海を愛するブルワリーだからこそ実現した、ウミガメに優しい「ビール革命」って?

「フロリダ州の財産はキレイな海のはずなんだ」。2013年、デルレイビーチに創業したブルワリーSaltwater BreweryのChris Goveさんは、年々、愛する海がタールやプラスチックごみで汚染されていく姿を目の当たりにし、自社のビール製造に紐づいた副産物の開発に挑み続けている。

この画期的な開発が、ビール業界に改革をもたらすだけでなく、ウミガメをはじめ海洋生物の生態系にも大きく影響を与えるかもしれない、と注目を集めている。

海を愛する男たちが開発した
「餌になる」リング

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プラスチックリングの代替として彼らが開発した「six-pack ring」。一見、古紙を使った再生紙のようにも見えなくない。が、これは似て非なるもの。強度も耐久性もありながら、たとえ海に流失してもウミガメをはじめとする海洋生物たちの餌になるというのだから。

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その原料となるのは、ビールの醸造工程において使用された後の大麦をはじめとする穀物がメイン。本来ならば不要となって捨てるモノから、自然の中で分解できるリングを造りだし、さらにはご覧のようにウミガメたちの「餌」にもなる。

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この究極的サステイナブル・プロダクトを開発したのは、ブランド名にも海(Saltwater)を配すほど、海を愛するSaltwater Brewery代表のChris Goveさんと、サーファーで彼の幼なじみの二人。彼らは、フロリダの海に浮くプラスチックごみのあまりの多さに、ブルワリーとして従来のプラスチック製リングを使用しないと決意し、開発に挑んだそうだ。

愛する海が汚れていく。
その一因に加担したくない

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まず、前段階として説明すると、全米でのビールの総売上は2015年だけで約246億リットルにも達したそうだ。Chrisさんによると、そのおよそ半数が缶入りのビールだ。そもそも、ビールの風味を損なわないのは、「瓶」より「缶」だそう。ここ数年続いたクラフトビールブームも手伝い、アメリカでも瓶⇒缶の流れは、ある意味当然の結果なのかもしれない。

では、その缶ビールを販売する際、これまでアメリカでは軽量で耐久性もあり、持ち運びにも便利なプラスチックリングが用いられてきた。日本のように板紙で閉じてあるものとは異なるリングを旅先で目にした人も多いはず。あのリング状のペラペラが、いまウミガメを苦しめる原因となっているのだ。

誤飲や絡まりによって
苦しむウミガメたち

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海洋生物の生態系に甚大な影響をもたらすのが、海に流出したプラスチックごみ。現在、海流しているそれは年間約800万トン以上と推測され、「何らかの対策を取らなかった場合、2050年までには魚の数を上回る量になる」、と警鐘を鳴らす声が2016年1月に開催されたダボス会議の場に挙がったことは、記憶に新しい。

ビールメーカーとして、ビバレッジ業界に携わる者として、何としてもこの状況を打開しなければいけない。そんな強い思いから開発されたのが、100%分解可能な“食べられる”リングだったという訳だ。

ビバレッジ業界の
意識を変えていく

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現在、試作段階にあるsix-pack ringだが、「Upworthy」によると、2016年4月だけで500個のプロトタイプを製造し、海洋生物がより安全に食べることができるよう改良を進めているようだ。

ビールの味わいのみならず、その販売方法にも大きな革命を起こそうとしているChrisさん(写真右から2番目)とメンバーたち。

「こんなの始まりに過ぎないよ。業界全体が意識を変えていかなきゃいけないんだから」

海を愛するクラフトマンたちだからこそ、辿り着いた着眼点に拍手!

Reference:Upworthy
Licensed material used with permission by Saltwater Brewery
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