。逆に言うと、「ちっともワクワクしないもの、ロマンの“ロ”の字も感じないもの、心から実現したいとは思っていないもの」をゲーム目的に設定しても、人生は全くゲーム化されない。

ココ・シャネルも言っている。「私は好きなことしかしない。私は自分の人生を、自分が好きなことだけで切り開いてきたの」と。

自分の「ワクワク」を探す旅は
書店や友人の部屋へ

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ワクワクできることが特にない人もいるだろう。しかし実際は「ワクワクできるものを忘れているだけ」ということもある。そこで試しに、以下のような質問を自分に投げかけてみてほしい。

・過去、自分がワクワクドキドキしたことって何?
・過去、好きで好きでたまらなかったことって何?
・過去、ハマったことって何?
・過去、実現したくてたまらなかった夢って何?

自分がワクワクするものを忘れているだけなら、これらの質問により、それを思い出すことができるはずだ。

もし見つからないときは、ゲームの目的を探す冒険の旅に出なければならない。その際の旅先としてオススメなのは、巨大書店、巨大図書館だ。目に留まる本が必ずあるはず。「友人の部屋」も旅先としてオススメだ。友人がハマっているものをいくつも発見できるだろう。その話を聞いてアナタもワクワクしてきたら、そこにアナタのゲームのヒントあり。

『PLAYBOY』創刊者の
ゲームの目的とは?
美女と酒池肉林の生活

Couple kissing and drinking on the bed in bedroom

雑誌『PLAYBOY』の創刊者として知られる、アメリカの起業家、ヒュー・へフナー氏の場合、ゲームの目的設定はまさに痛快。

目的1:「ヌードグラビア」と「読み応えのある記事」をウリにした男性誌を作りたい!

彼は27歳のとき『PLAYBOY』を創刊。創刊号のグラビア写真にマリリン・モンローを起用したことなどが評判となり、数週間で売り切れに。その後、追加設定したゲームの目的がまたスゴイ。

目的2:美女をはべらせ酒池肉林の生活を送りたい!

良識、常識よりも自分のやりたいことを優先して生きないと、死ぬとき絶対後悔するとばかりに、実際に33歳のとき「プレイボーイマンション」と呼ばれる豪邸を建築、正妻を含む多数の女性と暮らし始めた。ゲームの目的に世間体や良識などは関係ないのだ。

『007』原作者のゲームの目的
英海軍情報部スパイになる

Businessman with sunglasses in a convertible car

イギリスの小説家、イアン・フレミング氏のゲームの目的設定も、また向う見ずだった。人生でこれと言った業績を挙げられていない31歳のとき、親のコネで英海軍に入隊させられる。しかし、彼はここで発想を転換し、ワクワクするゲームの目的を設定した。

目的1:海軍情報部に所属して、スパイになる!

「スパイ」は男なら一度はあこがれる仕事だろう。実際、英海軍情報部に入り諜報活動に従事した。そして、彼は英海軍引退後、新しいゲームの目的を設定した。

目的2:軍での体験をもとにスパイ小説を出版する!

その小説がかの有名な『007 カジノ・ロワイヤル』だ。このときフレミング氏は44歳。この原作をもとにした映画が『007シリーズ』だ。誰にも何も遠慮する必要などない。どんなに向う見ずなことでも、自分が思いっきりワクワクできることをゲームの目的に設定し、自分の人生ゲームを骨の髄まで楽しもうではないか。

人生ドラクエ化マニュアル
コンテンツ提供元:ワニブックス

JUNZO

テレビゲームが趣味で、エニックスに就職。仕事中、「人生ゲーム化理論」を構築。この理論と向き合っているうちに「人様のテレビゲームを作ってる場合じゃない!自分の人生をゲーム化するほうが先決だ!」との結論に至り、独立。独立後は、情報誌創刊、電子ペット企画開発、銀座で占いビジネス展開、商品評価サイト企画運営など、様々な事業を展開する。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。