【ヤクザ式】一瞬で「スゴい!」と思わせる6つの人望術

ヤクザの世界での上下関係というのは、非常に厳しく我々の想像をはるかに超えている面も多々ある。だが、そこから学べることが多いのも事実。それでは、とっておきの「人たらし」術を紹介していこう。

01.
「いい人だけど、ヤバイじゃん」
ぐらいが丁度いい

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「人望家」と「いい人」は似て非なるものだ。温厚で頼まれれば嫌と言えない、部下にとって都合の「いい人」になってしまえばナメられて終わりだ。「人望」とは「畏敬」のことである。

これを嗅覚的に知っているのがヤクザだ。彼らはいつも肩を怒らせているわけではなく、馴染みの飲み屋で顔を合わせるうち一般市民と気さくな会話をするようなこともある。

ところが一般市民が話をするうち「へーッ、たいしたもんだねぇ」とついタメ口をきくようなことがあれば「テメェ、この野郎!」と豹変する。「調子こいてんじゃねぇ!さっきから聞いてりゃとぼけたことばかり言いやがって!」と怒り出したヤクザに顔を青くすることになる。そして頃合いをみたヤクザが「知らない仲じゃねえが口には気をつけてくれよな。ま、一杯やんなよ」とビールを注いで一件落着となる。

このとき「結構いい人じゃん」というこれまでの評価は「いい人だけど、ヤバイじゃん」に修正されるのだ。恐いだけでは嫌われるし、いい人ではナメられてしまう。「いい人+恐い人」であるからこそ親しみやすくて頼りになると人望を得ることができる。たまには不意をつき、厳しい口調で部下を叱責すればいい。

02.
「志なき者は去れ!」
あえて厳しい言葉でプライドを喚起

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「こらッ!わしがタバコくわえとんのが見えへんのか!」「ボケ!若頭が出かけんのやで。早ようクルマのドア開けんかい!」

クルマのドアの開け閉めにお茶の淹れ方、来客へのあいさつと、駆け出しは多くの礼儀作法を一つ一つカラダで学習していく。この修行は10人の新人が1人残るかどうかという大変厳しいものだが、なぜそこまで厳しくするのだろうか。

答えは、プライドの植え付けである。彼らは「ウチの組は礼儀にうるさい」とぼやくがそれは(ウチは他組織のようにダラダラした組とは違うぜ)という自負の裏返しだし、「ウチの組長は厳格でまいっちゃうよ」という溜め息は(そういう厳格な親分にオレは仕込まれているんだぜ)と胸を張っているように見える。

部下の人望を得たければ、大義名分を掲げ、これに対しては徹底してうるさく言えばよい。「志なき者は去れ!」「数字が勝負だ!」「私の部下に無能な者は誰もいない!」とうるさく言ってプライドを喚起してみよう。

03.
「褒めるときは二人きり」で

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ビジネス指南書の多くは「褒めるときはみんなの前で、叱るときは二人きりで」と教える。ヤクザは逆である。褒めるときは二人きり、叱るときはみんなの前だ。

駆け出しのS組員がドスを握って相手の事務所に乗り込み男をあげた時のこと。親分は組員たちの前で褒めることは一切せず、S組員を自宅に呼んで「よくやった」とねぎらってから、「いつもおめぇのことを怒鳴ってばかりいるが、本当はおめぇがいちばん可愛いんだぜ」と高級ブランデーをついでやったのである。

S組員は泣いた。怒号より先に灰皿を飛ばす厳しい親分が、「本当はおめぇがいちばん可愛い」と言ってくれたのだ。

これがみんなの前で褒めるとなるとどうか。「おめぇがいちばん」という殺し文句はみんなの手前使えないだろう。個人を取り込み、心酔させるには「褒めるときは二人きり」に限るのだ。

04.
むちゃぶりでもいい
とにかくデカい夢を熱く語れ

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ヤクザは夢を語る。ただ、「世のため人のため」というヤクザは、私の知る限りほぼ皆無である。夢のほとんどは「ゼニを稼ぐ」という一点に集約され、いいクルマに乗って、いい女を抱いて——というのが駆け出しや中堅の抱く夢の定番と言っていい。だから、人望のある兄貴分は少ない。「ゼニを稼ぐ」という夢はきわめて個人的なもので、「兄貴は兄貴、オレはオレ」という意識になりがちで、当然そこには人望が介在しにくい。

そんなヤクザ社会にあって、若手のK組員は不良少年たちから熱い尊敬のまなざしを集めている。なぜか。

彼は夢を語るのだ。それも「ゼニを稼ぐ」ではなく「天下を取る」夢を。「三十代で一家を構え、四十代で関東にKありと言わせてみせます」と私の目を真っ直ぐ見ながら言い切る熱い姿に「頑張れよ」と励ましはしても、笑いはしない。語る夢に惹かれるのではなく、夢を熱く語る人間に心を揺さぶられるのだ。

05.
名刺にはあえて携帯番号を
印刷しない

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電話番号ひとつで、相手の心をわしづかみにする方法がある。「あんただけに教えておこう」というひと言だ。

週刊誌記者時代、大相撲の八百長疑惑の取材をしていた私は、タニマチとして知られた関西ヤクザのS組長に取材を試みた。意図したコメントが取れなかったが、今も忘れられないのが「何か聞きたいことがあったら、事務所やのうて、家のほうに電話してくれたらええ」というひと言である。名を知られた大物組長に信頼された気がして感激した。

名刺に携帯電話の番号を刷り込むのは、人間関係を濃密にするチャンスをみすみす逃している。人間心理に通じた営業マンは「何かありましたら、携帯にお電話ください」と相手に渡した名刺にわざわざ番号を書いてみせるのだ。口に出さずとも、相手は「あんただけ」というニュアンスを感じて嬉しくなるのである。

06.
肩書きが変わっても
これまで通り呼び名を変えない

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ヤクザはお互いをどう呼ぶかにこだわる。相手が格上なら「組長」「若頭」など肩書きで呼ぶし、初対面で「○○さん」と、さんづけで呼ぶときは私とあなたは対等ですという無言のメッセージなのだ。

関東の某組織で本部長だったQ氏が跡目を継いで組長となった。Q氏を兄貴と呼んで親しくしていたZ組員は、これからなれた口をきけなくなる。それがヤクザ社会だ。当のZ組員が居酒屋で酎ハイを舐めながら、「“今までどおり兄貴と呼んでくれていいんだぜ”って言ってくれたんだ。ホレ直したよ」と感激の面持ちで語ったのだった。これを聞いた人は「Q組長は太っ腹」「Q組長は情がある」と敬服し、これが人望につながったのである。

これは会社でも同じだ。同期の中で出世頭になったらこう言うのだ。「いままでどおり“おい、おまえ”でいいよ」と。こう言われて「おまえ」という同期はいないが、この話は評判になり、あなたの株が上がるだろう。

ヤクザ式 一瞬で「スゴい!」と思わせる人望術
コンテンツ提供元:光文社

向谷匡史/Tadashi Mukaidani

1950年生まれ。数多くの大物ヤクザを取材した週刊誌記者を経て、現在は浄土真宗本願寺派の僧侶。『会話は最初のひと言が9割』(光文社新書)、『ヤクザ式ビジネスの「かけひき」で絶対に負けない技術』(光文社知恵の森文庫)、『ヤクザの実戦心理術』『ホストの実戦心理術』(KKベストセラーズ)など記者時代の経験を活かした著書を多数もつ作家としても活動している。

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