なぜ、世界のストリートシーンで「けん玉」が受け入れられたのか?

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世界中でけん玉がブームになっている。和室の隅で行われていたけん玉が、今や世界中のスケーターやスノーボーダーの”イケてるアイテム”として大流行しているのだ。これまでのけん玉の常識を覆す、そのクールな流行と魅力について、日本を代表するけん玉パフォーマンスユニット・ZOOMADANKEのメンバーであるコダマンこと、児玉健氏に伺った。

ストリートからブレイク。
今、海外で“けん玉”がアツい

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——最近の海外のけん玉事情について教えてください。

児玉:3年ほど前からけん玉は海外で注目され始め、右肩上がりに人数が増えていますね。ブームという言い方は難しいけれど、プレイ人口は確実に増えています。

——海外でけん玉が流行しているきっかけはなんですか?

児玉:諸説ありますが、その発端は、とある有名プロスキーヤーにあると言われています。彼が来日した際に、たまたまけん玉で遊び、ハマった。けん玉をプレイする姿を自身のDVDの特典映像に入れたところ、スキーやスノーボードをやっている層に火がつきました。その波がストリートへも広がっていったことが大流行のきっかけと言われています。

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——どうして海外でけん玉が受け入れられたのでしょうか?

児玉:まず手軽なことが理由として上げられますね。けん玉さえあれば、どこでも、誰でも出来るというのがけん玉の魅力です。また、スケーターの方々は雨が降ると遊べないため、そういうときに時間つぶしでけん玉をやって、それから本格的にけん玉にのめり込んでいく方も多いようです。海外ではスキーヤーやスノーボーダー、スケーターの方々が本当にたくさんけん玉をプレイしています。

けん玉のデザインが
常識の斜め上を超えて行く。

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——児玉さんはどのようなけん玉をパフォーマンスで使用しているのですか?

児玉:夢元無双というブランドの特注モデルを使用しています。パフォーマンスとして使うため、より見やすいように普通のけん玉よりも大きく作られています。

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児玉:夢元無双は僕らのスポンサーにもなっていただいている、日本を代表するけん玉ブランドです。女性をイメージして作られたモデルから、僕らが使用しているものまで、様々な種類があります。海外にもファンが多く、発売されると日本だけでなく海外でも話題になります。

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児玉:このルビーレッドは、玉の塗装を何層にもしています。光の反射がとても美しいです。まるで高級車のボディのようです。奇麗なだけではなく、何度も塗り重ねることによってグリップ力が増しているため、機能性との両立も実現されています。

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児玉:このー欅ーというモデルは、日本でしかとれない木材である欅(けやき)を使用していることから、まさに日本のけん玉と言えるのではないでしょうか。厳選を重ねた欅を、さらに熟成させて作られています。とても甲高くて通る音がします。楽しみ方は人それぞれですが、音を楽しむのもけん玉の遊び方の一つです。ちなみに、パッケージの箱は原爆被害者追悼公園に寄贈されている千羽鶴を再生して作られています。たくさん送られてくる千羽鶴ですが、いつかは捨てなくてはいけない。その再生紙で作られているんです。広島の職人さんの細かな心遣いが詰まった一品と言えますね。

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——海外のけん玉ブランドについて教えてください。

児玉:かなり高価な部類に属すのが、このアメリカブランドのGrain Theory(グレインセオリー)です。最近の流行を牽引する寄せ木で作られています。お値段は三万円弱と少し張りますが、とても人気が高く、発売するとすぐに売り切れてしまうため入手が困難です。機能性も重視されていて、とても使いやすいんです。持ち手のシェイプを凹ませることで重心を調整したり、お皿の大きさを工夫することで、玉が乗りやすくなっています。その玉にはアッシュという素材が使われていて、少し毛羽立っているんです。それがグリップになるため、すごく止まりやすい。紐にも工夫が施されています。けん玉では紐を指に巻く技も多いため、手先が乾燥する冬は辛いんですね。この紐は一般的なものよりも柔らかく、厚い。プレミアムストリングスと言って、とても良い紐で出来ています。

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児玉:他にも、KROMクロム(デンマーク)、SWEETS KENDAMAスイーツけん玉(アメリカ)等、海外のブランドによるけん玉はこれまでの日本にはなかった柔軟な発想で制作されています。色を変えたり、紐を良くしたり、素材にこだわったり。これだけたくさんの種類があると悩んでしまいますが、どれがいいか、というのは人それぞれの趣向です。木目が好きな人もいるし、おしゃれな色が好きな人もいる。値段だってそれぞれ。たくさんの商品から選べるというのが重要なポイントです。選択肢が広がったというのは本当に素晴らしいことですね。

日本発のけん玉が、海を超え、
垢抜けて帰ってきた。

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——動画サイトなどで、外国人によるけん玉プレイ映像もたくさんアップロードされていますね。

児玉:そうですね。海外のけん玉プレイヤーの中には外でプレイする方も多いんですよね。外でやるんだ!と僕も初めは衝撃を受けました。室内でやっているイメージだったけん玉を、ベイサイドの岩の上でやっている。逆光で陰が伸びていたりと、見せ方がすごく格好良かった。五年ほど前に初めて海外のプレイ動画を見たとき、とにかく映像が綺麗で感嘆したのを覚えています。街中、格好良い建物の前など、ロケーションが映像としてすごく考えられていました。

——海外のプレイヤーについてお話を訊かせてください。

児玉:元来日本のけん玉は、正確性、もしくはスピードを競う物でした。海外では、独創性、ダイナミックさ、誰も見た事の無い技、トリックを作ることに凝っているプレイヤーが多いですね。それがとても面白いと思います。単純に派手だと格好良いですよね。彼らは元々日本人である僕らと違って、けん玉に対する固定概念がなかったことがこの差異の要因だと思います。固定概念がないといろいろな事が出来る。そういう点において、彼らに学ぶ事はとても多いと思います。けん玉のイメージが変わってきたのは、海外のそういう人たちの力なくしてあり得ませんでした。

——どこの国が一番盛り上がりを見せていますか?

児玉:アメリカで断トツに盛り上がっています。プロダクトの多さも含めて一番ですね。何かを受け入れるスピードがとても速い。誰かがけん玉を持ち込む、やってみる、面白い、作っちゃおう、という行動力が素晴らしいんですよね。例えば、こんなけん玉が欲しいなぁ、と考えても、いきなりそれを作ろうなんて日本ではなかなかできませんよね。ところが彼らは作ってしまうんです。さらにそれをブランド化し、世界で売る事を考えた。その行動力を我々も見習いたいですね。

——最後に、児玉さんのパフォーマーとしての今後の展望を教えてください。

児玉:プレイヤーとは技術を競っています。自分との勝負です。しかしパフォーマーは違います。お客さんを楽しませるのが仕事なんですね。けん玉が世界で「ブーム」と言われていますが、「ブーム」とはいつか終わってしまうものです。僕はけん玉をブームで終わらせず、もっとたくさんの方々に興味を持っていただけるよう、パフォーマーとしてお客さんを魅了し続けたいと考えています。これからもけん玉業界を盛り上げていきたいですね。具体的にひとついうと、東京オリンピックの開会式にけん玉パフォーマーとして立ちたいですね。そのために日本を含め、世界中で、これからも末永くパフォーマンスを続けていくことが今後の展望です。

コンテンツ提供元:QREATOR AGENT

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