「1時間以内に届けよ!」メッセンジャーが運んだのは、「セーフ・セックス」の必需品!?

2016年2月、サンフランシスコとブルックリンのメッセンジャーたちは、いつもと違う“あるモノ”を運んでいた。「必ず1時間以内に届けよ」という使命のもと、彼らが運んでいたのは「セーフ・セックス」の象徴。

ジェントルマンたちを支える
メッセンジャー

160329_heaps01はっ、としたその時にはすでに遅し。今日に限って“それ”を切らしちゃってる。せっかくのムードも台無し、近所のデリ(日本のコンビニのようなもの)に走るなんてのも、なんだかバツが悪い。だからといって「もうじゃあなくていいか…」では、ジェントルマンの名がすたる。ムードとモラルの狭間で揺れる殿方を救ったのは、メッセンジャーたち。そう、彼らは「コンドーム」をデリバリーしている。

「バレンタインの前後2週間、無料でコンドームをデリバリーしまーす!」と、大胆なサービスを展開したのは、ロサンゼルスに拠点を置く「L.Condoms」、コンドームカンパニーだ。コンドームの無料配布などは度々あるものの、「わざわざ、1時間以内に自宅まで届けてくれる」というのは初じゃないだろうか。

アメリカ全土でサービスを展開する同社だが、コンドームのデリバリーが利用できるのはサンフランシスコとブルックリンだけ。ロス拠点で、なぜ、ブルックリン?お気づきの方もいると思うが理由は一つ、「メッセンジャーが多いから」。(ブルックリンは、アメリカのどのエリアよりも“愛の行為”が盛んに行われているから、と報じるメディアもあった…。)

160329_heaps02Photo by L.Condoms

バレンタイン・スペシャルの期間限定のサービスだったが、実は普段から「コンドーム・デリバリー」は行われている。“必ず1時間以内に配達”は一緒だが、配達料金5ドルをチャージ。

「うちのコンドームを使ってくれれば生命を一つ救うことができるので、“愛の行為”が多いほど願ったり」

電話越しにも笑顔が見えそうなトーンで話すのは、Talia Frenkel(タリア・フレンケル)、L.Condomsのファウンダーだ。

“異国の誰かを”性病から守る
「L.」のコンドーム

160329_heaps03Talia Frenkel(タリア・フレンケル)/Photo by L.Condoms

「WHOによると、世界的に性病が生殖可能年齢に達した女性にとってNo.1の死因だって、知ってた?」

もともとは、売れっ子のフォトジャーナリストだったタリア。国連を相手に世界を飛び回り、2008年にアフリカを訪れたのもその仕事だった。

「国際連合からの要請で、HIV/AIDSに苦しむ女性たちを撮影するべくアフリカへと向かったの」

その時に目の当たりにしたのは、多くの女性がコンドームのないセックスによるHIV、性病感染で命を失っているという現実。

「一人がL.のコンドームをひとつ購入するごとに、L.のコンドーム1つがアフリカに送られます。これは、20人に一人がL.のプロダクトを使ってくれれば、アフリカにおいてHIVや性病の感染/死亡率の最も高い3ヶ国に、コンドームを普及させることができる。つまり、セーフ・セックスを行えないがゆえに死に至る人を助けることができるわけ」

「買いづらい」を逆手にとった
定期宅配便サービス

160329_heaps04Photo by L.Condoms

セーフ・セックスが必要なのは、先進国の女性だけじゃない。世界中のすべての女性だ、とタリアは考える。それを実現させるには、自分たちの会社のプロダクトを使ってもらうのが必須。だから、「多くのコンドームを使ってもらう」ために、ユニークなサービスを展開してきた。

特筆すべきは、前述のデリバリーに加えもうひとつ、「コンドーム自動お届けサービス」だ。これは、アメリカ全土で可能なのだが、簡単にいえば雑誌購読のようなもの。「L.コンドーム定期購入」を申し込めば、毎月必ず自動でコンドームが届くというサービス。買い忘れとはおさらばだ。

リピートはいいプロダクトがあってこそ。高いデザイン性に高品質(グリセリン・防腐剤不使用、パッケージはすべて再生紙)を徹底した。

「コンドームって、いくつになっても買いにくいもの。若い頃もそうだし、“いい年”になってくると『この人たち、まだセックスするんだ』なんて、レジの若い子に思われているんじゃないかって邪推してしまうし。もちろんセックスは素晴らしい行為ですけど『これからセックスします』という意思表示、やはり少し気恥ずかしいものでしょ?」

大きな社会貢献を生むにも、まずは第一消費者たちの「あったらいいな」を叶えることからです、とタリア。

「愛の営み」を
寄付に変える

160329_heaps05タリアと現地の女性たち。/Photo by L.Condoms

「いいプロダクトといいサービスがあれば、たくさん使ってもらえる。愛の行為が多ければ多いほど、寄付ができる。愛の行為がなくなることはないから、とってもサステイナブルでしょ?」

バレンタインデイは彼女の予想通り、いつもの何倍も注文が入った。L.Condomsの「L」は、LoveとLife。「1 Love saves 1 Life」、“愛が命を救う”ということか。

元フォトジャーナリストによる最高品質のコンドームとジェントルマンたちの思いやり、そしてそれを支えるメッセンジャーによって、サンフランシスコ、ブルックリン、そしてアフリカに、いつもより多くの「セーフ・セックス」が届いたバレンタインデイだった。

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HEAPS

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