超大型サイクロンに被災した僕が、それでもバヌアツ暮らしをオススメする「10のワケ」

ここでは、TABI LABOアンバサダーで、バヌアツ共和国に住んでいるホリイケさんからの寄稿記事をご紹介します。

現地に家族と一緒に暮らしている、彼が語った「バヌアツ暮らしをオススメする10の理由」。そこには、私たちが知らない魅力がたくさん詰まっていました。


先月、南太平洋史上最大のサイクロンがバヌアツ共和国を直撃しました。中心気圧896hPa。最大瞬間風速は90m超。家々の屋根は吹き飛ばされ、木々は薙ぎ倒され、ライフラインも断絶。首都ポートビラは壊滅的なダメージを被りました。

僕は、第三子の誕生に合わせて勤めている会社を2年間育児休職しました。そして家族でバヌアツに引っ越してきて、ここで子育てをしています。サイクロンに被災し、18日間も電気がない生活を余儀なくされ大変な思いもしましたが、それでも皆さんにバヌアツに滞在してみる事をお勧めします。

なぜならば、バヌアツは密かなロングステイ天国だからです。

01.
白いビーチに、透き通る海
リゾート感抜群

th_banuatu8

th_banuatu1

見よ!この綺麗な海を!真っ白なビーチに美しいサンゴ礁。ダイビングやスノケーリングが好きな方なら、バヌアツは必ず訪れるべき場所です。

マグマが噴出する活火山の火口に近付いたり、ジュゴンと泳いだり、カスタムダンスを披露してくれる村を訪れたり。豊富なアクティビティとワイルドで手つかずの大自然を堪能できます。

日本での海外旅行先としての知名度は高くありませんが、洗練されたブティックリゾートホテルが数多くあり、オーストラリアやニュージーランド、フランスなどのヨーロッパ諸国からは観光客を惹きつけてやみません。

02.
プール付きの家も手に入る!
素晴らしい住環境

th_banuatu3

首都のダウンタウンから車で10分ほど走るだけで、素晴らしい庭付き一戸建ての住環境が得られます。

外国人向け住宅の平均的な家賃帯は10万円~20万円ほど。30万円払えるなら超豪邸に住むことも可能です。決して安くはありませんが、日本と比べようもないぐらい広々しています。ただ庭が広いだけではありません。高台からジャングルとラグーンの絶景を拝める家。プール付きの家。ビーチフロントの家。趣味嗜好に合わせてお好きな家を選ぶことができます。

考えてみてください。首都のダウンタウンからたったの10分ほどで、プライベートビーチが付いている家に住める国なんて他にありますか?

03.
蛇口を開けば
水道水が飲める

水源が豊富にあって、水道水も飲めます。日本で暮らしていると当たり前の事ですが、海外に出るとこれがどれだけ希有な事か気づかされます。サイクロン被災後も水道は半日ほどで全て復旧しました。

水道が安全だという事は、食の安全にも繋がります。街の大衆食堂で食事をして、腹を下した。そんなリスクもほとんどありません。水洗トイレがいつでも使える環境は、衛生面を考えるととっても安心なのです。

04.
一人で歩いても安心
治安がよい

南太平洋の島国の中でも、バヌアツは特に治安がよい国として有名です。

夜に外出しても大丈夫ですし、強盗や殺人なんてほとんど起こりません。ましてやテロなんて考えられません。泥棒はたまにあるようですが、住む場所や戸締まりに気をつければ問題がない程度だと思います。僕は門も塀もない家に1年ほど住んでいますが、泥棒が入ったり恐い思いをした事は一度もありません。

ちなみに、ここにはホームレスや物乞いはいませんし、ぼったくりもありません。

05.
健康好きの天国!
オーガニックな食材が安くて美味しい

th_banuatu4

マーケットで売られているローカルな野菜やフルーツはとっても安くてお買い得。しかも大規模な農業が発達していないバヌアツでは、野菜やフルーツの栽培にほとんど農薬を使用していません。

またバヌアツ産の牛肉はとても美味しい赤身のお肉です。天然の牧草を食べて育ったオーガニックなお肉ですから、和牛のような霜降り感はありませんがフィレステーキにするとたまりません。

ちなみにバヌアツは、イギリスとフランスの共同統治領だった歴史があります。そのため様々な国からの移民が料理文化を持ち込んでいることもあり、レストランの各国料理も意外と美味しいです。

