人間の利益のためにスキーリゾートをつくるのか、動物の命や先住民の聖域を守るために自然を保護するのか。25年も続く闘いの記録

patagonia_151117_01

 そこは、
野生動物の世界

カナダのブリティッシュ・コロンビア州パーセル山脈にあるジャンボ・バレー。
ここは野生生物の回廊(コリドー)として、世界的に重要な場所。北米ではたった2箇所しかない、グリズリーベアがアメリカとカナダを自由に行き交える地のひとつだからだ。この地が無くなることは、彼らの子孫存続に多大な影響を及ぼす可能性がある。

patagonia_151205_01

手つかずの大自然が残るこのエリアは、人間にとっても大切な場所でもある。バックカントリー・スキーやスノーボードのフィールドとして、またファーストネーションズ(先住民)の聖域として、名前を聞いたことがある人もいるかもしれない。

バックカントリー・スキー/スノーボード整備されたゲレンデではなく、自然のままの雪山を登り、自己責任でルートを確認しながら山の斜面を滑り下りるスポーツのこと。

 スキーリゾートの建設か、
かけがえのない大自然を守るか

このジャンボ・バレーにスキーリゾートの建設計画が立ち上がり、1993年にカナダ政府はこれを承認。政府のサポートを得た開発側は、四季を通じてアウトドアが楽しめる、北米有数の大規模なリゾート地になると息巻いた。

一方、反対の声も。ファーストネーションズやスノーボーダー、スキーヤー、そしてグリズリーベアの保護活動家などが中心となった抗議活動は、政府や開発事業者を相手に25年近くも続いている。

正義はどちらにあるのか?
それは誰にもわからない

一見、開発推進派が絶対的な悪に見える、この構図。とはいえ、リゾート化するメリットもなくはない。例えば、建設および施設維持にともなう雇用創出が挙げられる。観光地として成功すれば、多くの客がやってくることで経済も豊かになる。新しい働き手も集まり、地域の活性化につながる可能性はあるだろう。

別の視点で見てみよう。じつは、この地域にはすでにリゾート施設が「5つ」もある。手つかずの自然を切り崩し、グリズリーベアやオオカミなど希少な野生生物の生態系に影響を与えてまで、新たにリゾートを開発するのは正しいことなのか?  一度でも手をつけてしまった自然は、もう元には戻らない。太古から続く、本当の意味での「自然」ではなくなってしまう。

patagonia_151117_04

サーファーなら海を、フライフィッシャーなら渓流を守りたいと思うのは当然だ。ジャンボ・バレーが、バックカントリー・スキーを愛する人にとって、決して失いたくない場所であることは想像に難くない。

ジャンボ・バレーが揺さぶる
あなたの「価値観」

決着のつかないこの闘いを記録した映画『Jumbo Wild』が、12月12日から公開されている。制作はアウトドアメーカーのパタゴニアだ。

ジャンボ・バレーを「自分が守りたい場所」に置き換えてみてほしい。きっとこの問題に対して、何か思うことがあるはずだ。

『Jumbo Wild』のフルサイズムービーは
コチラ

Sponsored by patagonia

お金持ちの家で壁に飾られている動物の「剥製」。実際には見たことなくても、映画やドラマの中で象徴的に映し出されているシーンはイメージできるのではないでしょう...
アメリカ人男性3人によるスタートアップ企業Bureo社が、ユニークな手法で環境問題にアプローチしています。もっとも、ここでいう環境問題とは「海洋汚染」。美...
彼の名はロブ・グリーンフィールド。持続可能な社会を目指し、環境保護を訴える活動家だ。特注の透明スーツを羽織り、これから30日間で自分が出すゴミをすべて身に...
2015年8月、ケニアのサバンナで密猟によって毒矢を打たれた、雄のゾウと2頭の雌ゾウが、人間に助けを求めてやってきたと「The Mind Unleashe...
スキーの発祥の地に関しては、さまざまな説がある。有力なのはノルウェーだろうか。同国は、しばしば冬季五輪の超大国と言われる存在。ルーツがあると言われても、特...
動物愛護や環境保護を考えるのは大切だし、みんなが真剣にそれを考える世の中になればステキ。それは間違いないことなんだけど、人間からすると助けているつもりでも...
「動物の絶滅」は遠い世界の話そう、思っていませんか?日本に住んでいると「絶滅危惧動物」という言葉を聞いてもあまりピンと来ないかもしれません。しかし、WWF...
ドイツの写真家、Martin Heck氏が制作したパタゴニアの動画が美しすぎる!と話題になっています。約10万枚もの写真をつなぎ合わせて制作された、8Kの...
だいぶ暖かくなってきましたが、GWくらいまでまだまだスキーが楽しめるところも多いので、こんなネタを。「WING JUMP」は、その名の通りスキー中につける...
骨折していないのが奇跡!?ノルウェーの雪山、崖のてっぺんからスイスイと好調な滑り出し・・・そしてついにスキーヤーの目線から超降下ジャンプ!!!痛そうな着地...
自然保護政策の先進国コスタリカ。国土の約1/4を自然保護区に指定するほど、生物多様性を保つ活動に積極的。この“生命の楽園”で、世界に先駆けた新たな計画が進...
アニマルプリント柄をおしゃれに取り入れるのって、結構難しいもの。どうしても雰囲気が甘くなりがちだったり、チープな印象がつきまとう。こうしたイメージを払拭す...
デザインとは絶え間ない更新、再整列、成長を意味する──。これは、モダンコンテンポラリーチェアの名作のひとつとして、1963年に製作された「ボールチェア」の...
「More than a Club」これは、FCバルセロナが掲げる由緒あるスローガン。「クラブ以上の存在」であることを意味するこの標語は、決してピッチ内だ...
近所に捨てネコがいる。「キキ」と勝手に名付けてかわいがった。子ネコだったキキも2年たった頃にうれしい出来事があった。赤ちゃんを産んだのだ。毎日のように子ネ...
全国の保健所には、たくさんの「行き場のない犬=保護犬」が収容されているという。凶暴な犬や野犬など、問題行動アリと判断された犬は譲渡対象にならず殺処分になる...
この画像に何が写っているのか、分かるでしょうか?なんと、10人中9人が見えていないのだそう…。どうでしょうか?ちょっと目がチカチカしますが、見えない…とい...
言うは易く行うは難し──。環境を守ることの重要性は、誰もが認識し、口にする。では、一体どれだけの人が、具体的なアクションに落としこめているだろう?自戒を込...
小麦や米粉、さらにはコーヒー豆の入った穀物袋をリサイクルしたバッグがあります。異国情緒ただよう、イラストやロゴ入りのバッグは軽く、旅の土産ものとしても人気...
33年後の未来を描いたポスターが、大きな物議をかもしている。描かれているのは、米国にある7つの国立公園。いずれも、本来は美しい景観の超人気観光スポットだ。...