06.
時給200円!?
家政婦やベビーシッターを雇える

th_banuatu5

バヌアツ人の人件費は、日本人と比べるとかなり安いです。

こちらで暮らす外国人は皆、ハウスガールを雇っています。ハウスガールとは家政婦の仕事もベビーシッターの仕事もこなす、バヌアツ人女性のお手伝いさんです。時給にして200円~250円ほどで働いてくれますから、フルタイムで週5日雇っても月給4万円程ですね。お手伝いさんを雇うなんて、日本にいるとかなりの富裕層にしか許されません。家事をして、育児をして、人によってはフルタイムの仕事もして。全て誰の助けも得ずにこなさなければならないのが普通ですが、ここではそれが可能なのです。

07.
みんなフレンドリー
英語が不得意でも生活できる

バヌアツ人の公用語は、バヌアツ独自の言語ビスラマ語と、英語、そしてフランス語の3つです。

従って、自分たちの村の言葉と合わせて4つの言葉を話せるなんて凄い人が、そこら中にたくさんいます。英語もフランス語も学校に入学してから学び、ペラペラになるわけです。そんな国だけあって、こちらが片言の英語で意思を伝えようとした時に、何を言いたいのか察してくれる能力も優れているわけですね。僕はこちらに来て、中学生レベルの英語レベルではありますが、なんとか生活が成り立っています。

また、バヌアツ人には親切で優しい人が多く、まるで昔の日本のように助け合いの精神が宿っています。誰か困った人がいれば、英語がわからなくても、知り合いでなくても助けるのが当然です。場所が分からない、車が故障した。何かトラブルがあった時に、身振り手振りで助けを求めれば必ず助けが得られます。

08.
子供の教育にもうってつけ!
インターナショナルスクールが安い

th_banuatu7

インターナショナルスクールの年間の学費は約60万円です。

日本だったら200~300万円。東南アジアのインターナショナルスクールでも100~200万円はかかるのが普通です。それに比べるとかなり経済的ですね。そして東南アジアの学校のように、東洋人の子どもばかりが通っているという事もなく、オーストラリアやニュージーランド、フランスなどを中心に29カ国からの生徒が集まっています。子どもの教育のために海外でのロングステイを考えているのならば、大きな選択肢になると思います。

せっかくインターナショナルスクールに通わせても日本人だけでつるんでいたということは、ここではありません。なにしろ日本人の子どもがほとんど通っていませんから。

09.
18ヶ月まで滞在可能
観光ビザで簡単にロングステイできる

th_banuatu6

バヌアツに行く際にあらかじめ日本でビザを取得する必要はありません。バヌアツ入国時に30日滞在可能なVISITOR VISA(観光ビザ)が発行されます。

そして、入国してからダウンタウンにあるイミグレーションオフィスに行けば、ビザの期間を延長することができます。観光ビザでは最長18ヶ月まで滞在可能で、12ヶ月の延長に必要な費用は1人あたり約21,000円です。それ以上の期間となると、他の長期滞在可能なビザを取得したり、居住権を取得する必要が出てきます。

とりあえずお試しに来てみて1年ぐらい暮らしてみましょう。

10.
所得税も贈与税もない!
タックスへイブンの国

バヌアツには、所得税も法人税も贈与税も相続税もありません。

僕のような庶民的なサラリーマンには活用するのは難しいですが、富裕層の方にはこの有利な税制を利用する方法が色々と見つかるかもしれません。実際に、欧米からはそういった理由でバヌアツでロングステイしたり永住したりしている富裕層の方がたくさんいらっしゃいます。


以上、バヌアツでロングステイをするメリットをあげてきました。

サイクロンが直撃し、壊滅的なダメージを受けた首都ポートビラですが、バヌアツ人たちの昼夜を惜しまぬ働きと、オーストラリアやニュージーランドをはじめとする世界中の国の援助のおかげで、奇跡的なスピードで復旧を遂げました。もちろん日本人の皆さんもたくさんの援助をしてくれています。

ポートビラに関しては、ライフラインや学校、輸入商品の流通、治安など、既に全く支障はありません。ただし問題は、畑や木、森の受けたダメージが大きく、野菜や果物といった農作物はほぼ全滅。緑豊かだったバヌアツは、木が倒され葉が落ち、茶色い景色に変わってしまいました。

しかし、南国の太陽は燦々と降り注ぎ、豊富な水が木々を育てます。早くも枝からは青葉が伸びてきて、美しい緑の景色が戻ってきています。マーケットにも野菜が少しづつ並び始めました。あと3ヶ月、遅くとも半年すれば、バヌアツは元通りの姿に戻る事でしょう。

もしかしたら、観光客も少ない今がチャンスかもしれません。一度バヌアツを訪れてみて、バヌアツでのロングステイを検討してみてはいかがでしょうか?

TABI LABOアンバサダー:ホリイケTwitterアカウント はこちらから。

 

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。